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2024/08/04

ラリーX

拡がる世界

 初めてゲーム画面を見た時「あ、それでもいいんだ!」と感動したのを覚えています。
 それまで、ゲーム画面は見えている画面内だけで完結してるものだと思い込んでいたのですが、上下左右にスクロールさせると隠れていた画面が見えてくる、というのは非常に新鮮だったのです(*1)。

 もちろん、画面外のターゲットは見えないので、ゲーム画面右側には「レーダー」として自機やターゲットや敵の位置を表示させるという効果が、これまた新鮮に感じました。ところが、レーダーを見ながらのプレイがなかなか難しいのです。大きな迷路のようなフィールドを右往左往してしまうし、敵に気を取られ過ぎているとレーダーには映らない岩に衝突してしまいます。なかなかに難しいのです。
 敵に反撃する方法は、煙幕ボタンを押して敵を一時的に足止めすることしかできません。煙幕は自機の後ろにしか出せないので、正面に敵がやってきたら踵を返すしかありません。もちろん挟み撃ちの危険は常につきまといます。

 難しすぎてすぐに「ニューラリーX」に置き換わっていってしまいましたが、あの時代に奇抜でストイックなゲームを出しても、受け入れられたのはやはり画面の拡がりを感じさせたからではないかと思います。

*1 このころ既に横にスクロールする「スクランブル(コナミ)」も知っていたのですが、あれは強制的にスクロールしていくため「背景の一部」に過ぎないものと捉えていました。

※「ラリーX」はPS4やSwitchの「アーケードアーカイブス」で遊ぶことができます

2024/07/22

YOU DON'T KNOW JACK PRESENTED BY 浜田雅功

おまえ、なーんも知らんのかい?!

 「YOU DON'T KNOW JACK」は海外で多くのシリーズが出ているクイズゲームです。
その日本語版が、ダウンタウンの浜ちゃんが司会するという演出で出ていました。

2000年3月発売。当時発表された対応OSはWindows95/98、MacOS 7.6以上です。
Windows7のWindowsXpモードで動作できたので、動画を収録しました。

三人まで参加でき、パソコンのキーボードで早押し、選択またはタイピング回答します。
浜ちゃんのボイスがいろいろ入ってて、テンポよくゲームは進むのですが、いかんせん問題数が少ないので数回やると飽きてしまいます。思ったより売れなかったせいか、続編は発売されていません。

※ゲストのボイスがボリューム小さめなので、後半はちょっと音量上げてみてください

2024/02/09

キング&バルーン

 自機リザーブ無限のシューティング

 「へんてこなゲームが出た!」と師匠は、そのゲームのことを教えてくれました。画面上から飛来してくる風船が画面下にいる王様をさらおうとしているで撃ち落す、というゲーム内容なのですが自機(砲台)は何度破壊されてもいいらしいのです。

 ゲーセンに行って実物を見れば、なるほど自機が敵キャラや弾に触れれば破壊されてしまい一定時間だけ敵を攻撃できなくなるだけで、例の王様を敵に連れ去られてはじめて1ミス(*1)、ということなのです。それなら、自機が破壊されてもタイミング良く王様を連れ去られなければミスにならない、ということになるのです。腕が上がれば何時間でもプレイできてしまうのです。

 さっそく頑張ってプレイしたのですが、小学生の私は(下手なので)ガンガンやられてしまい、そのうちに王様はさらわれてしまいます。でも、自機リザーブを気にしなくてすむのでお得な気分でした。敵キャラを撃ちまくることに専念しておけばそこそこ遊べたのでそのゲーセンに行くと必ず遊んでいました。また「HELP!」「THANK YOU!」「BYE BYE!!」としゃべる(*2)ところも愛嬌がありました。PlayStation 用ソフト「ナムコミュージアムアンコール」に収録されているので、今でも遊ぶことができます。

*1: 敵キャラが王様を画面上端に連れ去るまでにその敵キャラを撃ち落せば王様も戻ってきます。その時王様が傘を開いて画面下まで降りてくるのです。その間は敵の攻撃も弱まるので反撃のチャンス到来…という絶妙のバランスでした。

*2: 今みたいにメモリ上に録音(サンプリング)なんてせずに、コンピュータ上で合成した音声です。あの頃はリアルな音声よりはちょっと無機質な響きのほうがカッコ良く聞こえたのは何故だろう。

※「ナムコミュージアムアンコール」はAmazonで中古品が入手できます

2024/02/06

タンクバタリアン

 弱点まるだしでいいのか総司令部!

