2024/12/28

2024年の重大ニュース

今年は元旦早々にいろいろなことがありました。
ふと思い立ち、自分なりに着目したニュースを書き留めてきました。
何に利用できるかわからないですが、以下に公開します。

1月:
・能登半島地震。最大震度7を観測(1/1)
・羽田空港衝突事故(1/2)
・日本の月探査機SLIM、月面着陸(1/20)
・京アニ放火事件 被告に死刑判決(1/26)
・1975年の連続企業爆破犯の身柄確保(1/26)…1/29死亡
・訃報…八代亜紀、篠山紀信、「皇帝」ベッケンバウアー、中村メイコ、冠二郎、小金沢昇司、エスパー伊東、南部虎弾、芦原妃名子

2月:
・アニメ「攻殻機動隊」の「笑い男」事件発生(2/1)、「笑い男」TV中継(2/3)
・「インターネットの上層部の知り合い」爆誕w(2/3)
・H3ロケット2号機打ち上げ成功(2/17)
・世界初の民間の月着陸船が月面着陸(2/23)
・大谷選手結婚を発表(2/29)
・訃報…カール・ウェザース(「ロッキー」アポロ役)、小澤征爾、山本陽子

3月:
・東証第一部、史上初の4万円台突破(3/4)
・ビットコイン、1BTC=1000万円突破(3/4)
・アカデミー賞で邦画2作品受賞(3/11)
・小林製薬、自社製の紅麹製品の使用中止と自主回収を通知(3/22)
・訃報…鳥山明、TARAKO、エリック・カルメン、いのまたむつみ、寺田農、鈴木健二、山本弘

4月:
・台湾花蓮県でM7.7の地震発生(4/3)
・明治生まれの男性全て亡くなる(4/4)
・豊後水道でM6.4の地震発生(4/17)
・訃報…薗部儀三郎(国内最高齢)、曙太郎(元横綱)、OJシンプソン、星野富弘、桂由美、フジコ・ヘミング

5月:
・大規模な太陽フレア発生、低緯度でもオーロラ観測(5/8~11)
・イラン大統領ほかヘリの事故で死亡(5/20)
・訃報…唐十郎、キダ・タロー、中尾彬、真島茂樹(振付師)、増山江威子、今くるよ

6月:
・メキシコで初の女性大統領誕生(6/3)
・ニコニコ動画、大規模なサイバー攻撃により一時使用不能に(6/8)
・訃報…桂ざこば、ルース・スタイルス・ガネット(エルマーの冒険)、松野太紀

7月:
・新札発行(7/3)
・東京都知事選挙、現職の小池氏三選(7/7)
・トランプ前大統領銃撃される(7/13)
・Crowdstrikeが原因で全世界的な障害(7/19)
・パリオリンピック開催(7/26-8/11)
・ハマス最高指導者、空爆で死亡(7/31)
・訃報…三輪勝恵、マキノ正幸、赤塚真人、押阪忍、徳田虎雄、小原乃梨子、山本圭子

8月:
・宮崎県沖で震度6弱の地震(8/8)
・NHKラジオ国際放送で不適切な発言(8/19)
・中国の情報収集機が領空侵犯(8/26)
・パリパラリンピック開催(8/29-9/8)
・台風10号の影響で屋久島の「弥生杉」折れる(8/31)
・訃報…アラン・ドロン、田中敦子、アンドリュー・グリーンバーグ(Wizardry)

9月:
・奄美大島のマングース根絶宣言(9/3)
・真田広之さん「SHOGUN」でエミー賞18部門受賞(9/16)
・ロシア哨戒機領空侵犯。自衛隊機フレア使用(9/23)
・袴田さん再審無罪判決(9/26)
・小惑星「2024PT5」が地球の引力に捉えられ「第二の月」に(9/26から数か月間)
・自民党総裁選で石破氏選出。いきなり為替相場円高に(9/27)
・紫金山・アトラス彗星が太陽に最接近(9/28)
・訃報…セルジオ・メンデス、ジェイムズ・アール・ジョーンズ(ダースベイダー声優)、アルベルト・フジモリ、ヴィクトル・ベレンコ、デイム・マギー・スミス(マクゴナガル先生)、唐沢俊一、山藤章二、大山のぶ代(ドラえもん)

10月:
・日本原水爆被害者団体協議会がノーベル平和賞受賞(10/11)
・自民党本部に火炎瓶投擲、総理官邸の柵に車で突入(10/19)
・衆議院選で自民大敗、過半数割れ(10/27)
・訃報…服部幸應、西田敏行、中川李枝子(ぐりとぐら)、ピーコ、せなけいこ(ねないこだれだ)、西尾幹二

11月:
・アメリカ大統領府、トランプ氏選出(11/6)
・ロシア、人類史上初のICBM使用しての攻撃を実施(11/21)
・訃報…クインシー・ジョーンズ、梅図かずお、喜多道枝(フランダースの犬のネロ役)、三笠宮妃百合子殿下、神太郎、谷川俊太郎、火野正平、北の富士、堀絢子(忍者ハットリくん)、ジム・エイブラハムズ(「裸の銃を持つ男」監督)

12月:
・韓国尹大統領、45年ぶりの非常戒厳を宣布。韓国議会は無効決議(12/3)
・シリア反政府勢力、ダマスカス占領。アサド大統領辞任し国外脱出(12/8)
・貝殻の破片が混入した土器発見。世界でも最古級のケース(12/17)
・カドカワ、ソニーグループと資本業務提携すると発表(12/19)
・ホンダ・日産経営統合に向けて協議開始したことを発表(12/23)
・アゼルバイジャン旅客機墜落。ロシア防空システムの誤射と発表される。38人死亡(12/25)
・韓国旅客機バードストライクで緊胴体着陸。179名死亡(12/29)
・訃報…中山美穂、小倉智昭、高橋真琴(少女漫画家)、加藤正幸(日本ファルコム創業者)、渡辺恒雄、名取幸政、森田拳次、オリビア・ハッセー、ジミー・カーター

   *   *   *

人によっては、取りこぼしだったり「こんなのが重大ニュース?!」と
思われるものもあるかもしれませんが、そこはご容赦ください。
ご不満であれば、ご自分でも記録すればよいかと思います。

来年はニュースだけでなく、もっと広く話題になった人・もの・事・キーワードを
記録していこうかと思ってます。

ちなみに、個人的な重大ニュースは mixi に投稿してます。

2024/10/10

26年が経ちました

1998年の今日、 Webページ「遠夢来荘」を設置しました。
あれから26年。いろいろあってBloggerで運用しています。

当時は使用できる容量が5MBしかなかったのと、
いい写真を用意できなかったのでテキストのみのコンテンツでした。
(絵を描いたとしても、それをデジタル化する手段が面倒でした)
それでも友人たちが見に来てくれて、ゲストブックに書き込みを
してくれました。とても嬉しかったです。

ひなびた山奥の一軒家みたいな状態で運営してますが、
今後も細々と続けていきたいと思います。

2024/08/26

ライ麦畑でつかまえて

そういうつもりじゃなかったんだ

 知らぬ間に人を傷つけてしまったり、心と裏腹に違うことを言ってしまう。
誰にでもあるかと思います。強がっているわけでもなく、他人が怖いわけでもないのに。

 主人公は多感な年ごろで、立派な家のお坊ちゃんで、いい学校にも通っている。
成績はまあまあ、友人も多少はいる。助けてくれる知人もいる。でも、でも…
何かが、彼を動かしているような。それとも、彼が何かに抗っているのか。

 この本を紹介されたのは中学3年生の時です。英語の先生が、最後の授業の時に「ちょっと早いかもしれないけど」と前置きしてこの本について語っていました。その時は一瞬「読んでみようかな」と思いましたが、なんとなく後回しにしてしまったのです。きっと先生は、多感な10代の頃に読んで欲しかったのでしょうけど。

 10代の自分はそんなにひねくれた性格でいるつもりはなかったですが、確かに気持ちとは違って別のことをしようとする衝動に駆られていました。高圧的な大人に反抗し、わざと意にそぐわない行動をとって大人たちを怒らせていました。自分の中にある自分だけの正義感があって、それに従うことしかできない、そんな性格でした。

 そして20代、この本を手に取りましたが読みはしませんでした。少し読んでみたのですが、なんだか主人公に共感できるところが少なかったのかもしれません。今考えてみたら、もうその時には読む時期を逸してしまっていたのかもしれません。でも、自分の中にある例の自分だけの正義感がもたらす衝動は、しばしば人間関係にヒビを入れることがありました。
…そういうつもりじゃなかったんだ、と。

 本棚に置きっぱなしになっていたこの本をやっと読んだのは50代になってからです。
あらためて主人公の気持ちや衝動や行動に触れながらも、自分の中にある「自分だけの正義感」の存在を知り、そしてこの本を読むのが遅かったと痛感しました。

でも、読んでいたとしてもあの頃の自分なら「なんだ、この本」と言いそうですが。

(J・D・サリンジャー、白水社)
Amazonで買えます。

2024/08/04

ラリーX

拡がる世界

 初めてゲーム画面を見た時「あ、それでもいいんだ!」と感動したのを覚えています。
 それまで、ゲーム画面は見えている画面内だけで完結してるものだと思い込んでいたのですが、上下左右にスクロールさせると隠れていた画面が見えてくる、というのは非常に新鮮だったのです(*1)。

 もちろん、画面外のターゲットは見えないので、ゲーム画面右側には「レーダー」として自機やターゲットや敵の位置を表示させるという効果が、これまた新鮮に感じました。ところが、レーダーを見ながらのプレイがなかなか難しいのです。大きな迷路のようなフィールドを右往左往してしまうし、敵に気を取られ過ぎているとレーダーには映らない岩に衝突してしまいます。なかなかに難しいのです。
 敵に反撃する方法は、煙幕ボタンを押して敵を一時的に足止めすることしかできません。煙幕は自機の後ろにしか出せないので、正面に敵がやってきたら踵を返すしかありません。もちろん挟み撃ちの危険は常につきまといます。

 難しすぎてすぐに「ニューラリーX」に置き換わっていってしまいましたが、あの時代に奇抜でストイックなゲームを出しても、受け入れられたのはやはり画面の拡がりを感じさせたからではないかと思います。

*1 このころ既に横にスクロールする「スクランブル(コナミ)」も知っていたのですが、あれは強制的にスクロールしていくため「背景の一部」に過ぎないものと捉えていました。

※「ラリーX」はPS4やSwitchの「アーケードアーカイブス」で遊ぶことができます

2024/07/27

Webランチャ登録状況(2024年7月)

Chrome拡張「SiteLauncher (Starsup Edition)」登録サイトは以下の通り:

[a]Amazon …ネット通販サイト
[b]Box …クラウドストレージサービス
[c]Chatwork …チャットサービス
[d]diigo …ソーシャルブックマーク
[f]Facebook …SNS
[g]GitHub …ソフトウェア開発管理サービス
[h]Habitica …ゲームみたいなToDo管理サービス
[i]IFTTT …Webサービス連携
[j]Jango …音楽ラジオサービス
[k]Google Keep …Googleのメモ機能
[l]lino …メモ・画像共有サービス
[m]MyFav.es …スタートページ
[n]Netvibes …RSSリーダーも兼ねるスタートページ
[o]Osaipo …GMOペパボ用決済サービス
[p]Pastebin …テキスト共有サービス
[q]Qiita …IT系エンジニア向け情報共有サービス
[r]Reddit …アメリカの掲示板型SNS
[s]Symbaloo …ランチャ型ブックマークサービス
[t]Trello …プロジェクト管理サービス
[v]Vector …老舗のオンラインソフトダウンロードサイト
[w]Wayback …過去のWebページのアーカイブ
[x]X …マイクロブログ型SNS。元Twitter
[y]YouTube …動画共有サービス
[z]Zoom …オンラインミーティングサービス

2024/07/22

YOU DON'T KNOW JACK PRESENTED BY 浜田雅功

おまえ、なーんも知らんのかい?!

