ゴーイン社会に猿人殺法炸裂の疾風怒濤的青春記
普段の日常生活の中でたまに、勝手なルールを強引に押しつけられているような気がしたことはないでしょうか。または、世の中が理不尽なことだらけに感じることはないでしょうか。椎名氏はそんな理解に苦しむ訳ワカンナイことを放ったらかしにはせず「なぜだ?!」と正面右四つがっぷりと向き合うのです。
椎名氏は常日頃から、鉄道関係者や警察やバスの運転手などと、融通のきかない「制服関係者」が気に入らず、日夜水面下で「眼下の敵と心理学的駆け引き風の」激闘を繰り広げていました。そこへ突如アカマル急上昇で椎名氏に立ちはだかったのは古書店「国分寺書店」のオババなのでした。オババの態度にフンガイした椎名氏はというと…というようにエッセイのはずが物語のように展開していきます。
私が中学生の頃、このエッセイがラジオドラマになって放送されていました。演じるは伊部雅刀、故佐々木つとむで(すいませんオババ役は忘れてしまいました)、BGMはなんとYMOという、ほぼスネークマンショー的な構成だったのです。このラジオドラマは好評だったらしく、以降のエッセイ「気分はだぼだぼソース」「かつをぶしの時代なのだ」も放送されていました。
今ではアウトドア作家というような雰囲気の椎名誠氏ですが、かつてはこういう若さの勢い余って東京スポ見出し的な威勢のいい作品を書いていたのです。今では「怪しい探検隊」シリーズぐらいにしかその勢いがうかがえないのがちょっと残念です。
(椎名誠,新潮文庫)
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