 この時代のシューティングゲームのほとんどが、が画面最下段を左右に動き回って画面上部から押し寄せてくる敵を撃つべし、という構成でした。でも、このゲームはパックマンよろしく画面を縦横無尽に動き回れるところと、画面下部中央に位置する「総司令部」の存在がこのゲームを非常に変わったものとしていました。自機のリザーブが残っていても総司令部が破壊されれば即ゲームオーバーというルールは当時としても非常にシビアだったのです。

 タンクバタリアンを最初に見かけたのは、行きつけの駄菓子屋(*1)でした。やはり第一印象は「難しそうだな」というもので、しばらく様子を見ていました。自機を操作しつつも、総司令部を守るために大忙しです。この総司令部の防護壁が薄いのがやっかいで、そういう場合は自機を盾代わりとしなければならないのです。さて、私も早速やってみたのですが思うようにはいきません(まあ、当時小学生でしたし)。画面のあちこちにいる敵戦車を撃破していると総司令部に一台敵戦車が迫っているではないですか! きびすを返して総司令部の方へ引き返します。あと一発でも弾が当たれば総司令部は破壊されてしまいます。私は総司令部の目と鼻の先にいる敵戦車に向かってボタンを叩きました。

 …ひょい。

なんと、敵戦車が方向転換して弾をよけてしまったのです(*2)。そして私の弾が総司令部を破壊しました。もちろんゲームオーバー。あっというまの出来事に私は呆然としてしまいました。

 タンクバタリアンは地味でしたが、後にファミコンの「バトルシティ」とか「タンクフォース」という形で何らかのフィーチャーを加えリメイクされました。それだけにいぶし銀の魅力を持っていると言っていいかもしれません。

*1: ちょうど切手集めが流行っていた頃もあって切手も取り扱っていました(駄菓子が先か、切手が先かは不明ですけど)。最近は見かけないタイプのお店ですね。

*2: 文字だけではうまく伝えられないと思います。よくわからない場合は連絡ください。

※タンクバタリアンはSwitchの「アーケードアーカイブス」に収録される予定です

2024/01/31

パックマン

 血まみれのレバーと左手と

 およそゲーマーなら知らぬ人はいないとも言われるパックマン。20世紀を代表するゲームキャラとして故アンディ・ウォーホールのアート題材に使用された経歴も持っている(*1)くらいですから、その知名度は計り知れません。中心角度を200度以上にとった黄色い扇形というシンプルな姿ながら大食漢で敏捷性に富み、なぜか4匹のモンスターに追っかけまわされる。そんな彼を1本のレバーで操作してできるだけたらふく食べさせてあげればいいのです。

 1本のレバーといえば…

 パックマンが喫茶店のテーブル筐体に設置されていた頃(*2)、小学生の私は家計を助ける(そしてお小遣い)ため夕刊の配達をしていました。その途中で、配達先の喫茶店で1ゲームだけ遊んでいく、ということがしばしばありました。そんなある日のことです。

 その日は調子が良く、自己最高のスコアとなっていました。エキサイトした私はレバーを強く強く握っていいました。ゲームが終わり、いやに左手が汗でぬるぬるしていると思ってみると左手は血まみれでした。当時のテーブル筐体にはあまり人間にはやさしくないつくりだったのでレバー基部の周囲が保護されていなく、レバーを握り締めた左手を傷つけてしまったという訳です。喫茶店のマスターに手当てしてもらいましたが叱られてしまいました。

 今でも、左手にその傷跡が残っています。きっと「おまえは一生ゲーマーなのだ」と烙印を押されてしまったのかもしれません。

*1: かの巨匠が他のゲームにも通じていたかどうか、定かではありませんけど。

*2: 最近はテーブル筐体も珍しくなりました。インベーダーブームの頃は何か1品だけ注文して後はすべてゲームに使われてしまい、喫茶だか喫ゲームなのか判りませんでした。まあ、ゲームの売上げの方がいいからお店の方も手間がかからなかったのでしょうけど。

※「ナムコミュージアムVol.1」はAmazonで注文できます。多数に移植あり。

2024/01/25

ナバロン

 正体不明のゲームなれど

 このゲームについての情報は皆無といっていいほどありません。ゲーム内容どころかゲーム画面写真さえも見当たらないぐらいなのです。ゲーム名の由来はおそらくアリステア・マクリーン原作「ナバロンの要塞」あたり(*1)でしょう。と、すればきっとシューティングゲームと推測されます。

