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2024/03/13

忍耐を強いられる開発者達

  OS は、普及するかしないかでその運命が決まります。特に、その OS 上で動作するソフトを作る開発者達は最初のお客様です。神様です。最初のとっかかりが勝負なのです。「開発者を大事にしない OS は廃れる」という言葉があるぐらいですし、開発者が少なければ当然ユーザー数は限定されてしまいます。

 私もプログラマの端くれですから「作ってみようか」と思いました。どうやってプログラムするか調べてみたら、それはとても敷居の高いものでした。

  • WindowsCE 単体で開発できるツールはない
  • WindowsCE 用開発ツールキットが必要(約 ¥25000) *注
  • さらにMicrosoft Visual C++ または Visual Basic が必要
  • 作成したプログラムは Win9x では動作確認できない(WinNTは可能)

 私はがっくりきました。一番ショックなのは開発ツールが高い! ツールキットだけで済むなら ¥25000 ぐらい頑張りましょう。しかし、さらに別のツールも買え(それも ¥5~60000)となると確実にやる気なくしてしまいます。

 どうも腑に落ちないのは開発ツールの動作環境です。「開発マシンとテストマシンは分けた方がいい」という先人の言葉があるので WinCE マシンの方で動作確認することはしませんが、Win9x マシンで確認できないというのは面白くありません。確かに、WinNT の堅牢さならエミュレーションも可能でしょう(WinCE は WinNT をベースにされて開発されたからという経緯もありますし)。じゃ「他の OS はダメ」では、日曜プログラマ、WinNT では負担の大きいマシンを使っている人を全て敵に回すことになるでしょう。
「動作が不安定な上に、操作性が悪い!」とユーザを怒らせる分にはいいですが、開発者に嫌われてはマズいです。少なくとも、やる気のある人だけは裏切らないでほしいものです。言葉は悪いかもしれませんが、言うだけ言っておかないと後悔すると思うので。

*注
最近になって「VC++ や VB を用意しなくてもいいフリー版もあるよ」とマイクロソフトが発表したのですが「CD-ROM送ってやるから金よこせ」みたいなことを言ってくるのです。何だかウラがありそうで(ユーザ登録ついでに何するかわかったものではありません)気味が悪いので注文をしていません。マイクロソフトの「無料」は後々高くつくに決まっています。

2024/02/16

小さなヤシの木の下で

  WinCE に不満をつのらせていたある日、兄が Palm を借してくれました。

「使用した感想を聞かせてくれ」と言って渡されたのは PalmIIIe を日本語化したものでした。丁度我が WinCE マシンのデータを誤って消してしまってヘコんでいた所だったので、まずは使ってみることにしました。

 まずは Graffiti を覚えることから始まります。アルファベットに準じた一筆書きといった感じで、f,k,g,tが違うということを覚えれば大丈夫です。人によっては筆圧や筆グセのせいでいらいらすることと思いますが、慣れるのにそう時間はかかりませんでした。日本語入力も Graffiti によるローマ字入力なのですが、日本語辞書はメモリ容量の都合か変換効率はよくありません(やはりPalm用ATOKをお勧めします)。

 後は各アプリの使うわけですが、WinCE と違って各アプリには「終了」ボタンがないということに戸惑いました。でも、いちいち「起動」「終了」する余計な操作はしないでいいと解しました。つまり、プログラム全部をメモリに読みこんでしまって、使いたいプログラムを切り替えているのです。

 私の使用している Palm はメモリが 2MB の型で、兄が 8MB に増設してくれたものです。意外なことに、メモリが足りなくて困るといったことはまだありません。そうこうしているうちに、気がつけば手離せなくなっていました。兄のもくろみ通り、Palm の魅力にとりつかれてしまったようです。

2023/12/14

ActiveSync なんかいらない

 WinCE と Windows を接続し、両マシンのファイル転送や Outlook データ同期をこなしてくれる接続ソフトとして、マイクロソフトの「ActiveSync」があります。インストールから接続まで簡単にすめば気楽でいいのですが、あちこちでつまずいてばかりだったので不満点が続出してしまいました。

  • 接続認識が悪すぎる!(USBシリアルポート経由ぐらい多めに見てほしい)
  • お行儀の悪さ(何が何でもタスクバーに常駐するのはみっともない)
  • ユーザー管理の謎(1ユーザを削除したのに全ユーザをゲスト扱いにした!)

