2023/12/14

ActiveSync なんかいらない

 WinCE と Windows を接続し、両マシンのファイル転送や Outlook データ同期をこなしてくれる接続ソフトとして、マイクロソフトの「ActiveSync」があります。インストールから接続まで簡単にすめば気楽でいいのですが、あちこちでつまずいてばかりだったので不満点が続出してしまいました。

  • 接続認識が悪すぎる!(USBシリアルポート経由ぐらい多めに見てほしい)
  • お行儀の悪さ(何が何でもタスクバーに常駐するのはみっともない)
  • ユーザー管理の謎(1ユーザを削除したのに全ユーザをゲスト扱いにした!)

 それでもうまくなだめすかせながら LAN ケーブル接続までこぎつければ快適なのですが、なかなか到達できない人が多いようです。時折、「普通の Windows(つまりWin9x/Me/2000/XPとか) より使いやすい?」と聞かれるのですが、「Windows パソコンとの連携を全く考えなければ使いやすいですよ。でも主要なソフトは Windows パソコンがないとインストールできなんで…やっぱダメ。おすすめできない」と答えています。

 モバイル機器に要求されているのは軽快さ(重さ、かさばり具合)と連携の良さ(他のマシンやインターネットとの接続)だと思います。最も連携を密にする母艦 PC との接続にさえも制限が多くては、感心できません。ActiveSync の出来に関しては、いかなる弁護にも耳を貸すつもりはありません。少しでもマイクロソフトに良心があるのなら(まあ「期待するだけムダ」と思いますが)、操作性についてぐらいは見直してくれてもいいのではないかと思っています。それだけでも違ってくるのに…

 ブツブツ言ってても好転しないのでフリーソフト等で代替できないか調べてみました。

  • ActiveSync を介さなくてもいい
  • telnet または ftp 操作可能
  • PocketOutlook/Outlook データ同期

そこで見つけたのが「console」です。これと「ftnet」「fftp」を WinCE マシンに転送すれば、ファイル転送はこれで可能です。コマンド操作がどうも好きになれないならいっそ「ftpsvr」というソフトで WinCE マシンを簡易 ftp サーバにしておき、Windows マシン側で ftp コマンドを叩きファイル転送するという手もあります。もちろん、これらのソフトを一度転送するためには ActiveSync を使うのか、というわけですが、ノートPC用のカードメモリとかデジカメなどに使われているフラッシュメモリなどを経由してコピーするとかしてしまえば、本当に ActiveSync は要りません。1.と2.は解決できそうです。

 さて、3.はなかなか難しい問題です。でも PocketOutlook は CSV ファイルのエクスポート/インポート機能さえもない中途半端なソフトなんで使う気になれないのですが、もったいない気もします。シェアウェアで Outlook の一部データを利用できるようにするソフトや「IntelliSync」のような市販ソフトでは Outlook 以外の PIM ソフトとの連携を取れるそうですが、そんなに投資してまで Outlook を使ってる訳ではないので見捨てることにしました。タダより高いものはないとはまさにこのことですから。

※残念ながら「console」「ftnet」「fftp」「ftpsvr」は現在公開されていません


2023/12/12

キューティーQ

 パドルゲーム時代の終わり

 実は、このゲームをゲームセンターで遊んだことはありません(もしかしたら沖縄には1台も設置されていなかった可能性があります)。でも、さいわい Playstation 用ソフト「NAMCO Musium Vol.2」に収録(*1)されています。興味のある方はプレイしてみて下さい。
 さて、パドルゲームはシンプルな反面、単調になりやすいのが欠点です。また、指先の繊細な動きもすぐに反映されるため手先があんまり器用でないお子様ゲーマー(昔の私)には非常に難しくなってしまいました。また、昔のゲームは現在ほど親切設計ではありません。リザーブの増えるなどのプレイ延長ボーナスが1度しかない(エンドレスプレイは不可能な上に不可能)とか、継続プレイの設定なし(それほど深いゲームもありませんでしたけど)とか、非常に押し付けがましいインターフェースであったわけです。

 ビデオゲーム黎明期のパドルゲームはあっさりと「スペースインベーダー」などのシューティングゲームなどに代わられていったのですが、ちゃっかりと家庭用ゲーム機になってしばらくは生き延びていました。シンプルなルールと「飽きるまで遊べる」という家庭用ゲームならではの割安感。これまでは一方的に「視る」だけでしかなかったテレビの新しい活用法。じわじわと家庭に「マイコン(*2)」が浸透しはじめていった、といってもいいかもしれません。
 キューティーQはビデオゲーム黎明期の、パドルゲーム群のひとつとして終わりました。でも、ただひとつだけ特に記憶に留める価値があるとすれば、このゲームには「ウォークマン」というキャラクタがいたことです。SONY 社のそれとどちらが先に出現したか定かではありませんけれども、何らかの時代を感じさせつつ、第1次パドルゲーム時代の幕引きを務めたといってあげれば彼も浮かばれるのではないでしょうか。

*1: 「ボムビー」に切り替えちゃった人は、とりあえずボムビーを実行します。テストパターンが表示されている間にすかさず1プレイヤー側のコントローラーの○ボタンを7回、□ボタンを6回、×ボタンを5回入力すると「キューティーQ」に戻ります。

*2: なんだか今では古くさい言葉になってしまいましたが、当時は「アイティー」なんかよりずっと具体性があったのです。一時はパソコンを指す言葉(「マイコンピュータ」の略?)でもありました。

Amazonにて注文することができるようです

2023/12/07

「どくとるマンボウ」シリーズ

 独特の語り口と軽妙さ、そしてペーソス

 ある日、一人の少年が一冊の本を手渡されました。

「どくとるマンボウ昆虫記」という奇妙なタイトルは彼の好奇心を刺激し、本が好きだったこともあってか少年はすぐに本を読み始めたのです。「昆虫記」といえばファーブル、という常識はどこへやら、ユーモア混じりの文体でおもしろおかしく書かれたこの本で、少年は初めてTVやマンガじゃなくても笑える、ということを発見したのです。