「見たことも遊んだこともないゲームに書くことがあるのか」と思われる向きも多いことでしょう。でもナバロンはおそらくナムコ初の地上戦闘シューティングゲームということで、非常に個性的なゲームだったのではないでしょうか。その個性ゆえに、当時のゲーマーに受け入れられてもらえなかっただけかもしれません。そう推測する理由は、後のナムコの地上戦闘シューティングゲームのほとんど(*2)(タンクバタリアン/フォース、グロブダ、ブレイザー、アサルト、サイバースレッド/コマンド、TOKYO WARS…)は必ずといっていいほど特殊なゲーム性を持っているからです。シブいゲーム構成、かつシビアな難易度。「ナムコの戦車系ゲームはストイックなものが多い」といわれるルーツはナバロンにあるかもしれないのです! …いい線いってると思うのだけど、どうでしょう?

 今かりに遊べたとしても「なぁんだ、こんなものか」というような内容かもしれません。もしもリメイクされる/されていたとしてもたいした話題性もないでしょう。でも、単に古いというだけでなく一切の情報がないところから思いを馳せてみるというのも悪くはないのではないでしょう? 勝手な想像が、ひょっとしたら新たな創造に結びつくかもしれないのだし。

*1: 他にも続編「ナバロンの嵐」、そして両者とも映画化されてます

*2: ごめんなさい、「タンクマニア」だけは遊んでません。だから断言できません

任天堂Switchの「アーケードアーカイブス」で配信されています


2024/01/22

Rogue

 いぶし銀の魅力

 怪物の巣くう迷宮に挑む冒険者…という設定はオーソドックスではありますが、古典的なRPGでは共通の設定でもあります。とはいえ、何度も遊ぶ訳にはいきません(一度ひっかかった罠に、二度もひっかかる人はそういないでしょう?)。

 「ローグ」は、あらゆる要素をランダムにすることでマンネリを回避しています。入るたびに構造の違う迷宮、宝物や怪物の配置も違えば、アイテムの名称まで変わってしまうのです。さらに、ゲーム難度もランダムです。ひどい時にはゲーム開始後1分もしないうちにゲームオーバーなんてことも。非情なまでのゲームバランスについ「もう一度!」と意地になって続けてしまうのです。

 ゲーム画面は至って地味です。全部文字だけで表示され、美麗なグラフィックは一枚もありません。そう、迷宮の壁や廊下や床に階段、怪物やアイテムや自分自身でさえ「@」とか「$」というように1バイトキャラクタ文字なのです。その一文字ごとに怪物を想像し、アイテムを見つけ、冒険している気分に浸る…ことになるのです。

    ゲーム画面の例
    -------------------
    |.................|           --------
    |.*....B..........+########   |......|
    |............@....|       #   |....%.|
    -------+-----------       ####+......|
           #                      --------
    

 コマンドも多彩です。「移動」「調べる」といった基本のコマンドはもちろん「装備」が武器、防具、指輪(マジックアイテム)ごとに分かれていて、「(薬を)飲む」「(食料を)食べる」というように身体のコンディション調整のコマンドもあります。攻撃のコマンドも、接近戦(移動コマンドと同じ)、「(矢を)射る」、「投げる」「(魔法の杖を)使う」などがあります。私はよく矢を「射る」のではなく「投げる」を使ったりします。時には鎧を「投げ」たり薬を「投げ」て攻撃することもできるのです。

 オリジナル「Rogue」は UNIX 版で、MS-DOS 上でも遊びたいという要望から「Rogue-Clone」が作成されました。こうして普及していくにつれ、他の同様なゲームに大きく影響を与えました。Rogueの発展版といえる「NetHack」を始め、PCゲーム「Diablo」や「Elder Blaze」、家庭用ゲーム「トルネコの冒険」「風来のシレン」「チョコボの不思議なダンジョン」「ポポローグ」などもそうです。

Windowsでも遊べる「Rogue Clone II for Win32 Version」はこちら
攻略ページはこちらです(ネタバレ注意!)。

Macintoshで遊べる「jRogue」はこちらです。

こちらでBNN刊行の「ローグ ハンドブック」PDF版が公開されています。

2023/12/12

キューティーQ

 パドルゲーム時代の終わり

 実は、このゲームをゲームセンターで遊んだことはありません(もしかしたら沖縄には1台も設置されていなかった可能性があります)。でも、さいわい Playstation 用ソフト「NAMCO Musium Vol.2」に収録(*1)されています。興味のある方はプレイしてみて下さい。
 さて、パドルゲームはシンプルな反面、単調になりやすいのが欠点です。また、指先の繊細な動きもすぐに反映されるため手先があんまり器用でないお子様ゲーマー(昔の私)には非常に難しくなってしまいました。また、昔のゲームは現在ほど親切設計ではありません。リザーブの増えるなどのプレイ延長ボーナスが1度しかない(エンドレスプレイは不可能な上に不可能)とか、継続プレイの設定なし(それほど深いゲームもありませんでしたけど)とか、非常に押し付けがましいインターフェースであったわけです。