 それでもうまくなだめすかせながら LAN ケーブル接続までこぎつければ快適なのですが、なかなか到達できない人が多いようです。時折、「普通の Windows(つまりWin9x/Me/2000/XPとか) より使いやすい?」と聞かれるのですが、「Windows パソコンとの連携を全く考えなければ使いやすいですよ。でも主要なソフトは Windows パソコンがないとインストールできなんで…やっぱダメ。おすすめできない」と答えています。

 モバイル機器に要求されているのは軽快さ(重さ、かさばり具合)と連携の良さ(他のマシンやインターネットとの接続)だと思います。最も連携を密にする母艦 PC との接続にさえも制限が多くては、感心できません。ActiveSync の出来に関しては、いかなる弁護にも耳を貸すつもりはありません。少しでもマイクロソフトに良心があるのなら(まあ「期待するだけムダ」と思いますが)、操作性についてぐらいは見直してくれてもいいのではないかと思っています。それだけでも違ってくるのに…

 ブツブツ言ってても好転しないのでフリーソフト等で代替できないか調べてみました。

  • ActiveSync を介さなくてもいい
  • telnet または ftp 操作可能
  • PocketOutlook/Outlook データ同期

そこで見つけたのが「console」です。これと「ftnet」「fftp」を WinCE マシンに転送すれば、ファイル転送はこれで可能です。コマンド操作がどうも好きになれないならいっそ「ftpsvr」というソフトで WinCE マシンを簡易 ftp サーバにしておき、Windows マシン側で ftp コマンドを叩きファイル転送するという手もあります。もちろん、これらのソフトを一度転送するためには ActiveSync を使うのか、というわけですが、ノートPC用のカードメモリとかデジカメなどに使われているフラッシュメモリなどを経由してコピーするとかしてしまえば、本当に ActiveSync は要りません。1.と2.は解決できそうです。

 さて、3.はなかなか難しい問題です。でも PocketOutlook は CSV ファイルのエクスポート/インポート機能さえもない中途半端なソフトなんで使う気になれないのですが、もったいない気もします。シェアウェアで Outlook の一部データを利用できるようにするソフトや「IntelliSync」のような市販ソフトでは Outlook 以外の PIM ソフトとの連携を取れるそうですが、そんなに投資してまで Outlook を使ってる訳ではないので見捨てることにしました。タダより高いものはないとはまさにこのことですから。

※残念ながら「console」「ftnet」「fftp」「ftpsvr」は現在公開されていません


2023/11/23

データ育成

 活用するためにはまずデータの入力からです。あちこちの紙きれや手帳、ディスクの隅に書きとめておいた友人知人の連絡先をまとめます。私の扱うデータぐらいなら Pocket Outlook で充分でした。そして、およそ半年前から手帳に約束事やスケジュールのメモを取るくせをつけていたので、予定表や ToDo リストの機能があることもかなり助かります。備忘録は Pocket WZ Editor のメモ機能を利用しました。Pocket WZ Editor はとても便利なので WindowsCE ユーザーにとって必携でしょう。

 ここで、少し気になりだしたことがあります。IME の変換効率が良くないのです。辞書メンテナンスもできないし、単漢字変換でもうまく出せない字があるなど、ストレスがたまるので ATOK Pocket を導入しました。やはり定評のある ATOK は Windows9x/NT 版に比べやや機能は落としてあり、辞書の容量だけメモリを消費しますが MS-IME とは格段に使いやすいので良しとしましょう。

 次に、ネット接続のための準備をします。ダイヤルアップとメール送受信(メーラーはもちろん Pocket WZ Mail です)の設定を行い、電話線で接続してみます... わりあいスムーズにいきました。さらにインターネットを巡回してみると、一部のホームページ、フレーム機能を使っているところうまく表示されないのです。

 Pocket Internet Exproler が HTML4.0 に準拠していないというのは大至急改善してほしいと思います。けっこう致命的だと思うのですが... 掲示板へ書き込めないとか、プラグインに対応していないのも、全く感心できません。

