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2024/01/23

デフォルトからの脱出

  後輩S君の PC-9801BX は発売当時のまま、何の拡張もしないで使ってきた状態でした。ずっと使ってきたので愛着があり、手放せそうにないとのこと。今どき聞かない、いい話じゃないですか。そこへ、S君は「こいつでも Windows95 動かせます?」と聞いてきたのです。

 「無理だ」と言えば話は早いのですが、一応以下の通り説明しました。

  • ハードディスク:130MB → 最低でも 300MB は必要
  • メモリ:1.6MB → 少なくとも 8MB は要る(ただし PC9801BX は 14.6MB までしか拡張できない)
  • CPU:i486SX(20MHz) → 動くことは動くが泣きたくなるほど遅いはず
  • 解像度:640x400x16色 → VGA ボードを追加して 640x480x256色 は必要
  • サウンドボード:なし → ゲームがしたいんならあった方がいいかな?

 悪いことは言わないから、買い換えるよう勧めたのですが「愛着があるから...」とのこと。まあ、せめて Windows 3.1 ぐらいは動かせるようにしようということで、アキバへ出かけることになりました。

 さすがに旧国民機対応の周辺機器は少ない上、割高なものが多いので中古ショップへ自然と足が向いてしまいます。ですが、保証のないジャンク品やマニュアルがなかったりドライバが同梱されてないなど、慎重にならなければなりません。

 …やはり、ネックは彼の 9801BX のハードウェア仕様が古いことでしょう。メモリも独自のバスを持っているようですし、内蔵用ハードディスクも接続できるかどうか定かではない。「対応機種:PC-9801BX用」と表示されていないものは片っ端から見捨てて、安全かつ値段の安いものを探したのです。また、動作できる機種かどうか、どう接続するかなどは大手のショップでマニュアルを見せてもらい情報収集しました。

  • ハードディスク:520MB 外付け、SCSI ボード同梱
  • メモリ:ちゃんと9801BX専用、8MB
  • サウンドボード:FM 音源 + MIDI 端子付き
  • CD-ROM ドライブ:4倍速外付け

 残された問題はグラフィックアクセラレータですが、ディスプレイまで買い換えることになる上に、S君の予算の都合もあるので見送ることになりました。それでも、彼は満足したようです。その日のうちに接続も支障なく終わり、きちんと動作していると連絡もありました。

 しかし... 後日電話があったのです。「買ったソフトが動かないっスよ~、何だかグラフィックなんとかが必要だとかムカツくメッセージが出てくるスよ~」ありゃりゃ、アクセラレータはあきらめたはずじゃ…?

 なんだか私は「これじゃどうしようもないよ~」と途方に暮れるドラえもんの気持ちが判ったような気がしてなりませんでした…

2023/12/04

秋葉原ジャンク特捜隊(1人しかいないけど)

  あれから2ヶ月。仕事が定時で終わればすぐアキバ、土曜か日曜のいずれかはアキバへと繰り出すといった日々が続きました。相変わらずお目当てのパーツはありません。定価で買うのもなんだかシャクにさわるので中古ショップを巡回するというシークエンスも飽きてきたある日のことです。

「ん?」普通は見向きもしないジャンクパーツの箱を何気なくひっくり返してみると、486SE専用ボードERD-4000が見つかりました。自分が探している型番より旧い型だったのですが捨て値同然だったので買うことにしました。すくなくともメモリが4MB増えるのでちょっとは前進したことになります。返品も保証も効かないジャンク品ですが、取り付けてみると別に問題もなく動作しました。

 さて、あのメルコの32MBのメモリを認識するでしょうか。増設ボードのメモリスロットに取り付けて、リセット…嗚呼、認識しない。

「PC-98パワーアップ道場」によればこのボードは8MBまでのSIMMまでしか認識しないとのこと。せっかく買った32MBは生かせないのです。しょうがないので32MBメモリはPC-486SEに取り付けるのは止めて、PC-9821Xe10に取り付けることにしました。

 その後ジャンク探しに熱が入ってしまい、PC-9821Xe10用の互換CPUやDX4ODPなどを買い込んでしまいました。もはや「ただでもらったPCを安くパワーアップ」という目標を忘れてしまいました。そして「PC-98パワーアップ道場」推薦のアイ・オー・データのメモリ増設用ボードEP-RB01-8MLを見つけたのです。「PC-98パワーアップ道場」によればこのボードは合計16MBまで接続できる上、Windows95上でも不具合はないというものです。早速買ってみてPC-486SEに取り付けても認識しないのです。どうやらPC-486SEの後継機なら動作するようなのです。動作しないと判ったとき、面白くないのでEP-RB01-8ML上のSIMMを取り外し、前のERD-4000に取り付けると認識したのです! 怪我の功名というか、やぶれかぶれの当たりくじというか、今は取りあえず12MBで使うことにしました。ジャンクで得をしたのか、損をしたのか…あまり考えずにいておきましょう。

2023/11/20

始まりの接続

 同じ会社で派遣先が違う後輩のS君。好奇心は旺盛だが、ややせっかちなのが玉に瑕。
すべては、後輩S君が「周辺機器を動かしたい」という相談から始まりました。

 なんでも、S君の現場で古い CD-ROM ドライブや MO ドライブ、さらに、PC-9801 用の古い SCSI ボードまで揃って捨てられそうになっていたところを譲ってもらったのだそうです(いいなぁ、どんな仕事先なんだろ)。ところが接続してみるとメモリのカウント後に止まってしまうというのです。

  • 周辺機器に不具合があるのか?
  • SCSI ボードに何か不都合が?
  • PC-9801BX 本体の問題か?