 ビデオゲーム黎明期のパドルゲームはあっさりと「スペースインベーダー」などのシューティングゲームなどに代わられていったのですが、ちゃっかりと家庭用ゲーム機になってしばらくは生き延びていました。シンプルなルールと「飽きるまで遊べる」という家庭用ゲームならではの割安感。これまでは一方的に「視る」だけでしかなかったテレビの新しい活用法。じわじわと家庭に「マイコン(*2)」が浸透しはじめていった、といってもいいかもしれません。
 キューティーQはビデオゲーム黎明期の、パドルゲーム群のひとつとして終わりました。でも、ただひとつだけ特に記憶に留める価値があるとすれば、このゲームには「ウォークマン」というキャラクタがいたことです。SONY 社のそれとどちらが先に出現したか定かではありませんけれども、何らかの時代を感じさせつつ、第1次パドルゲーム時代の幕引きを務めたといってあげれば彼も浮かばれるのではないでしょうか。

*1: 「ボムビー」に切り替えちゃった人は、とりあえずボムビーを実行します。テストパターンが表示されている間にすかさず1プレイヤー側のコントローラーの○ボタンを7回、□ボタンを6回、×ボタンを5回入力すると「キューティーQ」に戻ります。

*2: なんだか今では古くさい言葉になってしまいましたが、当時は「アイティー」なんかよりずっと具体性があったのです。一時はパソコンを指す言葉(「マイコンピュータ」の略?)でもありました。

Amazonにて注文することができるようです

2023/12/03

ビブリボン

 線は無限に

 音楽を利用したゲームがひとつのジャンルを確立しています。簡単に「単に音に合わせて操作するだけじゃないか」と片づけるわけにはいきません。やはりこれはノリというものが必要で、ノれなければ音楽そのものを楽しめないのではないでしょうか。実は「パラッパラッパー」以来、あまり音楽を利用したゲームをやってないのですが、このビブリボンはなんだか興味がわいてきたのです。

 人によっては好みが分かれると思いますが、ワイヤーフレームで描かれたゲーム画面が昔のゲーム(特に海外製)の雰囲気を醸し出しています。色も一色しかないシンプルすぎる画面なのですが、かえって個性が出ていると思います。

 画面上の線(リボン)の上を操作キャラクターであるビブリ君が歩いています。読み込んだCDから取り出したデータにより、リボン上に様々な障害物(ピース)が現れるのでビブリ君をうまく操って障害物をクリアしてください、というルールです。これまでにも、色んなCDを読み込んでデータを作成するというゲームはありましたが、音楽ゲームではそう多くはなかったのです。あとは、家にあるCDの数だけデータがあるということでなんだか得をしたような気がするのです。私の場合、音楽CDにゲームCD、CD-ROMもあれば自分で焼いたCD-Rもありますから、かなり遊べるというわけです。ASCII DOS/V 2000年3月号の紹介記事によれば、ピースが出てくるまで8分もかかる曲なんてのもあるので、色々と試す価値はありそうです。

 どこまでも続いている一本の線のように、音楽CDもたくさんあり、たくさん遊ぶことができる良品です。
(SCEI,PlayStationのみ)

2023/11/26

ファンタズマゴリア

 時には、旅行をしませんか? ~走馬燈星への誘い~

 本当は、ゲームと言えないのですが、ついついあちこちをクリックをしたくなってしまう良くできた画集です。架空の惑星ファンタズマゴリアのあちこちを訪問するという形で、ファンタズマゴリアに住むいろんな人や動物、いろんな名所などが QuickTime で収録されています。

 この画集の面白いところは、この名所の映像が何種類か入っているので、何度か訪れないといけないところです。朝・昼・晩で違っていたり、晴れの日もあれば雨の日もある。誰もいない時もあれば、たくさんの人で賑わっていることもあるというように、色んな風景を見せてくれます。本当の旅行できょろきょろするように、珍しいものを探して画面のあちこちをクリックしてしまいます。

 たむらしげる氏の絵には独特の質感があって爽やかな色使いが多いのですが、これは原画をいったん 256色ほどに減色してプリントアウトし、もう一度データに取り込んでいるそうです。だからアナログな色使いとデジタルな質感がほどよく混じっているのでしょう。実はたむら氏の作品はけっこうTVなどでよく使われています。シチューのCMやバラエティ番組のオープニングなど、「ああ、これは見たことある!」と気づく人も多いのではないでしょうか。