 少年とは、小学5年生当時の私です。父がくれたこの本を学校まで持っていってまで、熱心に読んでいました。当時の友人たちは私がマンガでもない本を読んで笑っているのをとても変に思っていたことでしょう。まあ、本当は小学5年生向きの本ではないですが、少なくとも私の人生にかなり影響を及ぼしているのは間違いありません。

 このシリーズは北杜夫氏のエッセイのことです。医師であるため「どくとる(Doctor)」、おっとりとした性格の「マンボウ」という意味を組み合わせたと思うのですが、未だに由来ははっきりとしません。このシリーズは非常に多く、時に「マンボウ」が書名に付かない場合もありますが、別にこだわるつもりもないのでしょう。純文学も執筆しているのですが、一般には「マンボウ」シリーズの方が知られています。

 文体は軽快でリズム感があり読みやすいと思います。この本の面白さを伝えたくて、本に書かれた表現を使って話しているうちにおしゃべりなくせが付いてしまいました。でも、話はそう下手ではないと思うし、作文や国語の試験では苦労したことがありませんでした。本を集める楽しみを知ったり、シリーズ中でもしばしば語られる山の話が、私をアウトドア活動に興味を持つきっかけとなったりしています。まさに、私のルーツといっても過言ではないでしょう。

(北杜夫,中公文庫ほか)

代表作「どくとるマンボウ航海記」をAmazonで注文する

2023/12/04

秋葉原ジャンク特捜隊(1人しかいないけど)

  あれから2ヶ月。仕事が定時で終わればすぐアキバ、土曜か日曜のいずれかはアキバへと繰り出すといった日々が続きました。相変わらずお目当てのパーツはありません。定価で買うのもなんだかシャクにさわるので中古ショップを巡回するというシークエンスも飽きてきたある日のことです。

「ん?」普通は見向きもしないジャンクパーツの箱を何気なくひっくり返してみると、486SE専用ボードERD-4000が見つかりました。自分が探している型番より旧い型だったのですが捨て値同然だったので買うことにしました。すくなくともメモリが4MB増えるのでちょっとは前進したことになります。返品も保証も効かないジャンク品ですが、取り付けてみると別に問題もなく動作しました。

 さて、あのメルコの32MBのメモリを認識するでしょうか。増設ボードのメモリスロットに取り付けて、リセット…嗚呼、認識しない。

「PC-98パワーアップ道場」によればこのボードは8MBまでのSIMMまでしか認識しないとのこと。せっかく買った32MBは生かせないのです。しょうがないので32MBメモリはPC-486SEに取り付けるのは止めて、PC-9821Xe10に取り付けることにしました。

 その後ジャンク探しに熱が入ってしまい、PC-9821Xe10用の互換CPUやDX4ODPなどを買い込んでしまいました。もはや「ただでもらったPCを安くパワーアップ」という目標を忘れてしまいました。そして「PC-98パワーアップ道場」推薦のアイ・オー・データのメモリ増設用ボードEP-RB01-8MLを見つけたのです。「PC-98パワーアップ道場」によればこのボードは合計16MBまで接続できる上、Windows95上でも不具合はないというものです。早速買ってみてPC-486SEに取り付けても認識しないのです。どうやらPC-486SEの後継機なら動作するようなのです。動作しないと判ったとき、面白くないのでEP-RB01-8ML上のSIMMを取り外し、前のERD-4000に取り付けると認識したのです! 怪我の功名というか、やぶれかぶれの当たりくじというか、今は取りあえず12MBで使うことにしました。ジャンクで得をしたのか、損をしたのか…あまり考えずにいておきましょう。

2023/12/03

ビブリボン

 線は無限に

 音楽を利用したゲームがひとつのジャンルを確立しています。簡単に「単に音に合わせて操作するだけじゃないか」と片づけるわけにはいきません。やはりこれはノリというものが必要で、ノれなければ音楽そのものを楽しめないのではないでしょうか。実は「パラッパラッパー」以来、あまり音楽を利用したゲームをやってないのですが、このビブリボンはなんだか興味がわいてきたのです。

 人によっては好みが分かれると思いますが、ワイヤーフレームで描かれたゲーム画面が昔のゲーム(特に海外製)の雰囲気を醸し出しています。色も一色しかないシンプルすぎる画面なのですが、かえって個性が出ていると思います。

 画面上の線(リボン)の上を操作キャラクターであるビブリ君が歩いています。読み込んだCDから取り出したデータにより、リボン上に様々な障害物(ピース)が現れるのでビブリ君をうまく操って障害物をクリアしてください、というルールです。これまでにも、色んなCDを読み込んでデータを作成するというゲームはありましたが、音楽ゲームではそう多くはなかったのです。あとは、家にあるCDの数だけデータがあるということでなんだか得をしたような気がするのです。私の場合、音楽CDにゲームCD、CD-ROMもあれば自分で焼いたCD-Rもありますから、かなり遊べるというわけです。ASCII DOS/V 2000年3月号の紹介記事によれば、ピースが出てくるまで8分もかかる曲なんてのもあるので、色々と試す価値はありそうです。

 どこまでも続いている一本の線のように、音楽CDもたくさんあり、たくさん遊ぶことができる良品です。
(SCEI,PlayStationのみ)

2023/11/28

指輪物語

 前人未踏の創造世界

 もともとは息子たちに枕元で語って聞かせるための物語でした。ちょうど神話学や古い民話、伝承といった分野に明るかったトールキン先生はいつしか世界を、そして壮大な叙事詩を創り上げてしまったのです。「中つ国」と呼ばれるこの世界は、まだこの世が人類だけではなかった頃ということなのです。妖精やドワーフ、魔法使いに龍といった空想の世界ではあっても、人間が想像している限り、存在しているという前提で読み進めていきましょう。

 恐るべき力を秘めたひとつの指輪。それは遙かな昔から続く戦いの勝敗を決することにもなるので、指輪の存在を知る者は皆それを探し求めていた...