 まず、周辺機器の電源や接続方法を確認し、起動時に認識のランプが点灯することを確認しました。次いで、SCSI ボードだけを本体に接続し周辺機器は外して起動すると、何事もなく動作します。これで、本体との接続にも問題ないことを確かめました。

 では、なぜ接続すると止まってしまうのか? 運良く周辺機器のマニュアルがあったので開いてみると、「SCSI-1 では動かない」との記述が。そこで、SCSI ボードを調べてみるとどうも SCSI-1 のようなのです。

 この辺でS君いわく「じゃあ全部ダメなんですか?」せっかちなS君は結論を出そうとしますが、取りあえず新しい SCSI ボードを手に入れれば動かないこともないと説明すると、「じゃあ買えば動くんですね!」とがぜん乗り気に。でも、ちょっと待った!

 もうひとつだけ確認しないといけないことがあります。それぞれの周辺機器のドライバはあるのかと聞くと「ありません。ゆずってもらう時にも探したんですが見つかりませんでした」とのこと。うーん、それじゃあ難しいな…「じゃあ、動かないんならクズ鉄と同じですね!」

 せっかちだなぁ、S君。ふとした拍子でドライバが見つかるかもしれないじゃないか。
何事も調べようよ…

2023/11/09

特捜!旧国民機互換機(その1)

 メモリがない!

「要らないマシンをもらいませんか?」という同僚の申し出をふたつ返事で引き受け、ただでPCを手に入れました。性能は今では良いとはいえないものですが、パーツを買い足して無理矢理 Windows95 を動かすなり、FreeBSD の実験機として使ったりするくらいならできると思ったからです。

 そのうち、アキバでメモリを買ってきました。メルコ製でちゃんと対応機種「PC-486SE」という記述がされているのを買ってきたのですが… あれ? メモリを取り付けるスロットがない!

それもそのはず、PC-486SE はあらかじめメモリ増設用ボードを取り付けておかねばならないのです。そんなこと、メルコさんのメモリのただし書きには書いてないぞ… せめて「486SEにはメモリ増設ボードが必要です」ぐらい書いてあればいいのに、ずるいぞ!

 そこでPC-98x1シリーズの改造の参考書として、名著「PC-98パワーアップ道場」(ソフトバンク刊)を手に入れ調べてみると… メモリ増設ボードとしていくつかの製品が挙げられていたので、紙に控えてアキバに繰り出したのですが、いかんせんDOS/V全盛の今では旧国民機は風前の灯火。ましてや互換機専用の周辺機器などめったに見つかりません。たかがアキバ、されどアキバ。それなのにアキバ。

 いきなり使い道のない32MBのメモリを抱えて(それも定価で買った)私はどうすればいいのでしょうか… 下調べしなかった私も悪いけど。

※「PC-98パワーアップ道場」はAmazonで注文できますが、プレミアがついてておすすめできません。

2023/10/20

夢の 98/AT 環境

 使えるけれど使えないみたい

 かつて、EPSONより「98/V」という NEC PC98x1 シリーズのイミュレーションソフトが発売されていました。

Windows という環境が浸透した現在、やれ DOS/V だとか PC-98 というハードウェアの違いはあまり気にならない(普及率も変わったし)のですが、やはり過去の資産で生かせるものは生かしたいというものが人情でしょう。

 98/V はイミュレーションソフトだけでなくアクセラレータボード増設という2段構えで PC-98x1 の DOS 環境を再現します(ただし Windows 3.1 や一太郎 Ver.5 などの仮想 86 機能を利用したソフトは動作しません)。動作スペックが気になるところですが、やはりメインマシンほどの速さは出ず、1990年代前半ぐらいのやや遅れた動作といっていいでしょう。

 私が 98/V を購入した頃は、MMX Pentium が発表された当時で、ソフトウェアレベルのイミュレートは非常に辛い状態でした。でも、トホホな私はハードウェアアクセラレータまで購入してしまいました。(その頃はまだ PC-98x1 レガシーがいっぱいあったので…)

PC-98x1 のファイルシステムは PC/AT 互換機と比べ、若干違っているためハードディスク上の領域に連続したファイルを作成してイミュレート先の環境とします。次にグラフィックRAM のイミュレートについて判定を行い(ハードウェアアクセラレータはこの時判別します)、フロッピードライブの 2DD/2HC/2HD モードの判別を行い、NEC-DOS(MS-DOS) をディスク領域にインストールして再起動を行います。

 当時の 98/AT マルチ OS 環境はそこそこ使えたのですが、サウンドが使えない、フロッピードライブやファイルシステムの取り扱いなどに制約が多すぎるなどの理由で取り外し、PC-98x1 を購入してしまいました。

 セカンドマシンあたりに入れるには持てあますし、入れるぐらいなら実機の方が安くつく。かといって全然使えないわけじゃなし。98 レガシーがゆっくりと移植されたり、別ソフトに取って代わられたりしていくほどに、色褪せていく 98/V がちょっと可哀想に思うのですが…ダメかなぁ。

付記:
後に、この「98/V」は、ソフトもボードも友人へあげてしまいました。彼が今でも持っているかどうか定かではありませんが、まだあったとしたら骨董品ものかもしれませんね。
使えるかどうかはともかく(笑)