 最後に、このソフトは Windows98以降 ではなぜかうまく再生できず、変な再生画像になってしまいます。QuickTimeの仕様が変わってしまったみたいです。こんないいソフトがうまく動かないなんてもったいないです。ぜひとも修正プログラムか改訂版を出してほしかったのですが…
(TOSHIBA EMI, Win95・Mac)

2023/11/22

ギャラクシアン

 シューターの誕生

 世界で最も知られているビデオゲーム「スペースインベーダー(*1)」が大変なブームを巻きおこし、社会現象となっていた頃、私はまだ小学生でした。もちろんおこづかいは貴重だったので、うまい人のプレイを後ろから覗きこんでばかりでした。時にはプレイすることもあるのですが、やはり長続きしませんでした。

「スペースインベーダー」には一種の時間制限があり、コンスタントに倒していかないとゲームオーバーになってしまいます。「攻めてくる敵を倒す」という爽快感はあっても、せきたてられるのが私の不満でもあったのです。そこへ現れたのは流れる星空をバックにした「ギャラクシアン」です。単調なインベーダーの動きとは違い、曲線を描きながら多彩な攻撃を行うエイリアン。(当時としては)凝ったサウンドエフェクトに(8色とはいえ)カラフルな画面。貴重なはずのおこづかいはますます消えてしまいました。しかしながらここに、一人のシューティングゲーマーが生まれたのです。

 色々なゲームが遊べる今になっても、やはりシューティングゲームの新作を見つけるとわくわくしてしまいます。敵陣に単身で乗り込み(*2)、迫りくる数々の敵を撃ち破るというシチュエーションは人間の闘争本能を刺激してしまうのでしょうか。

*1: ローカルなネタですが、沖縄で一部の世代が「名古屋撃ち」のことを「わじゃ(技)」と呼んでました。今でいう「ウラ技」のことですが、現在では「ちょっと気のきいたこにくらしいテクニック」というニュアンスの言葉として現在でも通じています。こんなルーツ知らない(または忘れた)人がほとんどなんでしょうけどね。

…あ、「名古屋撃ち」も知らないなら聞かなかったことにしてください。

*2: まあ、残機(リザーブ)があるから、本当の意味で孤独なファイターというゲームは少ないですけど。

※「ナムコミュージアムVol.3」がAmazonで注文できるようです 

2023/11/19

Wizardry

 コンピュータRPG黎明期の傑作

 迷宮探索型RPGの老舗である Wizardry の歴史は古く、30年以上になります。多くの機種に移植され、世界中に多くのファンを持っています。Wizardry については多くの人が語っているので、ここでは、私が遭遇した事件をお話しします…

その名も…

リルガミンの悪夢 ~The Hazard of Innocent~

 ファミコン版 Wizardry2「リルガミンの遺産」で遊んでいた頃に起こった本当のお話です。デートのお誘いを受け、ふらふらと出かけてしまった日曜日に事件は起こりました。せっかくデートに誘われたのに、頭の中に完成間近のマップがちらついて彼女の言葉もうわの空、1時間程度お茶を飲んでそうそうに帰宅しました(今思えば、このせいで天罰が下ったのでしょう)。ゲームを再開しようとすると…

ん、ドクター○リオ? ファミコンに見慣れぬカセットが…?

 私のいない間に従弟が遊びに来ていたようです。借りていく代わりに別のソフトを置いていったのでしょう。当時、この従弟は小学1年生。説明書もなしに Wizardry を遊ぶには無理があるはずです。多少戸惑いを覚えたものの、大事なデータを見殺しにできないということで無理矢理叔父の家を訪ね、カセットを返してもらいました(身代わりのドクターマ○オも返しました)。たぶん叔父はたかがゲームに意固地になる変な奴だなと思ったことでしょう(++;)

 しかし、不安なあまり1ヶ月近くもゲームを再開する勇気が起こりませんでした。従弟に尋ねることもできますが、ろくな答えしか返ってこないことは目に見えてます。悩みに悩んだあげく、ゲームを立ち上げました。すると…

  • 精鋭部隊(6名):全滅
  • 救出班(4名):全滅
  • 別働隊(6名):生存者2名

 しかも、死亡者の全員がほとんど武器も防具もなし。さらになぜか転職している始末。そして、死亡箇所不明のため蘇生のための遺体回収も困難を極めるはずです。生存者も余命いくばくもない状態で迷宮内でふるえているのでした。私はコントローラーを手にしたまま、ただ呆然としていました。