 「YOU DON'T KNOW JACK」は海外で多くのシリーズが出ているクイズゲームです。
その日本語版が、ダウンタウンの浜ちゃんが司会するという演出で出ていました。

2000年3月発売。当時発表された対応OSはWindows95/98、MacOS 7.6以上です。
Windows7のWindowsXpモードで動作できたので、動画を収録しました。

三人まで参加でき、パソコンのキーボードで早押し、選択またはタイピング回答します。
浜ちゃんのボイスがいろいろ入ってて、テンポよくゲームは進むのですが、いかんせん問題数が少ないので数回やると飽きてしまいます。思ったより売れなかったせいか、続編は発売されていません。

※ゲストのボイスがボリューム小さめなので、後半はちょっと音量上げてみてください

2024/07/17

あの頃の登録アプリ(7)

自分のPCのランチャ(Special Launch)に登録していたアプリを紹介。

まだ取得できるソフトはリンク張ってあります。
※ご利用は自己責任でお願いします

カテゴリ【Games】

[Games] …ゲームをインストールしてたフォルダ
Let's eat many many tomatoes! …アクションゲーム
rogueWin …Windows版Rogue
LWLAND …コンパクトなRPG
Wizard's Quest …同名ボードゲームのPCゲーム化
End of Distiny …WizardryライクのRPG#1
Like @ Demon …WizardryライクのRPG#2
Heart Of Fake …WizardryライクのRPG#3
Lui The Last Battle …WizardryライクのRPG#4
Princess Of The Counter Attack …WizardryライクのRPG#5
Voice Of Children …WizardryライクのRPG#6

2024/07/12

あの頃の登録アプリ(6)

自分のPCのランチャ(Special Launch)に登録していたアプリを紹介。

今回は番外編です。こういったフォルダをランチャに登録してましたw

カテゴリ【Folders】

[Data] …各種データの保管場所
[LIB] …フリーソフトやバックアップなど
[Program Files] …Windows標準のプログラム格納場所
[SendTo] …「送る」メニューの場所
[Luffy] …個人的なデータの保管場所
[local] …プログラムのテストの場所
[ISO] …CDイメージの保管場所
[MP3] …MP3データの保管場所
[MOVIE] …映像データの保管場所
[TEMP] …一時作業やダウンロード先として
[etc] …分類待ちのデータ保管場所
[LIB - NOKIA] …702NKのプログラム保管場所
[LIB - WinCE] …MobileGear2のプログラム保管場所

2024/07/07

あの頃の登録アプリ(5)

自分のPCのランチャ(Special Launch)に登録していたアプリを紹介。

まだ取得できるソフトはリンク張ってあります。
※ご利用は自己責任でお願いします

カテゴリ【Network】

Sleipnir …タブブラウザ
Firefox …Netscapeの後継ブラウザ
Flock …ソーシャルサービス対応ブラウザ
Safari …Apple製ブラウザ
twintail …2ちゃん専用ブラウザ
Jane2ch …2ちゃん専用ブラウザ ※おすすめしません※
Ad-aware2007 …スパイウェア検知と駆除
Spybot …スパイウェア検知と駆除 現在は有料
Skype …ネット通話・メッセンジャ
WWWC …Webページ更新チェッカ
Delwin …ブックマークサービス「Delicious」補助ツール
0history …ブラウザのキャッシュ・閲覧履歴・お気に入りの消去
桜時計 …PC内蔵時計の補正 現在Windowsに標準機能あり
PacketMonster …ダウンローダ
FFFTP …FTP接続クライアント
TeraTermPro …ターミナルエミュレータ

2024/07/02

あの頃の登録アプリ(4)

自分のPCのランチャ(Special Launch)に登録していたアプリを紹介。

まだ取得できるソフトはリンク張ってあります。
※ご利用は自己責任でお願いします

カテゴリ【Develop】

Eclipse …総合開発環境   
Flex Builder 2 …Flex/ActionScript3の開発環境
[Flex Builder 2] …プロジェクト格納フォルダ
flex2hlp …Flex2のヘルプファイル(私家製)
rekisa …テキスト差分比較
kokyaku …顧客管理DB(私家製)
HTML Help Image Editor …HTMLファイル→ヘルプファイル変換
Cygwin …Windows上でUNIXコマンド実行するレイヤー

2024/06/29

あの頃の登録アプリ(3)

自分のPCのランチャ(Special Launch)に登録していたアプリを紹介。

まだ取得できるソフトはリンク張ってあります。
※ご利用は自己責任でお願いします

カテゴリ【Graphics】

PhotoImpression4 …画像管理
PhotoBase4 …画像管理
デジカメNinjaフォトボックス …画像管理
Fireworks3 …画像作成・編集
PhotoImpactSE …画像作成・編集
Che-ez! Manager …デジカメ専用ユーティリティ
Linar …画像管理ファイラー
PiComp …重複画像検出
Picasa …Googleの画像共有サービス 現在のGoogleフォト
emilie …画像管理ファイラー
DFlash …シンプルなFlashプレイヤー
CSpoit …画面上のカラー値取得
WinShot …画面キャプチャー
GIMP2 …高機能画像編集
MangaMeeya …アーカイブも対応した画像ビューア ※現在公開停止※

2024/06/24

あの頃の登録アプリ(2)

自分のPCのランチャ(Special Launch)に登録していたアプリを紹介。

まだ取得できるソフトはリンク張ってあります。
※ご利用は自己責任でお願いします

カテゴリ【Audio/Visual】

MyDVD …DVDオーサリング
ShowBiz …動画編集
CinePlayer …DVD再生
PowerDVD …(有料)DVD再生
VideoEditor …動画編集
DSS Player …ICレコーダー専用再生ソフト
DSS Player-Lite …ICレコーダー専用再生ソフトLite版
SoundEngine …音声ファイル編集
SCMPX …MP3のエンコード/再生
午後のこ~だ …MP3エンコード
CD2WAV32 …CDからオーディオトラックを抽出
Rip!AudiCO …ID3タグを保持したままCDリッピング
iTunes …Appleのコンテンツ管理ツール
akJ Betas …YouTube/ニコニコ動画ダウンローダー
tunetomo …iTunes経由でジャケット画像や歌詞を埋め込む
[QTFairUse6] …(DRM解除したデータのフォルダ)
YamiPod …iTunesなしでiPodからデータを抽出
携帯動画変換君 …携帯向け動画コンバータ
TeaTime …MP3データ管理
BlizTagEditor …MP3タグデータ編集
SuperTagEditor …MP3タグデータ編集(「STEP_K」バージョン)
QTConverter …動画データコンバータ
iPodMan …iPod内データ管理
FlasKMPEG …MPEG→AVIコンバータ
USB FM Radio …USB接続FMラジオ専用ソフト
真空波動研 …メディアデータ形式チェッカ
GOM Player …各種メディアデータ対応プレイヤー ※おすすめしません※
MediaPlayer Classic …各種形式に対応したメディアプレーヤ
AviUtl …AVIデータ編集
TMPGenc …各種動画変換 現在はTMPGEnc Video Mastering Works
DVD2AVI …VOB→AVIコンバータ
VideoCommander32 …Power Capture専用ソフト

2024/06/17

あの頃の登録アプリ(1)

自分のPCのランチャ(Special Launch)に登録していたアプリを紹介。
まだ取得できるソフトはリンク張ってあります。
※ご利用は自己責任でお願いします

カテゴリ【Application】

B's gold 5 …(有料)CDライティングソフト 現在は B's Recorder Gold
WZ Editor …(有料)当時よく使っていたエディタ
PCView …PC内部情報取得ツール
CL Windows …システムのランタイム情報取得ツール
CD Manupilator …CDリッピング機能もあるCDライティングソフト
ことといLight(広辞苑) …EPWING形式に対応したCD-ROM検索ソフト
caldix …統合アーカイバプロジェクトに対応したDLLダウンローダー
RealSync …フォルダの同期コピー
Google Earth …Google提供の地図検索ソフト
Google Desktop …Google提供のPCローカルのファイル検索ソフト
SepPDF …PDFファイルを分割
pdfc …PDFファイルを結合(pdfpdfpdf)
LHmelting …統合アーカイバプロジェクトに対応した圧縮・展開ソフト
CALFW …カレンダー&スケジュール
NOKIA PC Suite …当時使っていた携帯(702NK)とPCのデータ連携ソフト
Halwin …NOKIA携帯の非認証アプリを無理やりインストール
BlueSoleil …Bluetoothデバイス管理ソフト 現在はWindowsに標準機能あり
WTimer …作業時間計測ツール
付箋擬 …デスクトップに付箋を表示する
XMLEditor …XMLファイル編集エディタ
FFC …高速ファイルコピー(Fire File Copy)
NextTrain …時刻表表示

2024/06/11

Webページ再構築の件

いろいろな事情が重なり、雲行きが怪しくなっている…

去年から、旧WebページやいろんなブログやSNSに書き散らしていたのをある程度集約をしてはいるが、やはり「ここが本家」という場所を確保したかった。
(本家? 元祖? 正統? 本舗? …まあどれでもいいけど)

それに、Webページのネタにしようと思っていた、貯めこんできたコレクションや死蔵品を処分しておきたくなったのもある。
心残りはあるけど、残りの人生で消費できそうにもないし、それよりは欲しい人の手に渡って有効活用してもらえた方がいいと思った。

これらを決断するのは、正直つらいものがあった。
だが背に腹は代えられない。

失わなければ、得られないものがあるのだ…

2024/06/07

W-ZERO3のオールリセット

  1. 電源を切る
  2. 裏ぶたを外す
  3. リセットボタンを押す
  4. ACアダプタをつなぐ
  5. キーボードを出す
  6. Fn+F+電源キーを長押しする
  7. 確認画面が出たらOK

2024/06/04

NOKIA携帯電話のオールリセット

 電源オフ状態で[通話キー]+[*]+[3]を押しながら電源オンにする。
※全てのデータが消えるので、最後の手段として使うこと


2024/06/02

Windows2000でDOS起動ディスクを作るには

  (申し訳ないのですが引用元不明です)

BIOS アップデートなどで DOS の起動ディスクが必要になることがありますが、DOS や Windows9x が起動する PC がない場合でも、次の方法で MS DOS の起動ディスクを作成することができます。

※前提:
(1)CD-ROMドライブが接続されていること(ここではQドライブとします)
(2)FDDが接続されていること(ここではAドライブとします)

1. Windows 2000 を起動します
2. CD-ROM ドライブに Windows 2000 CD-ROM を、FDD に空のフロッピーディスクをセットします
3. [スタート]-[プログラム]-[アクセサリ] から「コマンドプロンプト」を起動します
4. 以下のコマンドを実行します

 C:\>Q:
 Q:\>cd VALUEADD\3RDPARTY\CA_ANTIV
 Q:\>VALUEADD\3RDPARTY\CA_ANTIV>MAKEDISK A:

 これでフロッピーディスクがウィルススキャン用 DOS 起動ディスクになりますが、起動時にウィルスチェック画面を起動させないために、autoexec.bat を編集します。

5. エクスプローラで A ドライブの autoexec.bat ファイルを右クリックし、[編集] をクリックします
6. メモ帳が起動するので、最初の 2 行を残して削除します
7. 変更を保存してメモ帳を閉じます。

参考:Windows 2000 に sys コマンドや format /s コマンドはないため、format /s 相当のディスクにするためには、上記手順で作成したフロッピーディスクから、io.sys、msdos.sys、command.com 以外の全ファイルを削除してください。

圧縮フォルダを使わないようにする

 (WindowsXpのみ有効です。申し訳ないのですが引用元不明です)

圧縮フォルダ機能の解除の方法は、コマンド プロンプトで、

regsvr32 /u zipfldr.dll
regsvr32 /u cabview.dll

と、入力します。再起動も不要です。

元に戻したくなった場合は、

regsvr32 zipfldr.dll
regsvr32 cabview.dll

と登録し直すだけです。

※Windows Vista以降のバージョンはレジストリを操作するみたいです

2024/05/31

特殊フォルダ(コントロールパネルなど)の作り方

  (Windows98以降の動作未確認です)

フォルダ名にレジストキーを付加すると作成できる。
コントロールパネル: "コントロールパネル.{21EC2020-3AEA-1069-A2DD-08002B30309D}"
プリンタ: "プリンタ.{2227A280-3AEA-1069-A2DE-08002B30309D}"
ダイヤルアップネットワーク: "ダイヤルアップネットワーク.{992CFFA0-F557-101A-88EC-00DD010CCC48}"

※出典:ASCII DOS/V 1997年1月p264

2024/05/28

コントロールパネル内のアイコン非表示

 (Windows98以降の動作未確認です。WinXp以降は無用かも)

使用しないアイコンを非表示にすることで、動作を少しでも軽くする。
WINDOWS\controll.ini 内の [don't load] セクションで非表示にしたいコントロールパネルファイルを "ファイル名=YES" と記述する。

※出典:ASCII DOS/V 1997年1月p263

2024/05/25

Excelでセル表示の通り印字されない場合の解決案

 (2003年頃の情報です。申し訳ないのですが引用元不明です)

〔問題点〕
Excelで、値が入力されたCELLが画面上では表示できているのに、
印刷すると文字が切れてしまう。

〔解決方法〕
Excelのシートのスタイル設定のデフォルトフォントを
「MS 明朝 9ポイント」にする。

 Excelの場合、9ポイント(または12ポイント)のバウンダリの
フォントサイズを使用しないと、画面上の見た目と印刷結果が一致しません。
 なお、フォントだけを「MS 明朝 9ポイント」に指定するだけではなく、
シートのデフォルトフォントも「MS 明朝 9ポイント」にする必要があります。

