2024/02/27

ディープ・ブルー

賢きもの、なんじはイルカ

 イルカたちが持っている、その特殊能力は世界のあちこちで研究されています。そして、古来より人間と不思議な関わりを持ってきました。イルカに助けられた遭難者、イルカと協力して漁を行う村、精神障害者をイルカに接触させて治療活動を行う、などなど…

 かつて、イルカと接触を持った3人の男女。彼らはふとしたことから、イルカたちについて熱心に考えるようになっていきます。とある一匹のイルカも、ふとしたことで人間たちと関わるようになっていくのです。運命が彼らを出会わせるとき、人間とイルカが再び結びつくきっかけとなる事件が起こるのです…

 この物語のイルカたちは親しみやすく、生き生きと描かれていますが、多少人間みたいになりすぎている気がします(まあ、物語を書いたのは人間ですから)。イルカの大好きな私としては、元気で頭のいい動物の代表格としてイルカが活躍するので気に入っています。この物語の元ネタになったのは、同じ作者の前作「リプレイ」中に出てくる幻の大作映画「スター・シー(星の海)」です。とても素晴らしい物語だったということになっているので、作者自身も書いてみたくなったのかもしれませんね(ちなみに「リプレイ」もとても面白い作品です)。

 イルカのきゅいきゅい鳴く声を聞きたくなる、そんな作品です。

(ケン・グリムウッド、角川文庫)

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