「う、うそだ…まさか… こんなはずはない…」

 小学1年生でも、これほどひどいデータにしてしまうことができるのでしょうか。それとも、次元の裂け目から「魔王」が現れ、データを混沌の渦に放り込んでしまったとでも? 事情を知らない従弟を怒る訳にもいかず、ゲームにムキになる自分が情けないやら、とはいえお亡くなりになったキャラたちは不憫だし…複雑な感情の波をかき分け、とりあえずデータの整理を始めたのでした。(T_T)

 それ以来、私はこの従弟を「魔王」と呼び、彼が出現しそうな日は気をつけるようになりました。思い返せば、彼は幼い頃から私がゲームをしている姿をそばにいました。そして、大事な時に限って災害を引き起こしていたような気がします。いい場面に限って「魔王」は近寄ってきてゲーム機を蹴ってしまいハングアップさせるのです。私が呆然としていると、彼は「どうしたの?」と無垢な瞳で問いかけてきます。「なんでもない…なんでもないんだよぉ…(心の中で号泣)」と私。

 もしもル・ケブレス様にリルガミンの災厄の原因を問えば「無垢デアリ純粋ヨリ来タル悪意ナキ悪意ナリ」と答えるやもしれません。悪気がないのが最も悪い、という言葉もあるし、それが真実やもしれません。

(ASCII,ここではファミコン版)

2023/11/14

Diablo

 Diablo という悪魔

 悪魔のようなゲーム、それがこのゲームです。シンプルな構成、豊富なアイテム、独特の雰囲気、直感的なインターフェース、そしてネット対応という、至れり尽くせりという内容は全世界で好評を博しています。特にマルチプレイ対応は様々なエピソードを生みだし、往年の名作Wizardry、Ultimaに匹敵する地位を獲得しました。

 ジャンルとしてはアクションRPGに入りますが、古典ゲーム「Rogue」の影響を強く受けています。迷宮がランダムで生成されていたり、イベント(何種類かあります)もランダムで発生しており、Unique(1つしかない)アイテムもあったりなかったり、意外なタイミングで入手出来たり… とにかく飽きさせない工夫がされています。

 Diabloは4人までのマルチプレイに対応しており、LAN内でゲームすることもできますが、やはりウリは「Battle.net」でしょう。世界各所にサーバが置かれており、そこでメンバーを募って冒険することもできるのです。中には冒険するだけでなく「デュエル」といってキャラ同士の対戦モードも備えています。…中にはこの機能を悪用する人もいるのですが。
 さらには拡張キット「Hellfire」も発売され、追加キャラクタークラスや追加アイテム、追加のストーリーが冒険者たちを待ち受けてます。

と、まあ独りでするより2人で、2人よりもネットで遊んだ方がドラマチックにな(ることもあ)ります。これからも色あせることないであろう傑作です。
(BLIZZARD,Win95・Mac・日本語版はPlayStationのみ)
Battle.netにて復刻版が収録されました。「Hellfire」も同梱されています!

2023/11/11

さめがめ

 中毒性の高いパズルゲーム

 パズルゲーム「さめがめ」は、元祖 UNIX 版を始め各種OSに対応し、スーファミにも移植された名作です。「SameGame」と書いて「さめがめ」と読むわけは PC-9801版のドキュメントからのようです。

このゲームをできるだけ多くの人に楽しんでもらいたい、そう思った私は作者に了解を得てMS-DOSに移植した。作者の響人氏とは大学のBBSを通じて知り合いだったため、心よく了解していただけた。

こうしてできたのがこの「Same Game・98版」です。みんなで、「さめがめ」って呼んでね☆(笑

(W.Yossy 氏, PC-9801版「same.doc」より)

 私はパズルゲームがあんまり得意ではありません。やるとすれば、ルールが簡単で短時間で終わらせることの出来るゲームです。そんな中でもこの「さめがめ」は秀逸で、ルールは以下の通りです。

  1. 縦か横に連続する駒を消すことができる(斜めはダメ)
  2. 駒を消すとその上にある駒が下に落ちてくる
  3. 縦一列に駒を消すと右から左へ詰められる
  4. 一度にたくさん消すと高得点
  5. 駒を全部消すとボーナス点が追加される

 さめがめ人気の秘密は、ルールのシンプルさにあるのだと思います。また、一定時間内に終わらせないといけないとか、何分間で終わらせられるかというタイムトライアル性がありません。じっくり考えて駒を消す人、手あたり次第に駒を消していく人、どんな性格の人にも向いていると思います。