〔設定方法〕
●新規シートの場合
 (1)メニューから、ツール→オプションを選択→全般タブを選択
 (2)標準フォントに「MS 明朝」、サイズを「9」と指定。
 →これで、以後作成されるシートのデフォルトフォントが
  「MS 明朝 9 ポイント」になります。

●既存シートの場合
 (1)メニューから、書式→スタイルを選択
 (2)変更ボタンをクリック
 (3)フォントタブを選択
 (4)フォントに「MS 明朝」、スタイルを「標準」、サイズを「9」と指定
 (5)OKボタンをクリック→OKボタンをクリック
 →これにより作成済みシートのデフォルトフォントが変更できます。
  ただし、シートに記入済みの内容については、若干見た目が変わるので、
  手修正して下さい。 

2024/05/23

PowerCapture PCI チューンナップ

BIOS設定
[PCILatancyTimer]を64以上にしておく

※BIOS(CUSL2)が1002以降にアップデートされていること



〔補足〕
カノープス株式会社は2024年現在グラスバレー株式会社となっています。
生産終了品のため、Power Capture PCI 関連情報は掲載されていません。

2024/05/22

Norton AntiVirus ウィルスパターンのバージョン確認

(2004年頃、Coporate Edition 8.00.9374の情報)

 C:\Program Files\Common Files\Symantec Shared\VirusDefs\definfo.dat内の「CurDefs=」に記述されていた。

「20040315.018」という書式で「日付.バージョン」を示している。


〔補足〕
2024年時点では仕様が変わっており、definfo.datの所在は確認できませんでした。

2024/05/11

国立国会図書館がすごい

かねてから、国立国会図書館の蔵書数は知っていた。
しかし、デジタルライブラリーのことは知らなかった。

https://dl.ndl.go.jp/

絶版で入手難となっているものなどを電子化して、ネット経由で読めるようにしているのだ。
ユーザ登録していなくても、検索はできるようなので試しに検索すると…

あるあるあるある、あの日あの時読めなかった本、プレミア価格過ぎて入手をあきらめた本、失くしてしまってもう読めない本、子どもの時に読みふけった思い出の本…

なんたる僥倖!!

早速利用者登録を行い、先日ようやく本登録の知らせが届いた。
いちいちカード発行して送ってくるとかではないけど、全国中から登録が殺到しているのだろう。

今でも「この本はあるのかな」と、書名、著者、出版社などを手掛かりに検索をしている。
楽しみで仕方がない。

2024/03/23

Webページ再構築に向けて

ここ半年ほど、いろいろ検討してきた。
CMSは使わずにWeb1.0的な方法で構成しようと考えている。
あえて昔ながらのやり方でいくのにはわけがある。
  1. CMSの導入の手間を省く
  2. 更新範囲を最小限にする
  3. 自分が作ったコンテンツを自由に置きたい
Webページ設置はもうWordPress一強、という感がなくもないが、
自分としてはDB設定して、インストールして、テーマ入れて、
プラグイン入れて、その他設定を…そこまではいらないかな、と思っている。
かつてはそういうカスタマイズが楽しかった時期もあるが、
それが多くなりすぎて、もはや苦行になっている。(><)
最小限のHTML+CSS+JavaScriptでいいんじゃないかな。

それに、昔ほど更新頻度が高くないから、CMSで管理するまでも
ないかと考えている。DIYよろしく手作業でできる範囲で
メンテナンスできる構成にするつもり。

また、画像/PDF/その他のデータ(プログラムなど)を簡単に配置したい。
CMSで管理してると、後でサルベージする時に大変だ。
WebArchivesのキャッシュもあてにならないし。

だけど、スマホには対応しておきたいし、多少はSEO対策もしておきたい。
我ながらわがままな要求だったけど、それにかなういいテンプレートが
見つかったのでそれを利用することにした。

心残りは、更新情報をRSSで飛ばしたいのだけれど、
いずれはRSS化のスクリプトを自分で書ければ問題ない。
将来的な課題としては、いいお題だと思うし。

さあ、あとは作るだけだ…

2024/03/14

夢のマルチOS環境

 HDD を増設したついでに OS を切り替えられるようにしようと思いました。ところが、それは試練の始まりでもあったのです。

1. Win2000(RC2)をインストール→正常に動作したのは1回だけでした。当時はBIOSが対応していなかったため断念

2.Win98を入れた後でSystemCommando4(以下SC4)をインストール→SC4が8GB超のドライブを認識してくれない。やむなくMasterに7GB(従来)のHDD、Slaveに8GB超(増設)のHDDを接続する

3.Win98を入れ直し、SC4のインストールも終わってWin95をインストール→ドライブ指定を誤り最初からやり直すはめに

4.Win98,SC4,Win95を入れ直し、さらにPC-98イミュレータ「98/V」を入れようとした→失敗。仕方がないのでBeOSを入れた

5.TurboLinux3.0Jをインストール。なぜかSCSIデバイスを認識せずにインストーラが停まってしまう。やむなくSCSIボードを一時的に取り外してインストールした。

と、いうわけで苦労した割にはあんまり使いませんでした。面白がってあれこれ入れるというのも問題のようです。

しかしながら、インストールを繰り返すうちに、自分のPCのクセやOSのクセを知ることができているともいえるでしょう。さらにはトラブルの対応の練習にもなりますから。

2024/03/13

忍耐を強いられる開発者達

  OS は、普及するかしないかでその運命が決まります。特に、その OS 上で動作するソフトを作る開発者達は最初のお客様です。神様です。最初のとっかかりが勝負なのです。「開発者を大事にしない OS は廃れる」という言葉があるぐらいですし、開発者が少なければ当然ユーザー数は限定されてしまいます。

 私もプログラマの端くれですから「作ってみようか」と思いました。どうやってプログラムするか調べてみたら、それはとても敷居の高いものでした。

  • WindowsCE 単体で開発できるツールはない
  • WindowsCE 用開発ツールキットが必要(約 ¥25000) *注
  • さらにMicrosoft Visual C++ または Visual Basic が必要
  • 作成したプログラムは Win9x では動作確認できない(WinNTは可能)

 私はがっくりきました。一番ショックなのは開発ツールが高い! ツールキットだけで済むなら ¥25000 ぐらい頑張りましょう。しかし、さらに別のツールも買え(それも ¥5~60000)となると確実にやる気なくしてしまいます。

 どうも腑に落ちないのは開発ツールの動作環境です。「開発マシンとテストマシンは分けた方がいい」という先人の言葉があるので WinCE マシンの方で動作確認することはしませんが、Win9x マシンで確認できないというのは面白くありません。確かに、WinNT の堅牢さならエミュレーションも可能でしょう(WinCE は WinNT をベースにされて開発されたからという経緯もありますし)。じゃ「他の OS はダメ」では、日曜プログラマ、WinNT では負担の大きいマシンを使っている人を全て敵に回すことになるでしょう。
「動作が不安定な上に、操作性が悪い!」とユーザを怒らせる分にはいいですが、開発者に嫌われてはマズいです。少なくとも、やる気のある人だけは裏切らないでほしいものです。言葉は悪いかもしれませんが、言うだけ言っておかないと後悔すると思うので。

*注
最近になって「VC++ や VB を用意しなくてもいいフリー版もあるよ」とマイクロソフトが発表したのですが「CD-ROM送ってやるから金よこせ」みたいなことを言ってくるのです。何だかウラがありそうで(ユーザ登録ついでに何するかわかったものではありません)気味が悪いので注文をしていません。マイクロソフトの「無料」は後々高くつくに決まっています。

2024/03/12

悪の論理

悪とならぬ様、悪に向き合え

 冷戦も佳境に入った1980年代に書かれたこの本を今読むと、時代遅れの感がしないでもないのですが「当時の状況を顧みるに、こういう分析もあったのだな」とだけ受けとめるよう心がけ、本の内容に囚われないように気をつけました。

 国家戦略にはその国自身の「地勢」が大きな影響を及ぼしている、として理論を展開する地政学は20世紀の戦争やその後の混乱を引き起こした元凶のひとつとされています。そのため戦後の日本では「タブー」視され黙殺されているような状態です。読み進めていくと、確かに取り扱いに注意を払わないといけない「アブない」概念ではあります。しかし、なぜに支持されたのか、なぜにタブー視されるのかを知る手段は残される必要があると思います。ちょうど、詐欺のやり口に対抗するために詐欺の手口を学ぶというようなものでしょう。今もなお「地政学」に基づく戦略を持つ国家がある限り、その意図を理解できないまま争いに巻き込まれるよりは、予防手段のひとつとして掴んでおく事が大事だと思います。

 当時の為政者や軍人たちは「地政学」を原子力と同じく使い方を誤ったかと考えられます。そうでなければ、何が正気で何が狂気であるか判断ができないほど、さらに愚かだったことになると思います。

(倉前盛通,角川文庫)

2024/03/11

ジョイ・ラック・クラブ

おんなの生きざま半荘

麻雀は4人いないと始まらない。やはり「賭ける」ものがあったほうがいい。運を天に任せず自分の力に頼るのみ…

(この本を読むために麻雀の知識は一切要りません、念のため)

中国からアメリカに渡った4人の女性たち。そして彼女たちの娘が4人。ひとりにひとつずつのショートストーリーでちょうど半荘という感じです。「喜福倶楽部」の女たちの、運命に翻弄されながらも強く生きようとする女の生き様が描かれる一方で、母娘の絆の深さというものについても考えさせてくれる内容になっています。

私は男だけの三人兄弟として育ったので、母と娘の関係についてはわかりません。ですが、周囲の母娘を見回してみると、親子ではあっても時には友人のようであったり、娘に子供が生まれれば「母親同士」というような連帯意識をもったりするようなところが、父と子の関係とは全く異なるのだと思います。そして、わからないながらも、その見えない母娘の結びつきの強さはいつの時代にも受け継がれていくのだ、と読み取りました。

ちなみに映画「ジョイ・ラック・クラブ」も、登場人物が入れ替わっていくところは、本と同じです…麻雀牌ほどの目まぐるしさではないですが。

(エィミ・タン,角川文庫)

2024/03/10

アーサー王宮廷のヤンキー

うちあたいのクレメンス氏

「トム・ソーヤーの冒険」「ハックルベリィ・フィンの冒険」などで有名な作者ではありますが、「王子と乞食」やこの本のような「王制風刺もの」もあります。なぜマーク・トウェインが王制もの(それもイギリス)を書いているのか、読み進めていくうちになんとなく感じたことがありました。

──マーク・トウェインは王制もので奴隷制を風刺しているのではないか?

ときは南北戦争まであと何年ぐらいといったアメリカ「南部」。広大な土地と奴隷による高収益、まるで「貴族」のような暮らしを送る白人たち。英国という「王制」から独立して何年というが、やっていることはアメリカ独立精神とは180度違う封建制度のような社会ではないか…と。

マーク・トウェインは奴隷制の批判をしたり、奴隷解放運動に積極的だったという逸話はなかったらしいのですが、生まれ育った土地柄などであからさまな言動を控えていたのだと思います。それでも、矛盾した世間に対して王制風刺といった形で批判せずにいられなかったのではないでしょうか。マーク・トウェインことクレメンス氏の「うちあたい」している様子が見えるような気がします。この本をおかしく読み進めながら19世紀のアメリカに重ね合わせてみると、なんとも重たい読後感となってしまいました…

※「うちあたい」とは沖縄の方言で「非難していることに自分も含まれていることに気づいた状態」のことを言います。「自分のことを棚にあげて人を叱りながらも、自分の良心にも感じるチクチクした痛み」という例え方をしている人もいます。

(マーク・トウェイン,創元推理文庫)

2024/03/07

御家人斬九郎

葵のご紋は持ってるけれど

名実ともにハリウッド俳優となった渡辺謙氏のTVドラマを見てもいいのですが、原作も一読の価値があります。江戸時代の「御家人」とは幕府から俸禄の支給がありながらも将軍に会うこともない、食べていくのもギリギリな最下層の武士です。主人公「斬九郎」はアルバイトすなわち「かたてわざ」をしなければ美食家の母を満足させられないとか、無頼な輩のようで義理人情に厚いとか、御家人といえども将軍の遠戚なので家紋は「葵の御紋」だけれども…という数々の細かい設定がなんとも味があります。そして他の登場人物もなかなか個性的です。TVドラマもそういう雰囲気を出そうとして努力しているのもわかります。(まあ、キャストのプライベートな関係は捨て置きましょう…)

 時代劇は筋書きにおいて、ある種のリピートがかかっている感も否めないのですが、「わかりやすい」というのが一番の長所です。どこから、誰から、いつからでも物語を始められます。ご都合な展開で当たり前、現代と違って込み入った事情やハイテクも不要。郷愁を感じさせつつも異世界といっていい江戸時代。根強いファンがいるのも当然です。

「眠狂四郎」などで知られる作者の最後の作品で、続巻がないのが非常に惜しまれます。

(柴田錬三郎,新潮文庫)


2024/03/04

道は続くよ

 旧遠夢来荘ホームページのコンテンツの再録が一区切りつきました。
これからは、ホームページ未公開だったコンテンツや、
「遠夢来荘2.0」と銘打っていた頃の記事も再録します。
(当時の日付で公開するので、注釈を入れてます)
再録期間は2007/4/1~2009/10/24のものです。

もちろん、ホームページ再構築もやっていきますよ…

2024/03/03

プリンセス・ブライド

面白さだけは伝えたい

  深夜TVで放送されていた映画を何とはなしに見てたら、意外と面白かったりしたことがありませんでしたか? なんだか得をしたようなつもりになって、後で友人たちに紹介したり原作本やビデオがないか、本屋やビデオショップを探しまわったり配信されてないか検索したりしませんでした?