 そんなある日、のどかなホビット庄で名士であり変人のビルボ・バギンズ氏の誕生パーティが行われることになったところからこの物語は始まります。まあ、ホビットについては物語の最初に必要十二分な解説編がありますからそれを読んでいただくとして、とりあえず飲んだり食べたり騒いだり遊んだり歌ったり楽器を弾いたり踊ったり居眠りをしたりおしゃべりをしたり、お気楽極楽なことが大好きなホビットがどうして「ひとつの指輪」に関わっていくのかにお付き合い下さい。人によっては「冗長で物語全体が整理されていない」とか「固有名詞が多い上に文中用語なども特殊すぎる」と言われますが、もはやこれは叙事詩なのです。すべてを知りたいなら読むしかありません。

 何はともあれ、これだけの世界を創り上げたというのは事実ですし、そう簡単なものではなかったはずです。古いケルトの言葉を元にエルフの言葉を考案し、さらには書き文字まで作ってしまいます。見えないところまで気を使い、徹底して雰囲気を出そうとした作者の努力は評価されてしかるべきです。アメリカでは「ガンダルフを大統領に!」なんていう運動(たぶん半ば冗談、半ば本気だったと思う)があったそうですが、それだけの説得力を持った創造が行われたのは事実です。

 この物語の世界はとても広大です。私は読み進めながら、その世界の広さに心ひかれました。あまりにも広すぎて、半月ほど旅をしても誰にも会うことがない土地が広がっている...狭い日本では、そうお目にかかれない光景です。物語を読み進めながら世界の広さを感じているものの、それは本を読んでいる自分自身の想像力の広がりを再認識しているのかもしれません。長い長い物語の広い広い世界は、読む人の想像力に比例する、といったところでしょうか。
(J・R・R・トールキン,評論社)

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2023/11/27

Video Capture Board: Canopus Power Capture PCI

 その後の「キャプチャが出来ない/キャプチャしたファイルが再生できない」(100% 解決)

「DirectX 6.0 を入れているところへ試しにDirectX 5.2 をインストールしてみると、問題なく再生/記録が出来ました」ということで、障害は緩和したことになっていましたが、その後再びキャプチャ記録/再生不能になってしまったのです。DirectX 関連のインストールもしていないのに、ちょっと変です。そこで、キャプチャできた状態から大きく変化した点はなかったか?

 ありました、ちょうど数日前に PCI の LAN ボードに換えてたのを思い出した私は、早速 LAN ボードを外して再起動し、キャプチャを試みたのです… が、やはり駄目でした。でも、何か手がかりはないかとデバイスマネージャを開けて IRQ の状態を見てみたところ、キャプチャボードの IRQ が SCSI ボードと共有されていることに着目しました。それは LAN ボードを外しても、キャプチャボードの状態が何ら変わらないということです。もし、IRQ を共有させずに単独の IRQ を振ってみてはどうだろうか?

 やはり何事も試してみるに限ります。キャプチャボードを別の PCI スロットにセットし直したりして(Plug&Play ってこういう時不便ですね)IRQ を配置を移し、キャプチャを行ってみたところ、成功! DirectX 6.0 でも支障なく動作する上に、先程の LAN ボードをセットしても、キャプチャボードの IRQ が単独である限り何も問題はありませんでした。

 実は、メーカーにメールで問い合わせようかと思っていたのですが、自力で解決してしまいました。疑ってしまってすいません>Canopusさん

あと、ほんの一瞬とはいえメインボードをも疑っていたのでこちらもすいません>ASUSTekさん

 あ、一応 DirectX にも嫌疑をかけていたのですが、Microsoft には過去の DirectX でさんざんな目に遭わされたことがあるので何も申しません(まだ貸しがあるとさえ思っています)。しっかりと肝に銘じること>Microsoft

2023/11/26

ファンタズマゴリア

 時には、旅行をしませんか? ~走馬燈星への誘い~

 本当は、ゲームと言えないのですが、ついついあちこちをクリックをしたくなってしまう良くできた画集です。架空の惑星ファンタズマゴリアのあちこちを訪問するという形で、ファンタズマゴリアに住むいろんな人や動物、いろんな名所などが QuickTime で収録されています。

 この画集の面白いところは、この名所の映像が何種類か入っているので、何度か訪れないといけないところです。朝・昼・晩で違っていたり、晴れの日もあれば雨の日もある。誰もいない時もあれば、たくさんの人で賑わっていることもあるというように、色んな風景を見せてくれます。本当の旅行できょろきょろするように、珍しいものを探して画面のあちこちをクリックしてしまいます。

 たむらしげる氏の絵には独特の質感があって爽やかな色使いが多いのですが、これは原画をいったん 256色ほどに減色してプリントアウトし、もう一度データに取り込んでいるそうです。だからアナログな色使いとデジタルな質感がほどよく混じっているのでしょう。実はたむら氏の作品はけっこうTVなどでよく使われています。シチューのCMやバラエティ番組のオープニングなど、「ああ、これは見たことある!」と気づく人も多いのではないでしょうか。

 最後に、このソフトは Windows98以降 ではなぜかうまく再生できず、変な再生画像になってしまいます。QuickTimeの仕様が変わってしまったみたいです。こんないいソフトがうまく動かないなんてもったいないです。ぜひとも修正プログラムか改訂版を出してほしかったのですが…
(TOSHIBA EMI, Win95・Mac)

2023/11/25

アルジャーノンに花束を

 はかないだけに、いっそう輝くように

 もしあなたが、頭脳明晰になれるとしたら? 知らないことを知り、わからなくていいことまでわかってしまうとしても…

 知能障害の治療の実験台として、主人公ゴードンは手術を受けます。別にダマされてではなく、ちゃんと「しじつをうけたい」と本人の希望をかなえるためです。はたして手術後の経過は良好で、同じ手術を受けたねずみのアルジャーノンと比較しても彼の知能は向上しています。でも、誰も予想していないことが起こってくるのです。

 ゴードンの知能が上昇するにつれ、彼の中で芽生える意識、感情、欲望、自我の確立などについては誰も対処できません。それは、ゴードン自身で解決しなければならないのです。自分を実験対象とみなされていることに複雑な思いを抱き、初めて感じる異性への憧れに戸惑う彼にとって、人間同士が互いに心を通わせることが複雑であることを痛感します。急激な知能の発達に伴い、心の成長も性急に行わなければならないのです。