 このゲームで始めて遊んだ時、何となく駒を消していたのが段々とハマり出して気がつくと何度も遊んでいました。「…おもしろい!」友人にも勧めるとやはり好評で、あっという間に広がっていったのでした。

 また、さめがめの駒データを差し替えて、気分を変えて楽しむことが出来ます。Windows 版からは駒データの作成が簡単になったので、色々と発表されています。


※「さめがめ」はベクターで入手できます。

2023/11/07

ボムビー

 パドルゲームの魅力

 このゲームも稀少で、設置しているゲームセンターはないといってもいいでしょう。ですが、Playstation用ソフト「NAMCO Musium Vol.2」に収録(*1)されています。興味のある方はプレイしてみるといいでしょう。

 パドルゲームの魅力はやはり「破壊」につきると思います。世界最初のアーケードゲーム「BREAK OUT(いわゆるブロックくずし)」もそうでした。私が思うに、パドルゲームの隠されたもうひとつの魅力はあのコントローラにあると思います。

 なにより、スティック型(*2)のコントローラと違い、指先の動きだけで画面のパドルが俊敏に反応するのが特徴的です。とても繊細な動きですが、「右、左」という動きのためゲームルールをシンプルにしやすいのです。思い起こせば私の師匠(*3)も当時は「スペースインベーダー」よりは気楽にできる「BREAKOUT」を好んで遊んでいたと記憶しています。

*1: 初期状態では「キューティーQ」なので、とりあえずキューティーQを選択します。すると、テストパターンが表示されるのですかさず1プレイヤー側のコントローラーの○ボタンを7回、□ボタンを6回、×ボタンを5回入力すると「ボムビー」に切り替わります

*2: 昔は「レバー」と呼んでいたような気が…「ジョイスティック」というのも登録商標のようですし。

*3: 私より4歳年上の知人で、よく私をゲーセンに連れて行ってくれた方です。最後に会ってから久しいのですが、お元気でしょうか…

Amazonにて注文することができるようです 

2023/10/26

モンティ・パイソンのHoly Grail

 聖なる杯なんかいらない

 「空飛ぶモンティ・パイソン」ってご存じでしょうか。1970年代の前半にイギリスでやりたい放題の馬鹿騒ぎをしていたコメディ番組です。そのスタッフが作った映画「Holy Grail」も、アーサー王の聖杯伝説を忘れてしまう程の意味不明のしっちゃかめっちゃかな内容でした。「映画は貴族階級の醜悪な自己満足であり、我々はそれを粉砕し大衆にプロメテウスの炎の如く分け与えるのだ!」…なんて言ってはいませんけど、モンティ・パイソンのファンなら取り敢えず見とけ、な映画だったのです。

 ゲームはオーソドックスなアドベンチャーといった感じですが、そこはモンティ・パイソンながらコテコテで意味不明で破天荒なクドいギャグと中傷の嵐。プレイヤーをプレイヤーとも思わない絡み合ってほどけない謎だらけ。一度クリックしたからって、また同じことが起きるかはまたクリックするまで判らない。しかもプレイヤーをからかうトリックがあちこちにしかけてあります。「ここを50万回クリックすると、すっげえのが見られるよ」とか「さっきここをクリックしておけばよかったね、もう遅いんだけどさ」というように。

もう、「聖なる杯なんかいらない!」

 とどめは日本語版はほとんど日本語吹き替えで、それも声優さんの顔ぶれも豪華です。なんでも、TV版の吹き替えスタッフと同じ(亡くなられた声優さんはともかく)というんですからすごい。日本語版発売元のポニーキャニオンさんもわかっていらっしゃるようです。後生ですから、「大いなる時間のムダ」も日本語版を出してくださいな。

 このCD-ROMは屈指の出来です。ここまで内容を詰め込めるのか、という感じで感心します。下手なマルチメディア図鑑、それも鳥だか動物だかの絵と解説文があって、絵をクリックしてつつくと鳴き声が聞けます、なんてのは陳腐に見えてしまいます。

 内容は万人受けする者では決してないですが、見るべきところはちゃんとあり、自己主張もきちんとしたゲームなのです。いつか攻略ページをまとめる予定なので期待せず待ってて下さい。

(7th Level,日本語版:PONY CANYON, Win95のみ)

2023/10/23

メールプラーナ

 先が読めない物語

 開発元であるガストは「アトリエ」シリーズで有名ですが、こういうソフトも出していたのでした。たまたま友人から「こういうソフトもあるんですよ」と紹介されたのがきっかけでした。