 正直に言って「プリンセス・ブライドの原作」は面白くないそうです。でも、この本は魅力的な登場人物や背景世界、シャレた会話、スレスレだけど笑えるギャグとエスプリに富んだ語り口がたまらない。お嬢様なタイトル(失礼)と違い起伏に富んだお話なのでページを繰る手ももどかしいほどです。

 こんな本が知られていないとはもったいない! ぜひとも誰かに伝えたい、この面白さを!

 映画「プリンセス・ブライド・ストーリー」はとてもおすすめです。名前負けしたのか(失礼)、興行成績はいまひとつだったのですが、この本に負けず劣らず良い出来です。DVD出たら絶対買います。故アンドレ・ザ・ジャイアントが悪役でなしに見られるという珍しい映画でもあります。

 後日、友人から苦情が来てしまいます。「あの映画はどうしようもないC級映画だった! 夜中にTVでやってたし、おまえ寝ボケててちゃんと見てなかったろう!」…そうか。TV放映されるときは一部カットされてるし、うとうとしてたから、細かいところなんて、覚えてなかったかもなぁ…

 ※ 作者ゴールドマンはいたずら好きな性格らしいので、私もちょっとマネた形で紹介してます

(ウィリアム・ゴールドマン,ハヤカワFT文庫)

2024/03/01

へびつかい座ホットライン

リロはなぜ殺される

 突如地球は正体不明の「インベーダー」に占領され、人類は太陽系の各惑星に脱出を余儀なくされた。人類の未来は絶望と思われたとき、謎のメッセージが送られてきた。メッセージの大半は解読不能だが、垣間見える有用な情報が人類をかろうじて持ちこたえさせている。そのメッセージはへびつかい座方向から受信できること以外、何もわかっていない…

 そんな「これからどうなるんだ」的な状況の中で、主人公はあがき続けます。へびつかい座ホットラインの謎を追いつつも、主人公を利用せんとする勢力に抵抗し続けます。何度も死を迎え、クローンとして生き返ることを余儀なくされても、決してやめようとはしません。もはやオリジナルなんて関係ない、人類さえもオリジナルではなくなっているのだから。ただ自分の境遇から脱したいだけなのに。

 作者はもとヒッピーだったとかで、ヒッピー全盛期のドラッグやフリーセックスといったサブカルチャーの雰囲気を投影しているらしく、多様化する価値観、性別や種族までも境界線が薄れていく未来絵巻がくりひろげられています。21世紀を迎え、過去のSF作品にぽつぽつと「時代遅れな未来」が見受けられる中、この作品は独特の雰囲気を持っているために今なおオールタイム・ベストに居座る怪作です。

 へびつかい座ホットラインの謎が解けても、リロは死に、生き続けることでしょう…
この物語が読まれ続ける限り。

(ジョン・ヴァーリィ,ハヤカワSF文庫)

2024/02/29

深夜特急

さよならニッポン

 若者に半ば強制的に試練を与え、それを乗り越えていく様子を中継するTV番組が好評を博している昨今です。でも、試練を試練とも思わない、他人からは「自分から苦労してバカじゃないの」といわれてしまうようなことをしている人は少なくないと思います。

「デリーからロンドンまで走るという幻のバス」に乗るために「私」は旅支度をしたのでした。別にきっちりとした計画はなく、漠然と香港からデリー、そしてロンドンまでバスを乗り継いでいくというものです。当時「私」には仕事もあり、べつだん不自由も感じていなかったというのに、なんでまたそんなことをしたのか…きっと、わからなかったからだと思います。ネタバレな明日よりも、本当にどうなるかわからない明日のほうがよりよいものだと感じたのかもしれません。

 旅先でいったい何に出会うか予想がつきませんし、いつトラブルがおこるかわかりません。でも、今まで食べたことのない珍味に舌鼓をうち、ギャンブルに熱くなるもよし、何もせずただ通りを歩き回るだけでもよし。色々な人と交流し、時には一人で考え込む。私はそんな旅の記録から「旅立つことで旅の目的は達成されているのでは」と感じました。ロンドンに到着する前に「私」はすでに「到着」してしまったのではないでしょうか。タイトルの「深夜特急」に含まれているもうひとつの意味(冒頭で述べられています)が、それを暗示しているように思われます。

 なぜ旅をするか、旅をするとどうなるかは人によって様々な考え方があるかと思います。この本は単なる旅行記と呼んでもいいし、旅のガイドブックになるかもしれません。要は各々のやり方で「さよならニッポン」すればいいのではないでしょうか。

(沢木耕太郎、新潮文庫)

2024/02/28

大脱走

実話の持つ迫力

「映画を見たからいいや」なんて言わないでください。原作には映画化できなかった色々なエピソードがふんだんに盛り込まれ、映画を見た人でも充分に満足できるはずです。もちろん映画の方も、原作の雰囲気を失わずにとてもうまくエッセンスを抽出している名作ですので有料配信だとしても観る価値はあります。

 時は第2次大戦後期、ここドイツ空軍の捕虜収容所に捕虜たちが集められます。彼らは捕虜の自覚なんてさらさらなく、退屈な収容所暮らしの中に刺激を求めて「脱走」を試みるのです。方法は色々ありますが、やはり王道はトンネルです。綿密に計画を練り、慎重に準備を重ね、巧妙に処理していく様子がことこまかに描かれています。ないものは作り、どうしても作れないものは盗み、知らないことは調べ、どうしても知らないことは脱走してまで調べてくる。何もできない者はいなく、誰もが何かをすることができる。「捕虜の任務は、出来る限り脱走して敵国に手を焼かせ、兵力や士気に影響を与えることだ」という名目のもとに、捕虜たちはスポーツでも楽しむように脱走の準備を進めていきます。

 原作のもうひとつの特徴は、終戦時や戦後についてもふれていることです。ドイツの敗戦が濃くなり、ソビエト軍が迫ってくるため収容所は閉鎖されます。捕虜たちは他の収容所を移されながらも必死に生き延びようとします。その際にも友軍の方へ常に「脱走」を試みるのです。また、大量の脱走者が出たことに対し、ドイツ軍は脱走者を銃殺するという「見せしめ」のような報復に出ました。その命令は誰が出し、誰が執行したかを追求するところまで原作には書かれています。

 まさに「実話」ならではの迫力が伝わってくる本です。多少は重たく感じられる場合は、映画を見て息を抜きましょう。

(ポール・ブリックヒル、ハヤカワNV文庫)

2024/02/27

ディープ・ブルー

賢きもの、なんじはイルカ

 イルカたちが持っている、その特殊能力は世界のあちこちで研究されています。そして、古来より人間と不思議な関わりを持ってきました。イルカに助けられた遭難者、イルカと協力して漁を行う村、精神障害者をイルカに接触させて治療活動を行う、などなど…

 かつて、イルカと接触を持った3人の男女。彼らはふとしたことから、イルカたちについて熱心に考えるようになっていきます。とある一匹のイルカも、ふとしたことで人間たちと関わるようになっていくのです。運命が彼らを出会わせるとき、人間とイルカが再び結びつくきっかけとなる事件が起こるのです…

 この物語のイルカたちは親しみやすく、生き生きと描かれていますが、多少人間みたいになりすぎている気がします(まあ、物語を書いたのは人間ですから)。イルカの大好きな私としては、元気で頭のいい動物の代表格としてイルカが活躍するので気に入っています。この物語の元ネタになったのは、同じ作者の前作「リプレイ」中に出てくる幻の大作映画「スター・シー(星の海)」です。とても素晴らしい物語だったということになっているので、作者自身も書いてみたくなったのかもしれませんね(ちなみに「リプレイ」もとても面白い作品です)。

 イルカのきゅいきゅい鳴く声を聞きたくなる、そんな作品です。

(ケン・グリムウッド、角川文庫)

2024/02/26

ニューロマンサー

電脳空間と仮想現実、サイバーパンクの幕開け

 20世紀末、次世紀の立役者としてコンピュータ及びそのネットワークが注目され始めた1980年代にこの物語は発表されました。全世界を覆うネットワーク、コンピュータに人間の感覚を直接入力するサイバーデッキ、実用化された人工知能、兵器としてのコンピュータウィルス…などなど、近未来のスパイス満載のこの物語は「サイバーパンク」なる作風を最初に確立しました。人間の肉体と感覚が分離できた時、「知能」の定義や「生命」の境界線が曖昧になっていき、ハイテクとコピー文化のもたらす混沌とした世界で生き生きとしているのは、最先端(エッジ)すれすれのきな臭い仕事を請け負うハッカーたちなのです。

 およそ時代遅れと言われかねないピカレスク(悪漢活劇)の手法がかえって登場人物の個性を引き立てています。主人公をはじめ、誰もがすねに傷ある、たたけばホコリの出そうな者ばかり。アナーキーな彼らが使う粋なスラングも、今は亡き黒丸尚氏のポップな翻訳でカッコ良く響きます。また、バーチャル・リアリティ技術が娯楽として普及していたり、ドラッグで感覚を「拡張」したりと、身体に悪そうな小道具も雰囲気を盛り上げます。

 お話はなんと日本から始まります。チバのニンセイ(いったいどこなんでしょ。アキハバラじゃないの?)で、廃人同様にうつろな毎日を過ごす元ハッカーの主人公に、依頼が舞い込むところから始まります。前の仕事で強がりすぎて、電脳空間にアクセスする能力を取り上げられてしまった彼に、また仕事ができるようにしてやるというのです。もちろんその仕事には危険な匂いがします。でも主人公はまた電脳空間にアクセスできるようになるならと、引き受けるのですが…

 結構この本は読みこなすのが難しいです。斜め読みでダーティな近未来の感覚を味わうだけでもいいかもしれません。「サイバーパンク」と銘打つ作品のほとんどに影響を与えた作品ですから、この手の作品を好きなら、ぜひ触れてほしい本です。ちなみに映画「JM」も同じギブスン氏の作品ですから、「JM」を見た人なら短編集「クローム襲撃(同じくハヤカワ文庫)」収録の「記憶屋ジョニィ」から入るのもいいでしょう。私個人としては士郎正宗氏の「攻殻機動隊」や映画「マトリックス」あたりを入門編としてお勧めします。

(ウィリアム・ギブスン, ハヤカワSF文庫)

2024/02/25

デッドゾーン

知りすぎてしまうあまり、わからないこと

 可能な限り、誰もが自分の未来を知りたがっています。でも、自分の運命を知ることが必ずしも良いことなのでしょうか…「予知能力」をテーマにした物語はたくさんあります。その中でもこの作品は異色で、なるほど鬼才スティーブン・キングらしい出来映えです。

 交通事故で数年もの間昏睡状態だった主人公が目覚めた時、今までにない2つの現象が起こったのです。1つは、肌が触れた人間の未来を見通す力で、もう1つは何らかの条件でその未来が感知できないというものです。きっと誰もがそうであるように、主人公はその能力を控えめにしていきます。どんなに隠し通そうとしても、どうしてもそれは多くの人に知られることになるからです。

 必ずしも全ての人が持たない能力であればこそ、有効に活用されるべきかもしれませんが、主人公にとってはただ、失われた日々を取り戻し、静かな生活を送りたいだけなのです。しかし、マスコミや心ない人々が主人公を揺さぶります。たとえ連続殺人犯を見つけだすとか、悲惨な事故を未然に防いだりというように予知能力でもって人々に貢献できることをしても、やはり主人公に心の安定は来ないのです。キング氏の作品で、超能力を扱った作品はこういった点をうまく表現しています。

 そんなある日、主人公は一人の男と握手をします。その男が権力を握るとき、どんなに恐ろしいことが起きるのかを知った主人公はとある決断をします。でも、主人公の取った行動が如何なる結果になるかだけは「デッドゾーン」にあり、知ることができないのです…

 この作品は映画化されています。読後に見比べてみてはいかがでしょうか。

(スティーブン・キング, 新潮文庫)