 現実の世界においても誰もが人間関係の複雑さに頭を痛めていますが、ゴードンの苦悩に比べればどうでしょう。幼い頃から人とふれ合い、色々な感情と接して、成長してきた私たちもまた完全ではないと言われているような気がします。私たちは子供のように無知で純粋でいられる訳はなく、悪あがきのように生きているとしても、素直になることが意外に大切なことではないでしょうか。知能とは別の、精神(こころ)の中にいる自分自身をちょっといたわってあげることも時には必要なのかもしれませんね。

 余談ではありますが「レナードの朝」という映画をご存じですか? この映画は実話を元にしているのですが、なんだか「アルジャーノンに花束を」の筋書きに似ているような気がするのです。脚本とか、演出とかで影響を与えているのでしょうか? あ、もちろん「アルジャーノンに花束を」もすでに映画化されています、念のため。
(ダニエル・キイス,早川書房)

Amazonで注文できます

2023/11/23

データ育成

 活用するためにはまずデータの入力からです。あちこちの紙きれや手帳、ディスクの隅に書きとめておいた友人知人の連絡先をまとめます。私の扱うデータぐらいなら Pocket Outlook で充分でした。そして、およそ半年前から手帳に約束事やスケジュールのメモを取るくせをつけていたので、予定表や ToDo リストの機能があることもかなり助かります。備忘録は Pocket WZ Editor のメモ機能を利用しました。Pocket WZ Editor はとても便利なので WindowsCE ユーザーにとって必携でしょう。

 ここで、少し気になりだしたことがあります。IME の変換効率が良くないのです。辞書メンテナンスもできないし、単漢字変換でもうまく出せない字があるなど、ストレスがたまるので ATOK Pocket を導入しました。やはり定評のある ATOK は Windows9x/NT 版に比べやや機能は落としてあり、辞書の容量だけメモリを消費しますが MS-IME とは格段に使いやすいので良しとしましょう。

 次に、ネット接続のための準備をします。ダイヤルアップとメール送受信(メーラーはもちろん Pocket WZ Mail です)の設定を行い、電話線で接続してみます... わりあいスムーズにいきました。さらにインターネットを巡回してみると、一部のホームページ、フレーム機能を使っているところうまく表示されないのです。

 Pocket Internet Exproler が HTML4.0 に準拠していないというのは大至急改善してほしいと思います。けっこう致命的だと思うのですが... 掲示板へ書き込めないとか、プラグインに対応していないのも、全く感心できません。

2023/11/22

ギャラクシアン

 シューターの誕生

 世界で最も知られているビデオゲーム「スペースインベーダー(*1)」が大変なブームを巻きおこし、社会現象となっていた頃、私はまだ小学生でした。もちろんおこづかいは貴重だったので、うまい人のプレイを後ろから覗きこんでばかりでした。時にはプレイすることもあるのですが、やはり長続きしませんでした。

「スペースインベーダー」には一種の時間制限があり、コンスタントに倒していかないとゲームオーバーになってしまいます。「攻めてくる敵を倒す」という爽快感はあっても、せきたてられるのが私の不満でもあったのです。そこへ現れたのは流れる星空をバックにした「ギャラクシアン」です。単調なインベーダーの動きとは違い、曲線を描きながら多彩な攻撃を行うエイリアン。(当時としては)凝ったサウンドエフェクトに(8色とはいえ)カラフルな画面。貴重なはずのおこづかいはますます消えてしまいました。しかしながらここに、一人のシューティングゲーマーが生まれたのです。

 色々なゲームが遊べる今になっても、やはりシューティングゲームの新作を見つけるとわくわくしてしまいます。敵陣に単身で乗り込み(*2)、迫りくる数々の敵を撃ち破るというシチュエーションは人間の闘争本能を刺激してしまうのでしょうか。

*1: ローカルなネタですが、沖縄で一部の世代が「名古屋撃ち」のことを「わじゃ(技)」と呼んでました。今でいう「ウラ技」のことですが、現在では「ちょっと気のきいたこにくらしいテクニック」というニュアンスの言葉として現在でも通じています。こんなルーツ知らない(または忘れた)人がほとんどなんでしょうけどね。

…あ、「名古屋撃ち」も知らないなら聞かなかったことにしてください。

*2: まあ、残機(リザーブ)があるから、本当の意味で孤独なファイターというゲームは少ないですけど。

※「ナムコミュージアムVol.3」がAmazonで注文できるようです 

2023/11/21

暗殺者

 「自分」を知る危険な旅

…おれは、誰だ?

 記憶喪失に陥った一人の男が、僅かな手がかりから自分自身を見つけだそうとします。でも、それは非常に危険なことだったのです…ありがちなパターンかもしれませんが、物語はとてもスリリングな展開を見せます。最初の映画化は失敗だったみたいですが、「ボーン・アイデンティティー」として再映画化された時は大ヒットしました。

 作者ロバート・ラドラムは数々のベストセラーを世に送り出していますが、「暗殺者」は屈指の出来映えです。国際的陰謀と暗躍する謎の組織、息をもつかせぬアクション、二転三転するプロットなどなど、面白いとこばかりなのです。

 主人公は自分が何者か、何のために記憶を無くしたのか、自分自身を少しずつ取り戻していきます。自分を突き止めて行く主人公を、敵はとうとう発見してしまいます。さらに、主人公の記憶喪失というアクシデントを知らない味方までもが、彼を裏切り者として追い始めるのです。危険なこととは知りながら、自分自身のために彼は渦中へと飛び込んで行かねばならないのです。

 誰もがそうだと思います。「私は何者なのか」と。たとえ総てを失ったとしても、僅かな手がかりを頼りに新しい自分を始めればいい。もしも自分を取り戻しても、今まで努力してきた自分もまた自分なのだ…

 この「暗殺者」には続編があります。あえてシリーズものとして紹介しなかったのか知りたければ、まずこの「暗殺者」を読んで下さい。もしこれで満足できれば、もはや続編の必要はないと判ると思います。映画の方でも続編は出ましたが、原作とは全然違ってましたし。
(ロバート・ラドラム,新潮文庫)

※Amazonでは古書のみの注文となります

2023/11/20

始まりの接続

 同じ会社で派遣先が違う後輩のS君。好奇心は旺盛だが、ややせっかちなのが玉に瑕。
すべては、後輩S君が「周辺機器を動かしたい」という相談から始まりました。

 なんでも、S君の現場で古い CD-ROM ドライブや MO ドライブ、さらに、PC-9801 用の古い SCSI ボードまで揃って捨てられそうになっていたところを譲ってもらったのだそうです(いいなぁ、どんな仕事先なんだろ)。ところが接続してみるとメモリのカウント後に止まってしまうというのです。

  • 周辺機器に不具合があるのか?
  • SCSI ボードに何か不都合が?
  • PC-9801BX 本体の問題か?