 中央アジアの遊牧民族間紛争というのが主題で、利害が絡み合う複雑な人間関係、陰謀の駆け引き、多彩なキャラクター(総勢108名)、壮大なシナリオ… と聞こえはいいのですが、なんだか内容が地味(ただし戦闘BGMだけは妙に派手)です。でも、このゲームに慣れようとあれこれ試行錯誤するうちに、けっこう強くなっていました。「これでいいんだろうか?」と思ってはいても攻略本やネット上のファンページも見あたらず、それでも見事クリアしてしまいました。確かに「面白い」ゲームなんですが、「おすすめ」ではありません。単調なとこが「手詰まりか?」と思ってしまったり、最終目標がすぐには見つからないなど、欠点も見受けられます。
  攻略本を買ってみましたが、やはり基本的な攻略はあれでよかったようです。ただ、各キャラ同士のイベントはコンプリートしてないので、それを目指すしかないようです(そこまでやりこむ人って、少ないようですけど)。たいていの人は「なんじゃこりゃ」と放り出してしまうようで、中古ショップでも1000円以下の安値で並んでいることもしばしば。

 奥が深いけれども「傑作」とするには疑問点が残る、そう、「佳作」なのです。
(ガスト,PlayStation1)

2023/10/19

原発

 バケツは要りません

 元祖「原発」は、本来MS-DOS版で、PC-9801専用のシューティングゲームです。1993年に刊行されていた「秀作フリーソフト100選 Part3」(アスキー)に収録されていました。全角のテキスト文字を使った見た目は地味なシューティングゲームなのですが、これがなかなかにハマってしまうのです。

 画面上に次々と現れる核燃料に、画面下部の自機を操作し中性子ビームを打ち込むと、核分裂が起こって3つの中性子と核廃棄物が出現します。その中性子が別の核燃料に当たれば同じく核分裂が起こって...という内容です。もちろん、落ちてきた中性子や核廃棄物に自機が当たれば即ゲームオーバーというストイックなゲームです。そんなに核分裂反応を起こして大丈夫かというと、ここは原発。スコアは「発電量」なのです! どんどん反応させて臨界してください。バケツでかき混ぜなくてもOK(おっとアブナい)。

 このゲームの魅力は、単純明快なことです。「死ぬな撃て、避けろ撃て」というシューティングゲーム第一の法則(そんなのあるのかな)に従っているし、自機がひとつしかないことも「人生リセットは効かないんだ」という教訓(考え過ぎかな)のようでもあるし、何よりスコアが「発電量」というところが人様の役に立っているような気がする(よく考えれば電気を使っているだけだ)ところも、息の長い支持を受ける理由なのでしょう。

 先日、またちき氏からの情報提供で、なんとWindows版があることが判りました。まだβ版ということで、若干動作スピードにばらつきがあるようですが、それなりに遊べます。いつかは原作と同じぐらいの「安全装置」がつくことを願ってます。

※「原発」はベクターで入手できます。Windows95/98/NTに対応。

2023/10/16

ジービー

 幻の10円ゲーム

 小学校にしてビデオゲームの魅力にとりつかれてしまった不良な私(*1)は、なけなしのお小遣いを片手に補導員におびえながらもデパートの屋上のゲームセンターに月に一度くらいのペースで通っていました。もちろんお金も技術もお粗末だったので、すぐにお小遣いは無くなってしまいます。そのゲームセンターの片隅には、ブレイクアウト(いわゆるブロックくずし)のような、ピンボールのようなゲームがあり、プレイ料金は10円でした。ゲーム画面も白黒のブラウン管に直接カラーテープを貼るといった貧相な体裁(*2)なので、誰も見向きもしません。

 このゲームをやってみると、ブレイクアウトよりも色々と工夫がこらしてあり、なかなか楽しめました。パドル操作のゲームにピンボール風の味付けが功を奏したといっていいでしょう。こうして私は最後の10円玉までゲームにつぎこむようになってしまったのです。

 現在、ナムコ初のビデオゲーム「GeeBee」を見かけることは極めて難しいでしょう。約20年前の発売当時でさえも遊んだことのある人はかなり少ないのではないでしょうか。まさに幻のゲームなのです。

*1: 当時、「ゲームセンターに行くのは不良だ」という風潮でした

*2: ビデオゲームの黎明期はカラーディスプレイが高価でした。カラーなだけでプレイ料金を倍にするゲームセンターもあったほどです

付記:ジービーは家庭用ゲーム機やPCなどに移植されたことはありません