2024/02/24

アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

 感情と共感の曖昧なニンゲンたち

 映画「ブレードランナー」の原作としても知られるこの作品ですが、映画では描ききれなかった部分が数多く見受けられ、設定もかなり違います。映画公開当時、中学生だった私はミーハー気分で見に行き、重いテーマにぐったりとなった思い出があります。それでも、もっと良く知ろうと原作を手に入れ、読み…さらにぐったりとなりました。中学生の私は、まだ「人間らしさ」についても考えたこともなかったのですから、少し難しすぎたのでしょう。

「人間らしさ」と「人間そのもの」の違いをどこで見分けようとしているか、「人間」と「人間でない」の境界線はいったい何か…そして、自分自身ははたして「人間」なのか? このようなジレンマを作者はうまく表現しています。今まで現実だと信じて疑わなかったことが嘘だったり、決まりきったルールが徐々に崩れていくような作風がさらに雰囲気を盛り上げています。

 逃亡したアンドロイドたちを狩る、いわば賞金稼ぎである主人公は、とある女性型アンドロイドに好意を抱いていることに気づきます。そして、「人間らしく生きたい」と願うアンドロイドたちを「処理」していることに戸惑いを覚えはじめるのです。皮肉にも、アンドロイドと人間を見分ける判別法は「感情移入」を利用したものでした。主人公はアンドロイドへの感情移入度を測るため、アンドロイド判別検査を自分に行うのでした…

 この本を読むのは、ちょっと骨が折れるかもしれません。読む前に、「ブレードランナー(それもディレクターズカット版)」を見ておくことをすすめます。原作のあらすじとは全然違うのですが雰囲気をつかむ程度で構いません。

 この物語のキーワードは「感情移入」だと思います。この物語にどれだけ「感情移入」できるかが、読み進めるカギとなるでしょう。

(P・K・ディック、ハヤカワSF文庫)

Amazonで注文できます

2024/02/23

パパラギ

 もはやエデンには帰れないのか

 20世紀初頭、ひとりの南太平洋の島国の首長がヨーロッパ諸国を見物しました。「現代文明」は、彼にとっては非常に驚くものばかりでした。そして帰国した彼は、故郷の人々にそれを伝えて回りました。肌の白い人々、パパラギたちの生き様はなんと矛盾に満ちているかを。

 文明の利器に囲まれ、色々な刺激に満ちているかのように見える今日の我々ですが、なんだか大事なことを忘れているような、物足りない気がしていませんか? 我々は、確かに豊かな暮らしをしているかのように思えますが、きっと何かを犠牲にしているはずです。この本で語りかけてくる首長ツイアビの言葉をもって辺りを見回せば、現代文明はやるせないほどに色あせています。文明とは、文化とは? 価値観とは、感性とは? ツイアビは時には笑い出したくなるくらいに我々をおもしろおかしく観察しているかと思えば、現代人の考え方があまりにも不自然すぎるということを痛烈に批判しているのです。

 今さらエデンに戻れない現代人には、耳に痛い言葉もあります。また、納得いかない点も見受けられるでしょう。でも、きっと今までに聞いたことのない考え方に出会えるだろうと思います。
 でも…実は、ツイアビは実在の人物ではなくこの本はニセモノと呼ばれているのですが、この本の持つ問いかけそのものは、本物と言えないでしょうか。

(エーリッヒ・ショイルマン、立風書房)

AmazonでSB文庫版が注文できます

2024/02/22

「ファウンデーション」シリーズ

 壮大なのはアシモフ自身だった

「銀河帝国」という響きに、何を連想しますか? そして、数百万の星を一万数千年に渡り統べていた強力な帝国が崩壊するとき、何が起こるのかを想像できますか?

 心理歴史学者のハリ・セルダンだけが、その悲惨さを推量することができました。栄華を誇る銀河帝国は近い将来滅びの道をたどり、新たな第2帝国が成立するまで3万年の暗黒時代が続く…それは、野蛮で無慈悲であり、多くの人々が犠牲になるのだ、と。

 彼の提唱する心理歴史学とは、高度な数学的計算によって社会の動きを見極めようという学問です。そして、銀河帝国の技術や文化を遺し第2銀河帝国の布石とするため「ファウンデーション」が設立され、表向きは「銀河帝国百科事典編纂のための組織」としました。これによって3万年の暗黒時代を30分の1である千年に短縮しようとしたのです。

 果たしてセルダンの夢は叶うのか、ファウンデーションの前途はいかに…

第1部「ファウンデーション」
第2部「ファウンデーション対帝国」
第3部「第2ファウンデーション」
第4部「ファウンデーションの彼方に」
第5部「ファウンデーションと地球」
第6部「ファウンデーションへの序曲」
第7部「ファウンデーションの誕生」

 第1部から第3部までが長い間「銀河帝国興亡史3部作」として知られていたのですが、およそ30年ぶりに第4部以降が書かれました。それも、ただの続編としてではなく旧来の「ロボットシリーズ」との融合を図った構成となったのです(第4部・第5部は「ロボット」シリーズを読んでいないと辛いかもしれませんね)。また、第6部・第7部は時代をさかのぼってファウンデーションの創設者ハリ・セルダンを描いた作品となっています。

 どれから読み始めても良いのですが、やはり発表順に読んでいった方がいいと思います。特に、第3部の後は「鋼鉄都市」に始まるロボットシリーズを読んでから第4部以降を読んだ方がベターです。

 私はやはり第7部「ファウンデーションの誕生」が好きです。ひとりの人間としてできるだけのことをやろうと最善を尽くすセルダンの姿が感動を与えてくれます。彼のひたむきな努力はゆっくりと結実していき、壮大なファウンデーション計画を成功に導いていくのです。また、セルダンの後ろ姿にアシモフ自身が見え隠れするようなところがとても興味深いものがあります。

 そして、アシモフが構築した世界を引き継いだ「新ファウンデーション」三部作が、有名なSF作家達によって創作されました。まるでこのこと自体がセルダンの残したファウンデーションのようではありませんか。アシモフはそれを狙っていたかどうかはわかりませんが、誰かが意志を継いでいくことを見据えていたならばアシモフ自身が壮大であるかもと言えるのではないでしょうか。

(アイザック・アシモフ、ハヤカワSF文庫)

Amazonで入手できるのは,,,4上,4下,5上,5下,6上,6下,7上,7下

2024/02/21

さらば国分寺書店のオババ

 ゴーイン社会に猿人殺法炸裂の疾風怒濤的青春記

 普段の日常生活の中でたまに、勝手なルールを強引に押しつけられているような気がしたことはないでしょうか。または、世の中が理不尽なことだらけに感じることはないでしょうか。椎名氏はそんな理解に苦しむ訳ワカンナイことを放ったらかしにはせず「なぜだ?!」と正面右四つがっぷりと向き合うのです。

 椎名氏は常日頃から、鉄道関係者や警察やバスの運転手などと、融通のきかない「制服関係者」が気に入らず、日夜水面下で「眼下の敵と心理学的駆け引き風の」激闘を繰り広げていました。そこへ突如アカマル急上昇で椎名氏に立ちはだかったのは古書店「国分寺書店」のオババなのでした。オババの態度にフンガイした椎名氏はというと…というようにエッセイのはずが物語のように展開していきます。

 私が中学生の頃、このエッセイがラジオドラマになって放送されていました。演じるは伊部雅刀、故佐々木つとむで(すいませんオババ役は忘れてしまいました)、BGMはなんとYMOという、ほぼスネークマンショー的な構成だったのです。このラジオドラマは好評だったらしく、以降のエッセイ「気分はだぼだぼソース」「かつをぶしの時代なのだ」も放送されていました。

 今ではアウトドア作家というような雰囲気の椎名誠氏ですが、かつてはこういう若さの勢い余って東京スポ見出し的な威勢のいい作品を書いていたのです。今では「怪しい探検隊」シリーズぐらいにしかその勢いがうかがえないのがちょっと残念です。

(椎名誠,新潮文庫)

Amazonでは古書のみが注文可能です

2024/02/20

墨攻

 古代中国のシステムエンジニアたち

 古代中国に実在した思想集団「墨家」。その特異な教義のもとに集まった人材は春秋戦国の世において珍重されることとなったといいます。質実剛健を旨とし、利他的で自分を犠牲にすることもいとわないという性格はキリスト教と比較されたりしました。

 さらに、墨家は技能習熟に励み惜しげもなくそれを教えるといった、まるで技術者の鑑のような人たちだったのです。当時は戦乱の時代だったので、戦闘技術、それも防御戦においてとても優れた戦術を編み出したのでした。「墨守」という言葉が今でもあるほどですから、墨家の守る城を攻め落とすのは容易ではなかったのでしょう。

 これは、ある墨士が赴いた城での激しい攻防戦を通して、その凄まじいまでの生き様を描いた物語です。昨日までは敵の襲来におびえていた一般市民でさえ、彼の指導のもとにだんだんと一個の兵隊に変わっていき、士気もあがっていきます。読み進めて行くにつれ、ふと自分の職業に通じるものを感じていました。コンピュータによるシステム開発というものも、いろいろな人が集まり、有用な機能を持ち効果的な運用ができるよう目標に向かって地道で忍耐強く努力を積み重ねることによって成立します。システムエンジニア見習いとして働いている私にとってはとても身につまされるほどに感じられてなりませんでした。

 私も彼のように役立つ技術者になりたい… とは思ったのですが、とても彼ほどに動き回れそうにはありません(あっという間に過労で病院行き)。でも、せめて某OSの関係者にはこれぐらいは頑張ってほしいですね。(^_^;) いや、シャレでなく。

(酒見賢一,新潮文庫)

Amazonで古書が注文できます

2024/02/19

人間の手がまだ触れない

 どんでん返しの向こうの落とし穴

 とある地球人が、ちょっと風変わりな宇宙人と出会いました。でも、相手は宇宙人なのでとっても変わっているように見えます。慎重な態度をとる地球人を見て、宇宙人はとっても変に見えました…

 誤解というか偏見というか、意見の相違はさらなる誤解を生んでいくというプロットが多いのですが、なんだか笑えてしまうのです。しかも、大オチは最後のページの最後の一行になるまで判らないこともしばしば。しかも良かったのか悪かったのか理解に苦しむ結末...でも面白い! あと、なぜか女性が不遇なのです。いつも妙なところで女性が使われるのも変です。作者は過去に女性関係で苦労したのでしょうか?

 シェクリィの短編集は他にも「地球巡礼」「宇宙市民」「残酷な方程式」がありますが、どれも入手難なのが欠点です。中には本当に最初から最後まで訳が判らないものもありますが、起承転結がうまく構成され結末もきりっと引き締まっている短編を書ける作家なんてそうざらにはいないのですから、ハヤカワさんももう少し増刷して本屋に並べさせてほしいものです。

 私はよく「変な人!」といわれていますが、自分では「変は変でもそんなに変じゃないぞ」と思っています。それが他の人には奇妙に見えるのでしょう。でも、あなたにもそう変じゃないと思っているとこにこそ変なクセがあるかもしれませんよ!
…あ、それを「個性」というのかもしれないですね。

(ロバート・シェクリィ,ハヤカワSF文庫)

Amazonで古書が注文可能です

2024/02/18

ゲイルズバーグの春を愛す

 郷愁に思いを馳せ、想い出に生きる

 誰にでもなつかしく思える時がある。自分はいなかったけれど、あこがれの「古き良き時代」。あわただしく駆け抜けていく時間に飲み込まれかねない現代に、ふと呼び起こされるあの日…そんな雰囲気に満ちています。

 それでいて、みんな世にも不思議な物語なのです。旧い立派な建築物の火事を消すために過去から昔の消防隊が駆けつけたり、古い珍しいコインを手に入れるのをきっかけに別の世界に入り込んでしまったり、古い骨董品の机の中に入っていたラブレター、催眠術で虎を眠らせた少年や独房の中に扉の絵を描く囚人などなど、風変わりなものばかり。

 この短編集は一応ファンタジーという分類に入るのだと思うのですが、そんな突飛な状況でなし、出てくる人にもこれといった特徴はなく、小道具も大層なものではなし。O.ヘンリーの短編を思い出させるようなところも郷愁を誘います。

(ジャック・フィニィ,ハヤカワFT文庫)

Amazonで注文できます。

2024/02/17

ガープの世界

 日常性という名の暴力

 ここには、一人の男とその男による世界が描かれています。それはまるでおとぎ話のように意外で、おとぎ話のように明るく、おとぎ話のように残酷なのです。母親は女性運動家で名を馳せ、彼も作家として有名になるのですが、彼にとっては「日常」こそがとても暴力的というのです。いつどこで「日常」から「非日常」に突き落とされるか判らないからです。