 まず、周辺機器の電源や接続方法を確認し、起動時に認識のランプが点灯することを確認しました。次いで、SCSI ボードだけを本体に接続し周辺機器は外して起動すると、何事もなく動作します。これで、本体との接続にも問題ないことを確かめました。

 では、なぜ接続すると止まってしまうのか? 運良く周辺機器のマニュアルがあったので開いてみると、「SCSI-1 では動かない」との記述が。そこで、SCSI ボードを調べてみるとどうも SCSI-1 のようなのです。

 この辺でS君いわく「じゃあ全部ダメなんですか?」せっかちなS君は結論を出そうとしますが、取りあえず新しい SCSI ボードを手に入れれば動かないこともないと説明すると、「じゃあ買えば動くんですね!」とがぜん乗り気に。でも、ちょっと待った!

 もうひとつだけ確認しないといけないことがあります。それぞれの周辺機器のドライバはあるのかと聞くと「ありません。ゆずってもらう時にも探したんですが見つかりませんでした」とのこと。うーん、それじゃあ難しいな…「じゃあ、動かないんならクズ鉄と同じですね!」

 せっかちだなぁ、S君。ふとした拍子でドライバが見つかるかもしれないじゃないか。
何事も調べようよ…

2023/11/19

Wizardry

 コンピュータRPG黎明期の傑作

 迷宮探索型RPGの老舗である Wizardry の歴史は古く、30年以上になります。多くの機種に移植され、世界中に多くのファンを持っています。Wizardry については多くの人が語っているので、ここでは、私が遭遇した事件をお話しします…

その名も…

リルガミンの悪夢 ~The Hazard of Innocent~

 ファミコン版 Wizardry2「リルガミンの遺産」で遊んでいた頃に起こった本当のお話です。デートのお誘いを受け、ふらふらと出かけてしまった日曜日に事件は起こりました。せっかくデートに誘われたのに、頭の中に完成間近のマップがちらついて彼女の言葉もうわの空、1時間程度お茶を飲んでそうそうに帰宅しました(今思えば、このせいで天罰が下ったのでしょう)。ゲームを再開しようとすると…

ん、ドクター○リオ? ファミコンに見慣れぬカセットが…?

 私のいない間に従弟が遊びに来ていたようです。借りていく代わりに別のソフトを置いていったのでしょう。当時、この従弟は小学1年生。説明書もなしに Wizardry を遊ぶには無理があるはずです。多少戸惑いを覚えたものの、大事なデータを見殺しにできないということで無理矢理叔父の家を訪ね、カセットを返してもらいました(身代わりのドクターマ○オも返しました)。たぶん叔父はたかがゲームに意固地になる変な奴だなと思ったことでしょう(++;)

 しかし、不安なあまり1ヶ月近くもゲームを再開する勇気が起こりませんでした。従弟に尋ねることもできますが、ろくな答えしか返ってこないことは目に見えてます。悩みに悩んだあげく、ゲームを立ち上げました。すると…

  • 精鋭部隊(6名):全滅
  • 救出班(4名):全滅
  • 別働隊(6名):生存者2名

 しかも、死亡者の全員がほとんど武器も防具もなし。さらになぜか転職している始末。そして、死亡箇所不明のため蘇生のための遺体回収も困難を極めるはずです。生存者も余命いくばくもない状態で迷宮内でふるえているのでした。私はコントローラーを手にしたまま、ただ呆然としていました。

「う、うそだ…まさか… こんなはずはない…」

 小学1年生でも、これほどひどいデータにしてしまうことができるのでしょうか。それとも、次元の裂け目から「魔王」が現れ、データを混沌の渦に放り込んでしまったとでも? 事情を知らない従弟を怒る訳にもいかず、ゲームにムキになる自分が情けないやら、とはいえお亡くなりになったキャラたちは不憫だし…複雑な感情の波をかき分け、とりあえずデータの整理を始めたのでした。(T_T)

 それ以来、私はこの従弟を「魔王」と呼び、彼が出現しそうな日は気をつけるようになりました。思い返せば、彼は幼い頃から私がゲームをしている姿をそばにいました。そして、大事な時に限って災害を引き起こしていたような気がします。いい場面に限って「魔王」は近寄ってきてゲーム機を蹴ってしまいハングアップさせるのです。私が呆然としていると、彼は「どうしたの?」と無垢な瞳で問いかけてきます。「なんでもない…なんでもないんだよぉ…(心の中で号泣)」と私。

 もしもル・ケブレス様にリルガミンの災厄の原因を問えば「無垢デアリ純粋ヨリ来タル悪意ナキ悪意ナリ」と答えるやもしれません。悪気がないのが最も悪い、という言葉もあるし、それが真実やもしれません。

(ASCII,ここではファミコン版)

2023/11/18

愛はさだめ、さだめは死

 胸の痛みは甘く切なく、そしてほろ苦い

 「女性のヘミングウェイ」とも評される作者の短編集です。出版当時は編集者の前にも姿を現さない、謎の作家でした。その経歴はこれまた波瀾万丈で… そういうのは本の後ろにある解説に任せて、ここではその特異な数々の物語についてお話ししましょう。

 彼女の作品には、交流は出来ても決して同じではないといった「異質なもの」への接近をはかる、というような傾向が強く、その中には「男性」も含まれているのです。決して相容れぬもの、強くともはかない女性とたくましくとも哀しい男性、知性の中に潜む本能におびえ、かろうじて理性を保ち続けることなどなど、いささか重くなりがちなテーマをSFという形で臆面もなく表現しています。本を読みながら現実に戻ろうとしても、どこかで声がするような…「どんなにあがいても遺伝子の叫びに逆らうことはできない」と。