2023/11/12

導入してみて感じたこと

 WindowsCE マシンは「PCコンパニオン」という位置づけで、親機となるPCがあることが前提となっています。逆に言えば、自宅のPCのデータをわざわざ全部持っていくことはないという考えのようです。
 WindowsCE マシンとPCを接続しデータをやり取りするためには「WindowsCE サービス」というソフトをインストールしなければなりません。WindowsCE は Windows9x や WindowsNT とは見かけは似てても全然違うOSなので当然といえば当然です。最初に「WindowsCE サービス」をインストールする時だけは絶対にシリアルケーブルで接続しなければいけないというのはどうもいただけません。LAN 接続でも認識できるような配慮は欲しかったと思います。シリアルケーブルでの転送速度はフロッピー以下に感じられ、本当に接続できたか不安になるのです。シリアルケーブル接続で WindowsCE マシンのバックアップを取ろうものなら半時間はかかります。私は雑誌などで「LAN 接続が絶対いい」と勧められていたので最初から LAN カードを購入していたのですが、やはり転送速度は満足いくもので、二度とシリアルケーブルで接続する気がおきなくなりました。
 さて、データのやり取りは自宅でならまだしも職場でも有効に利用したいというのが人情でしょう。職場のPCって大抵「やたらにソフトをインストールするな」という暗黙のルールがあるので、WindowsCE サービスの導入をためらってしまうし、LAN 接続というと IP アドレスがきっちり管理されているので接続は難しそうです。せめてフロッピーでやり取りできればと思ったのですが WindowsCE に対応できるフロッピードライブがたった一つしか発売されていない(しかも USB 接続だから私のマシンでは無理)のです。そして、最も重要なことは WindowsCE サービスをインストールしようにも私の職場のマシンはOS/2ですからインストールできないということです。
他のOSに器量が狭いといつか苦労するぞ、マイクロソフト!

2023/10/24

なぜ WindowsCE を選んだか?

  かつては私の身近でモバイル機器を使用している人は非常に少なく、私自身が必要性を感じてもいなかったので、興味がありませんでした。兄が PowerBook(G3ではなかったはず)を持って訪ねてきたときも「こんな重いもの持ち歩いて大変そうだなぁ」としか感じませんでした。

 その後、私の同僚がノート PC を購入したり、知り合いの方のハンドヘルド型 PC に触れたりするうちに、だんだんと考えが変わってきたのです。そして、後輩の A5 型のノート PC を見た時に「モバイルを導入しよう」と決意しました。用途としては以下のように考えました。

  • 携帯住所録
  • メモ帳(覚書き、WP下書きetc...)
  • スケジューラ
  • Eメール送受信

 こうして、以下の分類で機種選定に入ったのです。(評価は私自身の独断です)

サイズOS普及度運用性拡張性携帯性ソフト
ノートWindows98
WindowsCE
MacOS
ハンドヘルドWindowsCE
MS-DOS
ポケコン××××
PDAサイズZaurus
Palm
WindowsCE
Newton
電子手帳××
(※1999年頃の判断です)

 まず、普及度という点でポケコンが対象外となります。次いで将来性に難のある Newton や MS-DOS端末 が脱落しました。機種にばらつきがあり互換性に欠ける電子手帳もふるい落としました。
 一番に重要視したのは運用性です。覚書きやWPの下書きといった物書きをするためにはキーボードが不可欠です。Zaurus や WorkPad などのパームサイズのものは携帯性に優れているのですが長時間の文字入力といった使用に耐えられません。外付けのキーボードを購入するというのは本末転倒な気がしますし、思い切ってパームサイズはすべて除外することにしました。
 ノートPCは普及度が高く、モバイル代表選手なのは間違いないのですが一つだけ気に入らないのはポインティングデバイスなのです。私はトラックポイントが大の苦手で、タッチパッドもうまくなじめません。せめてものトラックボールは最新機種にはありません。もちろんここまできてマウスをつなげるのはモバイルらしくないし、直感的にポイント出来るのは WindowsCE のタッチパネルしかありませんでした。Windows98 や MacOS ではペン(スタイラス)操作のものは皆無です。そして起動が速いことや HDD を持たないので耐久性があるということもダメ押しとなり WindowsCE が残ったというわけです。
 そして最後にノートサイズかハンドヘルドサイズかとくれば、軽くてかさばらないハンドヘルドサイズを選びました。これならバッグの中にデジカメや予備電池を入れるスペースもできます。
 そして購入したのは NEC の「モバイルギアII」 MC-R520 です。キーボードが大きいので打ちやすく、スタイラスで操作すること、カラー表示でありながらバッテリーの持ちがいい(カタログでは約10時間)などの点が決め手となりました。