 そのひとつが交通事故です。日本でも年間一万人あまり(ただし事故後24時間内、それ以外のケースは統計外だそうです)が死亡しているというのですから、ごく普通の生活を送っている人が奈落に突き落とされる可能性が非常に高いのです。彼はスピードを出しすぎる車が通る度に家を飛び出してはドライバーを注意しなければ気が済まないのです。そんな彼も交通事故に出くわし…非常に衝撃を受けるのです。

 そしてもうひとつがレイプです。とある国では今でも8分間にひとりの割合で女性がレイプされているというのですが、この物語では「レイプ」という言葉がひんぱんに出てきます。彼もまたレイプ(のような原因)で生を受けたし、レイプされた女性が物語に関わってきます。女性の人間性を無視しずたずたにしてしまうレイプは彼にとって非常に我慢ならないものだし、レイプされた女性に反応し騒ぎ立てる人々を猛烈に批判するのです。

 この本を読むと、「日常性」から「非日常性」に突き落とされた人間がいかに無力か知ることが出来ます。私がコンビニでバイトをしている時、ある日頭から血を流した女性が店に入ってきたのです。ヒステリックに訳の分からないことを叫ぶ彼女をどう扱ったものか私も大混乱してしまったのでした。時間の感覚や前後の記憶がやふやになり、ふたつ以上の物事が処理できなくなってしまったのです。まあ…その時はどうにか収拾がつきましたが、その時のことを思い出す度に「日常性」の片隅に待ちかまえる危険な罠を感じずにはいられないのです。

(ジョン・アーヴィング,新潮文庫)

Amazonで注文できます。上巻はこちら、下巻はこちらです。

2024/02/16

小さなヤシの木の下で

  WinCE に不満をつのらせていたある日、兄が Palm を借してくれました。

「使用した感想を聞かせてくれ」と言って渡されたのは PalmIIIe を日本語化したものでした。丁度我が WinCE マシンのデータを誤って消してしまってヘコんでいた所だったので、まずは使ってみることにしました。

 まずは Graffiti を覚えることから始まります。アルファベットに準じた一筆書きといった感じで、f,k,g,tが違うということを覚えれば大丈夫です。人によっては筆圧や筆グセのせいでいらいらすることと思いますが、慣れるのにそう時間はかかりませんでした。日本語入力も Graffiti によるローマ字入力なのですが、日本語辞書はメモリ容量の都合か変換効率はよくありません(やはりPalm用ATOKをお勧めします)。

 後は各アプリの使うわけですが、WinCE と違って各アプリには「終了」ボタンがないということに戸惑いました。でも、いちいち「起動」「終了」する余計な操作はしないでいいと解しました。つまり、プログラム全部をメモリに読みこんでしまって、使いたいプログラムを切り替えているのです。

 私の使用している Palm はメモリが 2MB の型で、兄が 8MB に増設してくれたものです。意外なことに、メモリが足りなくて困るといったことはまだありません。そうこうしているうちに、気がつけば手離せなくなっていました。兄のもくろみ通り、Palm の魅力にとりつかれてしまったようです。

2024/02/15

項羽と劉邦

 大陸の嵐、雨と風と漢(おとこ)たち

 史上初めて中国全土を統一した男、始皇帝。しかし彼もまた一人の人間に過ぎず、その命がつきた時、次に大陸を担う者に席を譲った…時は紀元前2世紀、大きな嵐がやってきたのです。

 有名な歴史小説家、司馬遼太郎の書くところの楚漢盛衰記は人物の描写に始まり、当時の社会制度や思想、文化に至るまでとても内容の濃いものとなっています。

 ふつう中国の歴史小説といえば「三国志演義」ですが、私はヘソ曲がりなので「白黒はっきり分かれている」項羽と劉邦の物語を選んだのでした(余談ですが、私は日本史においても、戦国時代より源平の時代が好きなのです)。

 美丈夫にして、名高い項燕将軍を叔父とし気性は激しく武に秀でた項羽、かたや田舎の泥臭いでくのぼう、されど人に慕われ和をもって将となった劉邦。対照的な二人の全く違った生き様が交錯しながら、激動の時代の嵐となっているのです。始皇帝なき後、倒秦のために立ち上がった二人を嵐とすれば、項羽は激しく地を打つ雨、劉邦は駆け回り地を馴らす風だったと言っていいでしょう。そして、二人を取り巻く人間模様。漢(おとこ)たちがそれぞれ嵐になって強力な秦に挑んでいきます。一方、秦も簡単には攻め落とされる訳がありません。迎え撃つ秦の司令官もなかなかの知恵者です。彼が秦の最後の希望でもありました…

 そして話は秦が倒れた後に移っていきます。そして、漢はどうやって張楚に代わったか、なかなかに読み応えがあると思います。

 歴史小説は感情移入しだいで読み進め方に違いが出ます。項羽または劉邦のどちらか一方を応援するように読むといいでしょう。ちなみに私は項羽のファンでして、「カッコいいのに損をしている英雄」というところが好きなのです。でも、怒らせると何をしでかすかわからないところも短気な私に合っているような…恐いな。

(司馬遼太郎,新潮文庫)

Amazonで注文できます。上巻はこちら、中巻はこちら、下巻はこちらです。

2024/02/14

MO Drive: Fujitsu M2512A

 ドライブが認識されない!Part3 (妻が 100% 解決)

 あまり MOを使わなくなっていたので義父の PCに取り付けることにしました。
SCSIカードは Tekram の DC-390F を利用することにしました。ところが、MOドライブがOSに認識されない。SCSIカードまでは認識されているところまでは上記 Part1,2 と全く同じ。ところがどんなに頑張っても認識されない。

 PC の起動画面で SCSI ボード認識されているか…よし。
 SCSI ボード認識後、SCSI BIOS 画面で MO は…認識されている。

 ところがマイコンピュータ上にMOドライブは現れない。

 富士通製だからダメなのかと一瞬思ったのですが、これまで私のマシン上で Adaptec AHA-2940UW とのコンビではまったくもってイイ子だったのですから、その線でもない…やはり、SCSI ボードとの相性のようです。

 そこで、妻が買ってきた IOI の SCSI ボードを使うと、やはりこれが正解。すんなり認識して今までと同じくイイ子で動作しました。

 今回は、どうも DC-390F に振り回されただけだったようです。とほほ。

2024/02/13

ノルウェイの森

 哀しくて、儚くて、切なくて

 学生時代、とあるバイトのヒマな時間を利用して一気に読んでしまった時の、読後感を今でも覚えています。目の前あるもの全てが哀しく見えてきたのです。しばらくの間身動き一つせず、じっと考え込んでいました。この本の中に登場してくる、儚いひとたち。主人公の前に現れたかと思うと、風のように駆け抜けて逝ってしまう。そして、かけがえのない直子。雨に負けぬ花のようでいながら、いちど折れてしまうと、もう元には戻らない…
「いつまでもずっと、私をおぼえていてほしい」と願う彼女の言葉には、どんな気持ちが込められていたのでしょうか…

 作中の時代は、1960年代後半の学生運動の頃を描いているのですが、どうも私には1980年代後半のように思えてならないのです。1980年代後半といえば、学生運動なんてある訳がなく、その頃に気勢を挙げていた若者たちが大人になっています。また、当時はバブルもはじけていなかったので、誰もが浮かれていてこの本のような重いテーマで考えることをしない「軽い」時代だったのでした。

 人と人の出会いは、ほんの一瞬にすぎないけれども、その人の心に残る印象はなかなか消えないものです。出会った者同士がお互いの気持ちを交わしていった時、お互いの心の一部を交換したとします。そして、どちらか一人がいなくなってしまった時、残された一人はもう一人に渡した自分の心の一部を失ったことに気づくのです。一番大事な人に渡した自分の想いが全て失われたとしたら、自分の中には何が残っているのでしょうか。

…直子は何も失わなかったことに気づいてしまったのです。

 私はこの本を「精神(こころ)のリトマス試験紙」と呼んでいます。この本を読んで、激しく心が揺さぶられたとすれば、過去に不幸な思いをした人だと思います。そうでなければ…描写のきわどい本にでも見えると?

(村上春樹,講談社文庫)

Amazonで上下巻セットで注文できます。

2024/02/12

Main Board: MSI MS-6120N

 マルチブートは夢のまた夢(80% 解決)

 最初は、HDDを増設したついでに Win95/Win98/Win2000/Linux とOSを切り替えてみようと思ったのが始まりでした。ブートセレクタ「SystemCommander4」を導入したもののどうも様子がおかしい。その後ブートセレクタを別のものに替えて Win98/Win2000/BeOS/Linux という構成にした時に悲劇は始まりました。使用不能に近い状態になってしまいました。

 使用中いきなりハングアップ。気を取り直して再起動するもハングアップ。ブルースクリーンも出ず、ただ止まる。思い当たるところは…あちこちにある。

まったく安心してCD焼けないわネットもできない。ハングアップの周期も起動後3分とだったり3時間後だったり、3日経っても大丈夫な時もある。まったく原因不明でした。

 そこへ兄のアドバイスがあり、ブートセレクタを外すと嘘のように安定稼働を始めるではないですか!(兄に感謝!) やはり、やたらOSを切り替えてリブートばっかりするものじゃないようです。しかしながら、こういったOS切り替え可能な環境を構築しながら試行錯誤を繰り返すことでOSの特性を学べるということもあるのです。

 今のところ Win98/Win2000 となっているこのマシンを Win2000/Linux の2本立てとする計画を立てています。本当は BeOS も試してみたいのですが…無理そうです。

2024/02/11

聖なる予言

 願いがいつもかなうなら、悪い考えは浮かばない

 ここ数年、哲学というか心や精神世界について思索する本がよく出版されています。この本もその中の一つで、小説という体裁を取りながらも人間が生きてゆく上で何に気づくべきか、何を考えるべきかを説明しています。すべてをうのみにする訳にいかないのですが、気に入ったのは「すべては偶然ではない」という言葉です。どういう形であろうと、すべての原因が必ず結果としてあらわれているということです。例えどんなに些細な出来事でも決して偶然といういい加減で不明確なものでなく、どこかで何か(神様でも誰であっても)が意志をもって結果を導いていたと考えるようにすれば、プラス思考に持っていけるのではないでしょうか。

 私は、時々「なぜこんなことをするのだろう」と思いながら行動したのに、結局うまくいったことがありました。または「こんなことがあるかも…」と予測した通りのことが起こったりしたこともあります。もし、自分の考えがすべてその通りになるとすれば、決してマイナスに考えなくなるでしょう。また、その考えが自分の中からではなくもっと大きな力の一部だとすれば、自分さえ良ければいいという利己的な考えもなくなってしまうのではないでしょうか。こういう風に、自分の内面的な部分と向き合うきっかけを作ってくれるのです。

 あなたがこのページを読んでいるのは偶然ではありません。あなたが読んでくれると知っているから、私は書いているのです。

(ジェームズ・レッドフォート,角川書店)

文庫版をAmazonで注文できます。

2024/02/10

SCANNER: Cannon CanoScan600DX

 あなたのスキャナ、蓋が外せますか?(購入前情報)

 スキャナを購入したいという友人とアキバに行った時のことです。色々と見て回っているうちに、主にどんな原稿をスキャンするかという話になりました。確かにペラ紙ならシートフィーダ型でもいいし、辞典みたいに分厚いものを乗せることもあれば、たまには紙ではなくモノをスキャナにかけることもあるでしょう(雑誌のレビューぐらいでしか見かけませんけど)。

 と、そこへ友人が「あれ、このスキャナは蓋が外せないね」と、一言。

 そのスキャナはある程度の厚さなら挟めるように上方にスライドしますが、ガチッと止まってしまうのです。もしも広辞苑のような分厚いものをスキャンするときに、邪魔になる可能性があるのです。これはちょっと面白い発見だということになり、これは外せる、これは外れないだのとつぶやきながら2人でスキャナの蓋をガチガチいじる変な客と化してしまったのです。

 家に帰って、我が CanoScan は蓋が外せるか... ああ、よかった。

2024/02/09

キング&バルーン

 自機リザーブ無限のシューティング

 「へんてこなゲームが出た!」と師匠は、そのゲームのことを教えてくれました。画面上から飛来してくる風船が画面下にいる王様をさらおうとしているで撃ち落す、というゲーム内容なのですが自機(砲台)は何度破壊されてもいいらしいのです。

 ゲーセンに行って実物を見れば、なるほど自機が敵キャラや弾に触れれば破壊されてしまい一定時間だけ敵を攻撃できなくなるだけで、例の王様を敵に連れ去られてはじめて1ミス(*1)、ということなのです。それなら、自機が破壊されてもタイミング良く王様を連れ去られなければミスにならない、ということになるのです。腕が上がれば何時間でもプレイできてしまうのです。