 まるでカマキリの雄が雌に食べられる覚悟について理解できたような、変な感覚です。

 私がお気に入りなのが「エイン博士の最後の飛行」「男たちの知らない女」「断層」です。「エイン博士の最後の飛行」は、物語の最後の瞬間の時点から語られ、何も知らないうちに読者は決して逃れられない深淵に引きずり込まれてしまう表現方法に驚き、こんなストーリーテリングもできるんだ、と感心しました。「男たちの知らない女」は作者最大の問題作といわれ、フェミニズム運動の盛んなアメリカではショッキングな受け止められかたをされたようです。女性の持つ残酷なまでの潜在力、現実的であるが故に衝撃的な結末。恋愛について当たりクジに恵まれない私には、身につまされる内容でした。「断層」は、普通のSFふうに展開しますが、「決して届かないのに、いつまでも手を伸ばそうとする」様子の表現が、私の心の奥底の琴線に触れてしまった(何なのかはちょっと言えません)のですが、珍しくハッピーエンドなのがほっとさせてくれました。

 この短編集はちょっと難しいかもしれません。これから彼女の作品を読もうと思っている人には「たったひとつの冴えたやり方」を入門編としてお勧めします。

 彼女の作品について、いずれかの機会にページを割こうと思っています。彼女の作品にはまだ未訳のタイトルもあるようですし、全部の作品を紹介できないかもしれないですけれど。
(ジェイムズ・ティプトリーJr,ハヤカワSF文庫)

Amazonで注文できます

2023/11/15

Video Capture Board: Canopus Power Capture PCI

 キャプチャが出来ない/キャプチャしたファイルが再生できない(50% 解決)

 これは、新しい VGA(Canopus ZXR-128A GTS) を導入した時のことです。同一メーカーなら相性もいいだろうと判断して購入しました。これまではキャプチャ画面をビデオ出力で別モニタに出力していたところを、同じディスプレイでオーバーレイしてキャプチャできるような機材が揃ったのです。

 とりあえず、テストがてらに以前キャプチャした映像を再生しようとすると、画面がフリーズしてしまったのです。キャプチャした他の映像でも再生できません。1コマ目が画面に出た瞬間に止まってしまうのです。

 逆も、また然り。キャプチャしようとすると、映像の1コマ目を記録した瞬間も同じく画面がフリーズしてしまうのです。

  • キャプチャボードが Windows98 や AGP ボードに対応していない?
  • AGP ボードがキャプチャボードに対応していない可能性?
  • 各ドライバに問題があるかも?

 そこで、Canopus のWebページに行って、Windows98 関連での不具合が報告されていないか確かめました。その時ついでにダウンロードしたツールを使い、AGP ボードでもオーバーレイ表示が行えることを再度確認しました。そして、AGP ボードとキャプチャボードの各ドライバが最新のものであるかチェックしたものの、修正点は見あたらず。これ以上疑うとすれば、K6-2 300 やメインボード P5A との相性問題となるでしょう。キャプチャボードの買い換えも検討しました。

 そこへ友人の「DirectX は?」の一言。なるほど、DirectX 6.0 を入れているところへ試しにDirectX 5.2 をインストールしてみると、問題なく再生/記録が出来ました。でも、ちょっと不満点が残ります。DirectX 6.0 でサポートされた機能が生かせないことになるのはちょっと痛い。だから、引き続き原因究明したいと思っています。せっかく買ったんだからちょっと手伝ってもらえますか>Canopus さん

2023/11/14

Diablo

 Diablo という悪魔

 悪魔のようなゲーム、それがこのゲームです。シンプルな構成、豊富なアイテム、独特の雰囲気、直感的なインターフェース、そしてネット対応という、至れり尽くせりという内容は全世界で好評を博しています。特にマルチプレイ対応は様々なエピソードを生みだし、往年の名作Wizardry、Ultimaに匹敵する地位を獲得しました。

 ジャンルとしてはアクションRPGに入りますが、古典ゲーム「Rogue」の影響を強く受けています。迷宮がランダムで生成されていたり、イベント(何種類かあります)もランダムで発生しており、Unique(1つしかない)アイテムもあったりなかったり、意外なタイミングで入手出来たり… とにかく飽きさせない工夫がされています。

 Diabloは4人までのマルチプレイに対応しており、LAN内でゲームすることもできますが、やはりウリは「Battle.net」でしょう。世界各所にサーバが置かれており、そこでメンバーを募って冒険することもできるのです。中には冒険するだけでなく「デュエル」といってキャラ同士の対戦モードも備えています。…中にはこの機能を悪用する人もいるのですが。
 さらには拡張キット「Hellfire」も発売され、追加キャラクタークラスや追加アイテム、追加のストーリーが冒険者たちを待ち受けてます。

と、まあ独りでするより2人で、2人よりもネットで遊んだ方がドラマチックにな(ることもあ)ります。これからも色あせることないであろう傑作です。
(BLIZZARD,Win95・Mac・日本語版はPlayStationのみ)
Battle.netにて復刻版が収録されました。「Hellfire」も同梱されています!

2023/11/13

彗星の核へ

 届かぬ想いを乗せて、遠ざかる気持ち

 西暦2061年、人類はハレー彗星に調査隊を送り込み、太陽系の謎と彗星の資源を手中に収めようとした… 各調査隊員は胸中に様々な思惑を巡らせながら、76年後の帰還を夢見ていています。でも、世界中のあちこちから様々な思想や感情を持った人々がうまくやっていけるでしょうか。この物語は、探検隊の冒険小説的なものではなく、どちらかというと人間ドラマ的な展開が多いです。

 主人公にあたるのは2人の男性と1人の女性。ハレー彗星調査隊の前に立ちはだかる様々な困難を共に乗り越えつつラブコメをしてます。活発な宇宙飛行士カールと年上で渋めな医師サウル。その2人に愛される数学者ヴァージニア(ただしコンピュータおたく)。相次ぐ非常事態で調査隊全体の存在意義が薄れゆく中、3人は重要な役割を果たしていくのです。

 私はしばしば、何かプレッシャーを感じたり、抜け道のない袋小路に入ってしまったような気持ちの時にこの本を読むことがあります。想いが通じないこと、それでも必死に人間らしさを失うまいとする様子をみていると、なんだか元気が出てくるような気がするからなのです。揺れる心、それでいて自分に嘘をついたり、遠ざかる気持ちの中に未練が残っているといった、「人間って不思議な生き物ですね」といいたくなる場面がよく見受けられます。

 たまたま同じテーマで小説を書こうとしたということで、作者の2人は意気投合してこの物語が書かれたそうです。「これはどちらが書いたんだろうな」と判るシーンもありますが、あまり作風の違いがはっきりと分かれてはいないので、うまい具合に物語の展開のリズム感が出ていると思います。また人種間の確執、思想や文化の違いから起こる緊張感など、共作だったからこそうまく表現できたのではないでしょうか。

 ちょっと厚めの分量ですが「ひたる」には丁度いいと思います。氷づけのハレー彗星を感じるために、夏なら冷房を強めに、冬なら暖房を弱めにしてからどうぞ。
(グレゴリー・ベンフォード&デイビッド・ブリン,ハヤカワSF文庫)

Amazonで古書発注になります。上巻はこちら、下巻はこちらです。

2023/11/12

導入してみて感じたこと

 WindowsCE マシンは「PCコンパニオン」という位置づけで、親機となるPCがあることが前提となっています。逆に言えば、自宅のPCのデータをわざわざ全部持っていくことはないという考えのようです。
 WindowsCE マシンとPCを接続しデータをやり取りするためには「WindowsCE サービス」というソフトをインストールしなければなりません。WindowsCE は Windows9x や WindowsNT とは見かけは似てても全然違うOSなので当然といえば当然です。最初に「WindowsCE サービス」をインストールする時だけは絶対にシリアルケーブルで接続しなければいけないというのはどうもいただけません。LAN 接続でも認識できるような配慮は欲しかったと思います。シリアルケーブルでの転送速度はフロッピー以下に感じられ、本当に接続できたか不安になるのです。シリアルケーブル接続で WindowsCE マシンのバックアップを取ろうものなら半時間はかかります。私は雑誌などで「LAN 接続が絶対いい」と勧められていたので最初から LAN カードを購入していたのですが、やはり転送速度は満足いくもので、二度とシリアルケーブルで接続する気がおきなくなりました。
 さて、データのやり取りは自宅でならまだしも職場でも有効に利用したいというのが人情でしょう。職場のPCって大抵「やたらにソフトをインストールするな」という暗黙のルールがあるので、WindowsCE サービスの導入をためらってしまうし、LAN 接続というと IP アドレスがきっちり管理されているので接続は難しそうです。せめてフロッピーでやり取りできればと思ったのですが WindowsCE に対応できるフロッピードライブがたった一つしか発売されていない(しかも USB 接続だから私のマシンでは無理)のです。そして、最も重要なことは WindowsCE サービスをインストールしようにも私の職場のマシンはOS/2ですからインストールできないということです。
他のOSに器量が狭いといつか苦労するぞ、マイクロソフト!

2023/11/11

さめがめ

 中毒性の高いパズルゲーム

 パズルゲーム「さめがめ」は、元祖 UNIX 版を始め各種OSに対応し、スーファミにも移植された名作です。「SameGame」と書いて「さめがめ」と読むわけは PC-9801版のドキュメントからのようです。

このゲームをできるだけ多くの人に楽しんでもらいたい、そう思った私は作者に了解を得てMS-DOSに移植した。作者の響人氏とは大学のBBSを通じて知り合いだったため、心よく了解していただけた。

こうしてできたのがこの「Same Game・98版」です。みんなで、「さめがめ」って呼んでね☆(笑

(W.Yossy 氏, PC-9801版「same.doc」より)

 私はパズルゲームがあんまり得意ではありません。やるとすれば、ルールが簡単で短時間で終わらせることの出来るゲームです。そんな中でもこの「さめがめ」は秀逸で、ルールは以下の通りです。

  1. 縦か横に連続する駒を消すことができる(斜めはダメ)
  2. 駒を消すとその上にある駒が下に落ちてくる
  3. 縦一列に駒を消すと右から左へ詰められる
  4. 一度にたくさん消すと高得点
  5. 駒を全部消すとボーナス点が追加される

 さめがめ人気の秘密は、ルールのシンプルさにあるのだと思います。また、一定時間内に終わらせないといけないとか、何分間で終わらせられるかというタイムトライアル性がありません。じっくり考えて駒を消す人、手あたり次第に駒を消していく人、どんな性格の人にも向いていると思います。

 このゲームで始めて遊んだ時、何となく駒を消していたのが段々とハマり出して気がつくと何度も遊んでいました。「…おもしろい!」友人にも勧めるとやはり好評で、あっという間に広がっていったのでした。

 また、さめがめの駒データを差し替えて、気分を変えて楽しむことが出来ます。Windows 版からは駒データの作成が簡単になったので、色々と発表されています。


※「さめがめ」はベクターで入手できます。

2023/11/10

猫のゆりかご

 猫はいない、そう思いこんでいるだけ

 奇才カート・ヴォネガットJr.は独特の作風で、誰も真似できないし、真似しようとも思わないと言われていますが、特にこの作品は物語の最後が全く見通しがつかない迷作です。「猫のゆりかご」とはいわゆるあやとりのことで、いないはずの猫をあやとりの中に見るように、この世界もまたあってないようなものなのだ、というクールな視点で物語は展開していきます。

 主人公はとある本を執筆中で、その取材対象者にインタビューを試みようとします。ところが、その取材対象者たちは変な人ばかりで、肝心な情報を持っている人は小さな南島の独立国にいるのです。主人公はそのうちに「ボコノン教」という変てこな宗教に出会います。その教義や思想がこれまた変てこで、私も一時期感化されてしまったほどです。他にも、ブラックユーモアに満ちた様々な出来事、妙な楽屋オチ、作者の他作品から登場人物が顔を出すだの、持ち寄りパーティで集まった多種多様のオードブルさながらの演出がさらに物語の混迷を深めさせています。読む人を選んでしまう本の部類に入ると思いますが、そのストーリーテリングや独特の雰囲気はクセになると手離せなくなってしまうでしょう。