 さっそく頑張ってプレイしたのですが、小学生の私は(下手なので)ガンガンやられてしまい、そのうちに王様はさらわれてしまいます。でも、自機リザーブを気にしなくてすむのでお得な気分でした。敵キャラを撃ちまくることに専念しておけばそこそこ遊べたのでそのゲーセンに行くと必ず遊んでいました。また「HELP!」「THANK YOU!」「BYE BYE!!」としゃべる(*2)ところも愛嬌がありました。PlayStation 用ソフト「ナムコミュージアムアンコール」に収録されているので、今でも遊ぶことができます。

*1: 敵キャラが王様を画面上端に連れ去るまでにその敵キャラを撃ち落せば王様も戻ってきます。その時王様が傘を開いて画面下まで降りてくるのです。その間は敵の攻撃も弱まるので反撃のチャンス到来…という絶妙のバランスでした。

*2: 今みたいにメモリ上に録音(サンプリング)なんてせずに、コンピュータ上で合成した音声です。あの頃はリアルな音声よりはちょっと無機質な響きのほうがカッコ良く聞こえたのは何故だろう。

※「ナムコミュージアムアンコール」はAmazonで中古品が入手できます

2024/02/08

ボートの三人男

 19世紀末の天然ボケ珍道中

 時は十九世紀末、ヴィクトリア女王おわします頃の英国は倫敦。霧は晴れず湿気は多く、うだつは上がらず、退屈で憂鬱な毎日。そんな日常に飽き飽きした3人の男達(と犬一匹)が2週間の休暇を取ってテムズ川下りのボート旅行に出かけることに…

 100年以上も前のお話ですが、当時の人がやってることと現在も変わらないような気がします。さすがに風俗習慣は違うし、気取り屋の英国紳士くささが鼻につくこともあるのですが、やはり根底にあるのは変わりません。部屋でもくもくと煙草を吹かしているくせに「最近、体調が良くない」とこぼしたり、慣れない旅行支度にてんやわんやの大騒ぎをしたり、あれほど準備したのに缶切りがないやら、「朝食にはフライパンが要るな」と言ったら「フライパンなんて食べられない」と馬鹿を言う奴がいたり… いつの時代にも天然ボケというか、馬鹿な仲間というのはいるものなのですね。作中の変なエピソードのほとんどが本当にあった話だと作者は言っているそうです。それでも、劇作家である彼は美辞麗句をもってテムズの風景を描こうとしたりしていて、創作エッセイというような雰囲気をかもしだしているのです。

 言葉が古いのと、英国人のユーモア感覚に慣れないとちょっと辛いかもしれないですが、たまに変わった本を読んでみたいという人におすすめです。

(ジェローム・K・ジェローム,中公文庫)

Amazonで注文できます


2024/02/07

MO Drive: Fujitsu M2512A

 ドライブが認識されない!Part2 (100% 解決)

 ある日、友人が MO ドライブを増設したがうまく認識できないと電話がありました。MO ドライブの型番こそ違えど同じ Fujitsu 製のドライブでしたし、接続している SCSI ボードも私が以前に使っていた IO DATA 製の SC-UPCI だったので、状況はほとんど同じだったのです。

 「WPの通りやってみたけれど…」という友人の信頼を裏切るわけにいかず、電話の向こうで動作を確認してもらいました。

  1. 「コントロールパネル」の「ハードウェアの追加」で検索する→認識されない
  2. SCSI ボードとの接続や SCSI-ID 設定に矛盾はないか→おかしな点は見受けられない
  3. MO ドライブを接続するときメディアは入れておいたか→入れておいたが反応なし
  4. どういう順番で各機器を接続させたか→ SCSI ボードだけ接続し次いで MO ドライブを接続した

 どうやら、Windows のドライバ認識が SCSI ボードまででその先のデバイスまでわざわざ認識してくれないのが原因のようです。やはりきっかけを与えねばならないようです。「システムのプロパティ」の「デバイスマネージャ」でいったん SCSI ボードの認識を削除するという荒療治に出ました。あまりスマートな方法ではありませんが、Plug & Play の自動認識機能でもって SCSI ボードと MO ドライブとをいっぺんに認識してもらおうと思ったのです。さて、デバイス記述の削除が終わると再起動をうながされます。友人が「大丈夫かな」という不安そうに言うのを聞いてないふりして「まあ、再起動してから」と繰り返しました。

 結果は…SCSI ボードの認識が終わった後、次いで MO ドライブも認識されました!「デバイスマネージャ」上でちゃんとドライブが追加されていることを確認してもらい、友人と「不思議だね」「何でだろう」と言葉を交わして電話を切りました。電話があっておよそ半時間ではありましたが、寝入りばなを起こされた私にとってはとても夜更かしをしたように思えました…

2024/02/06

タンクバタリアン

 弱点まるだしでいいのか総司令部!

 この時代のシューティングゲームのほとんどが、が画面最下段を左右に動き回って画面上部から押し寄せてくる敵を撃つべし、という構成でした。でも、このゲームはパックマンよろしく画面を縦横無尽に動き回れるところと、画面下部中央に位置する「総司令部」の存在がこのゲームを非常に変わったものとしていました。自機のリザーブが残っていても総司令部が破壊されれば即ゲームオーバーというルールは当時としても非常にシビアだったのです。

 タンクバタリアンを最初に見かけたのは、行きつけの駄菓子屋(*1)でした。やはり第一印象は「難しそうだな」というもので、しばらく様子を見ていました。自機を操作しつつも、総司令部を守るために大忙しです。この総司令部の防護壁が薄いのがやっかいで、そういう場合は自機を盾代わりとしなければならないのです。さて、私も早速やってみたのですが思うようにはいきません(まあ、当時小学生でしたし)。画面のあちこちにいる敵戦車を撃破していると総司令部に一台敵戦車が迫っているではないですか! きびすを返して総司令部の方へ引き返します。あと一発でも弾が当たれば総司令部は破壊されてしまいます。私は総司令部の目と鼻の先にいる敵戦車に向かってボタンを叩きました。

 …ひょい。

なんと、敵戦車が方向転換して弾をよけてしまったのです(*2)。そして私の弾が総司令部を破壊しました。もちろんゲームオーバー。あっというまの出来事に私は呆然としてしまいました。

 タンクバタリアンは地味でしたが、後にファミコンの「バトルシティ」とか「タンクフォース」という形で何らかのフィーチャーを加えリメイクされました。それだけにいぶし銀の魅力を持っていると言っていいかもしれません。

*1: ちょうど切手集めが流行っていた頃もあって切手も取り扱っていました(駄菓子が先か、切手が先かは不明ですけど)。最近は見かけないタイプのお店ですね。

*2: 文字だけではうまく伝えられないと思います。よくわからない場合は連絡ください。

※タンクバタリアンはSwitchの「アーケードアーカイブス」に収録される予定です

2024/02/04

戦慄のシャドウファイア

 「読ませる」王道を行く

 ベストセラー作家であり多作でもある彼の作品の中でも、一番読みやすいのがこれです。わかりやすいプロット、そしてスピーディーな展開。適度なスリルとサスペンス。単純に説明してしまいましたが、シンプルな話であるほどストーリーの味付けは難しいはずです。それでも作者は見事に「読ませて」くれるのです。離婚成立直後に起こった事故で、主人公は夫の死を目の当たりにします。イヤミでしつこい性格ではあったけど、非凡な生物工学者であった夫の変わり果てた姿に一時は茫然自失となります。それでも、自分の新しい人生を歩もうと決心した直後に、「死体が無くなった」との知らせが。あれはどう見ても確かに即死だったはず。生き返るわけがない…

 肝心なのはこの「シャドウファイア」です。一種のバラしタイトルなのですが、「あいつ」が主人公を追いつめようとする執念の裏にあるのは何なのか、と頭の隅にでもおいておくと良いでしょう。それは、作者クーンツのよく扱うテーマで「どぎつい」とか「やりすぎ」という批判のタネとなりやすいものなのですが、カタルシスにとどまらないクーンツの人間性の語りかけといってよいでしょう。

 この物語は、いつ映画化されてもおかしくないのですが、まだのようです。映画化されるのを待つよりはぜひご一読を。絶対に損はさせません!

(ディーン・R・クーンツ、扶桑社文庫)

Amazonでは古書のみの注文となります。上巻はこちら、下巻はこちら

2024/02/03

Main Board: MSI MS-6120N

 ベースクロックが変更できない(100% 解決)

 このメインボードを譲り受けたのも、これが原因でした。もとの持ち主が言うには「マニュアルの通りやってみたし、BIOS の方でも設定を変えてみた」ということで、一筋縄ではいかないようです。ネット等で調査してからパーツを揃えようとしていたら、あの忌まわしいT○○Oやら○○県○道○の仕事やらが入って…(5メガバイト省略)…21世紀に入ってしまいましたとさ(^^;)

 メインボードのメーカーであるMSIのWPなどを調べ、公認されている CPU としては最高速の PentiumIII 800MHz を手に入れ、早速組み立ててみました。メインボードに CPU、メモリ、HDD、VGA という最小限構成で起動してみることにしました。 …ところが、「666MHz」と初期画面に表示されている!

ひょっとしたら BIOS が古くて CPU を認識しないのかと思って適当に Win98 をインストールして(誰だ「デュアルCPUが泣くぞ」とか言う奴は)、BIOSを最新のものにアップグレードしてみました。

 …状況は変わりません。

 ここで「キェー」とゲイツちゃんのようにキレて、メインボードを叩き割るのは簡単ですから、冷静になってもう少しだけ頭を使うことにしました。

ディップスイッチの設定は正しいか?

BIOS上の設定と矛盾してないか?

本当に PentiumIII (しかも Coppermine )で動作可能なのか?

やっぱりデュアルプロセッサは身分不相応なのか?

あきらめに似た気持ちが起こりつつも、Web 上で調べていると「マニュアルの記述は間違い」とのログが(ただし証拠 URL 紛失)。どうやらクロックの設定はBIOS設定画面のみで、メインボード上のディップスイッチはいじらないようなのです。でも、私の CPU の場合は違うかもしれない。そこで、本体カバーは閉じずにディップスイッチや BIOS 設定を切り替えてはリセットを繰り返しました。ああ、メンドくさい。

 …出来ました。マニュアルさえきちんとしていれば苦労は少なかったのですが、ちゃんと動作したときの安堵感はなんともいえないものでした。まず、神と仏とアタオコロイノナに感謝。いやいやその前にメインボードをただでくれたK氏に感謝。

MSI マニュアル担当 < TTYF!!

2024/01/31

パックマン

 血まみれのレバーと左手と

 およそゲーマーなら知らぬ人はいないとも言われるパックマン。20世紀を代表するゲームキャラとして故アンディ・ウォーホールのアート題材に使用された経歴も持っている(*1)くらいですから、その知名度は計り知れません。中心角度を200度以上にとった黄色い扇形というシンプルな姿ながら大食漢で敏捷性に富み、なぜか4匹のモンスターに追っかけまわされる。そんな彼を1本のレバーで操作してできるだけたらふく食べさせてあげればいいのです。

 1本のレバーといえば…

 パックマンが喫茶店のテーブル筐体に設置されていた頃(*2)、小学生の私は家計を助ける(そしてお小遣い)ため夕刊の配達をしていました。その途中で、配達先の喫茶店で1ゲームだけ遊んでいく、ということがしばしばありました。そんなある日のことです。

 その日は調子が良く、自己最高のスコアとなっていました。エキサイトした私はレバーを強く強く握っていいました。ゲームが終わり、いやに左手が汗でぬるぬるしていると思ってみると左手は血まみれでした。当時のテーブル筐体にはあまり人間にはやさしくないつくりだったのでレバー基部の周囲が保護されていなく、レバーを握り締めた左手を傷つけてしまったという訳です。喫茶店のマスターに手当てしてもらいましたが叱られてしまいました。

 今でも、左手にその傷跡が残っています。きっと「おまえは一生ゲーマーなのだ」と烙印を押されてしまったのかもしれません。

*1: かの巨匠が他のゲームにも通じていたかどうか、定かではありませんけど。

*2: 最近はテーブル筐体も珍しくなりました。インベーダーブームの頃は何か1品だけ注文して後はすべてゲームに使われてしまい、喫茶だか喫ゲームなのか判りませんでした。まあ、ゲームの売上げの方がいいからお店の方も手間がかからなかったのでしょうけど。

※「ナムコミュージアムVol.1」はAmazonで注文できます。多数に移植あり。

2024/01/30

シュナの旅

 大切なのは信じること、そして守り抜くこと

 私が本屋で何気なく表紙の少女に目を留めたのは、どこかで見たような面影があったからでした。1984年に、「風の谷のナウシカ」のことをまだ知らない私は宮崎駿氏の名前も当然知りませんでした。でも、手に取ってぱらぱらと中を開いてみると、水彩で描かれたらしい画に引きこまれてしまったのです。そして、この物語にも。

 貧しい小国の王子シュナが決意を胸に旅立ちます。民を飢えから救うために幻の穀物を探しに行くというのです。子供の頃に読んだ古い民話のような筋書きですが、実際にチベットの民話がベースになっているとのこと。でも、作者はちゃんともう少しお話を練り上げてあるのです。シュナは様々な苦難にもくじけません。幻の穀物を手に入れられることを信じ、そして帰ってくるという誓いを守り抜くために。とても辛い目に遭ったとしても、そこには必ず救いの手がさしのべられる…

 宮崎氏の作品の中で、私は一番この物語が好きです。へたに映像化なんかしないで、本のままでいいと思ってます。一度だけ、ラジオドラマ化されましたが、知らない人も多いと思います。

 ちなみに、私は引っ越すときも必ずこの本を持っていきます。ある日、私の弟が電話で「シュナの旅、持ってったの?」と聞いてきました。そう、私の弟もこの本が好きで、読みたくなって実家の私の本棚を漁ったのだそうです。いい話なんだから、買えばいいのにねぇ!

(宮崎駿、徳間書店)

Amazonで注文できます

2024/01/26

SCANNER: Cannon CanoScan600DX

 SCSIボードとの相性(購入前情報)

 以前からスキャナが欲しかった私は色々と調べ、Cannon の CanoScan300、つまりローエンドのモデルのほうを買おうとアキバへ向かいました。さすがにスキャナは値下げ対象にはなりにくく、大型店で購入することに。店員さんに「これ下さい」と、あとは支払いをして持って帰るだけ...

 そこへフロアマネージャらしき人が来て話しかけてきたのです。「判る範囲でよろしいのですが、SCSI ボードのメーカーを教えていただけますか」とのこと。私は首をかしげながらもメーカーと型番を伝えると、マネージャ氏はカタログを調べ始めたのです。

 「お客さん、申し訳ありませんがその SCSI ボードで動作不具合があるようです」とのこと。どうやらSCSI 接続のスキャナは SCSI ボードの選り好みが激しいようなのです。その横では持ち帰り準備OKのスキャナが... 親切なマネージャ氏のおかげで余計なトラブルに遭わずにすみました。とはいえ、どうしても Cannon のスキャナが欲しかったので、後日さらにお金を積んで CanoScan600DX を買ったという次第です。

 SCSI 接続のスキャナを買う際には、SCSI ボードとの相性を考慮するようにしましょう。

2024/01/25

ナバロン

 正体不明のゲームなれど

 このゲームについての情報は皆無といっていいほどありません。ゲーム内容どころかゲーム画面写真さえも見当たらないぐらいなのです。ゲーム名の由来はおそらくアリステア・マクリーン原作「ナバロンの要塞」あたり(*1)でしょう。と、すればきっとシューティングゲームと推測されます。

「見たことも遊んだこともないゲームに書くことがあるのか」と思われる向きも多いことでしょう。でもナバロンはおそらくナムコ初の地上戦闘シューティングゲームということで、非常に個性的なゲームだったのではないでしょうか。その個性ゆえに、当時のゲーマーに受け入れられてもらえなかっただけかもしれません。そう推測する理由は、後のナムコの地上戦闘シューティングゲームのほとんど(*2)(タンクバタリアン/フォース、グロブダ、ブレイザー、アサルト、サイバースレッド/コマンド、TOKYO WARS…)は必ずといっていいほど特殊なゲーム性を持っているからです。シブいゲーム構成、かつシビアな難易度。「ナムコの戦車系ゲームはストイックなものが多い」といわれるルーツはナバロンにあるかもしれないのです! …いい線いってると思うのだけど、どうでしょう?

 今かりに遊べたとしても「なぁんだ、こんなものか」というような内容かもしれません。もしもリメイクされる/されていたとしてもたいした話題性もないでしょう。でも、単に古いというだけでなく一切の情報がないところから思いを馳せてみるというのも悪くはないのではないでしょう? 勝手な想像が、ひょっとしたら新たな創造に結びつくかもしれないのだし。

*1: 他にも続編「ナバロンの嵐」、そして両者とも映画化されてます

*2: ごめんなさい、「タンクマニア」だけは遊んでません。だから断言できません

任天堂Switchの「アーケードアーカイブス」で配信されています


2024/01/24

とりかえばや物語

 平安時代の奇本、現代に通ず

 古典の参考書などに、まれにこの物語について言及されています。女として育てられた若君と、男として育てられた姫。二人のこの兄妹はそれぞれ宮廷に出入りするようになるが、その秘密はいつばれるかと両親は気が気でならない。このふたりの運命やいかに…

「先天的性障害」という言葉があります。身体的な性別と精神的な性が矛盾している、という意味だそうです。ゲイとかニューハーフだとか性転換者といった、性別の認識が変わりつつある現代ではなく、平安時代の貴族社会が舞台というのがとても興味深いと思います。それでも、根底にあるのは人間の心です。昔も今も、誰もが人間関係に悩んでいるということです。「出家してしまいたい(いっそこの状況から逃避したい)、でもそれはできない」と考えあぐねるのです。

 読んでいくうちに感じたのは、子を想う親の気持ちがとても強調されているということです。二人の兄妹をめぐる物語の中でたびたび、両親の胸中おだやかならざる場面が描かれているのです。宮中の一大スキャンダルともなりかねない我が子のことを憂うこともなく、またそれによって自分の地位を案じるわけでもなく、ひたすら子を想う親の気持ちの強さは変わらないのだなと思います。

 現代人から見ればちょっとヘンな平安時代の価値観に気が散らなければ、案外すんなりと読み進めていけるでしょう。平安時代の用語も学生時代に古典の教科書に出ていたのを思い出せればそこそこ充分です。また、男女関係についての描写はそう露骨ではないものの、満員電車の人混みの中では読まない方が賢明です(経験者は語る)。

(作者不明,中村真一郎訳,ちくま文庫)

ちくま文庫版はAmazonで古書のみの注文となります

2024/01/23

デフォルトからの脱出

  後輩S君の PC-9801BX は発売当時のまま、何の拡張もしないで使ってきた状態でした。ずっと使ってきたので愛着があり、手放せそうにないとのこと。今どき聞かない、いい話じゃないですか。そこへ、S君は「こいつでも Windows95 動かせます?」と聞いてきたのです。

 「無理だ」と言えば話は早いのですが、一応以下の通り説明しました。

  • ハードディスク:130MB → 最低でも 300MB は必要
  • メモリ:1.6MB → 少なくとも 8MB は要る(ただし PC9801BX は 14.6MB までしか拡張できない)
  • CPU:i486SX(20MHz) → 動くことは動くが泣きたくなるほど遅いはず
  • 解像度:640x400x16色 → VGA ボードを追加して 640x480x256色 は必要
  • サウンドボード:なし → ゲームがしたいんならあった方がいいかな?

 悪いことは言わないから、買い換えるよう勧めたのですが「愛着があるから...」とのこと。まあ、せめて Windows 3.1 ぐらいは動かせるようにしようということで、アキバへ出かけることになりました。

 さすがに旧国民機対応の周辺機器は少ない上、割高なものが多いので中古ショップへ自然と足が向いてしまいます。ですが、保証のないジャンク品やマニュアルがなかったりドライバが同梱されてないなど、慎重にならなければなりません。

 …やはり、ネックは彼の 9801BX のハードウェア仕様が古いことでしょう。メモリも独自のバスを持っているようですし、内蔵用ハードディスクも接続できるかどうか定かではない。「対応機種:PC-9801BX用」と表示されていないものは片っ端から見捨てて、安全かつ値段の安いものを探したのです。また、動作できる機種かどうか、どう接続するかなどは大手のショップでマニュアルを見せてもらい情報収集しました。

  • ハードディスク:520MB 外付け、SCSI ボード同梱
  • メモリ:ちゃんと9801BX専用、8MB
  • サウンドボード:FM 音源 + MIDI 端子付き
  • CD-ROM ドライブ:4倍速外付け

 残された問題はグラフィックアクセラレータですが、ディスプレイまで買い換えることになる上に、S君の予算の都合もあるので見送ることになりました。それでも、彼は満足したようです。その日のうちに接続も支障なく終わり、きちんと動作していると連絡もありました。

 しかし... 後日電話があったのです。「買ったソフトが動かないっスよ~、何だかグラフィックなんとかが必要だとかムカツくメッセージが出てくるスよ~」ありゃりゃ、アクセラレータはあきらめたはずじゃ…?

 なんだか私は「これじゃどうしようもないよ~」と途方に暮れるドラえもんの気持ちが判ったような気がしてなりませんでした…

2024/01/22

Rogue

 いぶし銀の魅力

 怪物の巣くう迷宮に挑む冒険者…という設定はオーソドックスではありますが、古典的なRPGでは共通の設定でもあります。とはいえ、何度も遊ぶ訳にはいきません(一度ひっかかった罠に、二度もひっかかる人はそういないでしょう?)。

 「ローグ」は、あらゆる要素をランダムにすることでマンネリを回避しています。入るたびに構造の違う迷宮、宝物や怪物の配置も違えば、アイテムの名称まで変わってしまうのです。さらに、ゲーム難度もランダムです。ひどい時にはゲーム開始後1分もしないうちにゲームオーバーなんてことも。非情なまでのゲームバランスについ「もう一度!」と意地になって続けてしまうのです。

 ゲーム画面は至って地味です。全部文字だけで表示され、美麗なグラフィックは一枚もありません。そう、迷宮の壁や廊下や床に階段、怪物やアイテムや自分自身でさえ「@」とか「$」というように1バイトキャラクタ文字なのです。その一文字ごとに怪物を想像し、アイテムを見つけ、冒険している気分に浸る…ことになるのです。

    ゲーム画面の例
    -------------------
    |.................|           --------
    |.*....B..........+########   |......|
    |............@....|       #   |....%.|
    -------+-----------       ####+......|
           #                      --------
    

 コマンドも多彩です。「移動」「調べる」といった基本のコマンドはもちろん「装備」が武器、防具、指輪(マジックアイテム)ごとに分かれていて、「(薬を)飲む」「(食料を)食べる」というように身体のコンディション調整のコマンドもあります。攻撃のコマンドも、接近戦(移動コマンドと同じ)、「(矢を)射る」、「投げる」「(魔法の杖を)使う」などがあります。私はよく矢を「射る」のではなく「投げる」を使ったりします。時には鎧を「投げ」たり薬を「投げ」て攻撃することもできるのです。

 オリジナル「Rogue」は UNIX 版で、MS-DOS 上でも遊びたいという要望から「Rogue-Clone」が作成されました。こうして普及していくにつれ、他の同様なゲームに大きく影響を与えました。Rogueの発展版といえる「NetHack」を始め、PCゲーム「Diablo」や「Elder Blaze」、家庭用ゲーム「トルネコの冒険」「風来のシレン」「チョコボの不思議なダンジョン」「ポポローグ」などもそうです。

Windowsでも遊べる「Rogue Clone II for Win32 Version」はこちら
攻略ページはこちらです(ネタバレ注意!)。

Macintoshで遊べる「jRogue」はこちらです。

こちらでBNN刊行の「ローグ ハンドブック」PDF版が公開されています。

2024/01/10

猫弾きのオルオラネ

 切ないならば、いっそ心を解き放て

 学生時代の終わり、私が非常に辛い気持ちでいた時…想いを寄せながらも、それが決して届かなかった時のことです。すっかり落ち込んでいた私に、友人からこの本をすすめられました。この本は連作の短編集で、共通しているのはオルオラネ爺さんが出てくるということだけ。「居る、居らね」とはなんとも人を食ったネーミングです。そして一方で、精神的にダメージを受けた人がいる。悲しさ、空しさ、やるせなさ…切なくてやり切れないとしても、その気持ちは強い力を秘めている。だから、それを閉じこめたままにしないで、心を開いて解き放ってしまおうという筋書きです。

 他にも、不思議なものが出てきます。「夢雪蝶」「天竺風鈴草」「こころほし てんとう虫」などなど、詳しくは書きませんがどれもあなたを不思議な気持ちにさせると思います。虫とか花とか他愛もなさそうなものばかりですが、その中にも立派な「力」があるとでもいいましょうか。日頃は当たり前すぎて気にも留めないようなことにも気づく瞬間があり、その瞬間のひとつひとつを大切にできないものか…

 物語の中で、オルオラネ爺さんは猫を弾きます。爺さんが猫の身体を撫で回すと、猫たちが唄い始めます。その声は、染み込むように心の中に響いていくというのです。登場人物の飛び出ている感情を穏やかに引っ込めていく、というその唄を聞いてみたく思いますが、あまり聞いてしまう境遇にもなりたくないですね。(^^;)

(夢枕獏,ハヤカワJA文庫)

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