 作者カート・ヴォネガットJr.はあまりにもシビアで数奇に満ちた人生を送ってきた人で、ほのぼとした雰囲気でいながら残酷でシビアな物語を書けるのも、やはりそうした過去の引っ掻き傷のせいかもしれません。彼の著作は他にもありますが、どれも妙に現実的かつ「こんな奴いねーよ」という感覚が混ざり合っているものが多いです。

 物語の結末は救われない状況となります。でも、妙なユーモアを忘れない作者はちゃんと最後まで皮肉を忘れません。ラストシーンは、私はとても気に入ってます。確かに、真似したくないけど真似る訳にいかない。ただの一読者で良かった、と。
(カート・ヴォネガットJr,ハヤカワSF文庫)
Amazonで注文できます

2023/11/09

特捜!旧国民機互換機(その1)

 メモリがない!

「要らないマシンをもらいませんか?」という同僚の申し出をふたつ返事で引き受け、ただでPCを手に入れました。性能は今では良いとはいえないものですが、パーツを買い足して無理矢理 Windows95 を動かすなり、FreeBSD の実験機として使ったりするくらいならできると思ったからです。

 そのうち、アキバでメモリを買ってきました。メルコ製でちゃんと対応機種「PC-486SE」という記述がされているのを買ってきたのですが… あれ? メモリを取り付けるスロットがない!

それもそのはず、PC-486SE はあらかじめメモリ増設用ボードを取り付けておかねばならないのです。そんなこと、メルコさんのメモリのただし書きには書いてないぞ… せめて「486SEにはメモリ増設ボードが必要です」ぐらい書いてあればいいのに、ずるいぞ!

 そこでPC-98x1シリーズの改造の参考書として、名著「PC-98パワーアップ道場」(ソフトバンク刊)を手に入れ調べてみると… メモリ増設ボードとしていくつかの製品が挙げられていたので、紙に控えてアキバに繰り出したのですが、いかんせんDOS/V全盛の今では旧国民機は風前の灯火。ましてや互換機専用の周辺機器などめったに見つかりません。たかがアキバ、されどアキバ。それなのにアキバ。

 いきなり使い道のない32MBのメモリを抱えて(それも定価で買った)私はどうすればいいのでしょうか… 下調べしなかった私も悪いけど。

※「PC-98パワーアップ道場」はAmazonで注文できますが、プレミアがついてておすすめできません。

2023/11/07

ボムビー

 パドルゲームの魅力

 このゲームも稀少で、設置しているゲームセンターはないといってもいいでしょう。ですが、Playstation用ソフト「NAMCO Musium Vol.2」に収録(*1)されています。興味のある方はプレイしてみるといいでしょう。

 パドルゲームの魅力はやはり「破壊」につきると思います。世界最初のアーケードゲーム「BREAK OUT(いわゆるブロックくずし)」もそうでした。私が思うに、パドルゲームの隠されたもうひとつの魅力はあのコントローラにあると思います。

 なにより、スティック型(*2)のコントローラと違い、指先の動きだけで画面のパドルが俊敏に反応するのが特徴的です。とても繊細な動きですが、「右、左」という動きのためゲームルールをシンプルにしやすいのです。思い起こせば私の師匠(*3)も当時は「スペースインベーダー」よりは気楽にできる「BREAKOUT」を好んで遊んでいたと記憶しています。

*1: 初期状態では「キューティーQ」なので、とりあえずキューティーQを選択します。すると、テストパターンが表示されるのですかさず1プレイヤー側のコントローラーの○ボタンを7回、□ボタンを6回、×ボタンを5回入力すると「ボムビー」に切り替わります

*2: 昔は「レバー」と呼んでいたような気が…「ジョイスティック」というのも登録商標のようですし。

*3: 私より4歳年上の知人で、よく私をゲーセンに連れて行ってくれた方です。最後に会ってから久しいのですが、お元気でしょうか…

Amazonにて注文することができるようです 

2023/10/31

「星を継ぐもの」シリーズ

 我ら、考える故に謎あり

 月面で発見された謎の死体が、人類に思いもよらない世界の扉を開いた… なぜなら、その死体は宇宙服を着込み、5万年前に死んでいたことが判ったからなのです。果たして、彼は本当に地球人なのか? だとすると、人類の文明の黎明期よりも遙かな昔から、月面で死んでいたのはどう説明するのか?

 まるで推理小説のように次から次へと謎が湧いてくる中さらに、これまでの常識をくつがえす新事実が発見されていきます。SFらしく理詰めで進んでいくので「訳がわからん」とか「文体が読み物として意識されてない」などと批判されてもいますが、ここはひとつ我慢して、たくさんの謎がどう解き明かされていく過程だけでも追うようにして下さい。

シリーズ構成は以下の通りです:

第1部「星を継ぐもの」
第2部「ガニメデの優しい巨人」
第3部「巨人たちの星」
第4部「内なる宇宙」
第5部「ミネルヴァ計画」

 第1部は謎の死体の正体について、第2部・第3部は「巨人」たちと第1部との意外な関連についての謎の解き明かし、第4部は新たな世界の発見、第5部は…
(読んだら追記します)

 「巨人」って何? と思う人もいると思うのですが、こういうのもちゃんと説明されますのでご安心を。物語の中で重要な要素のひとつなので、あえて詳しくは語りません。

 作者はコンピュータ会社の営業をしていたということで、なるほどコンピュータの記述は手堅く書き込まれています。技術者や研究にたずさわる人たちの描写もリアルです。ジェームズ・P・ホーガンの他の作品もコンピュータについてやエンジニアの活躍を描いた作品が多いので興味を持たれた方は、他の作品も読むことをお勧めします。

(ジェイムズ・P・ホーガン,創元文庫SF)
Amazonで注文することができます。

2023/10/30

Main Board: ASUSTeK P5A

 AGP ボードが認識されない(100% 解決)

 メインボードは電源が入ってからが重要です。スイッチを入れると、何やら HDD が動いている様子。でも画面がでない。ディスプレイは真っ黒なまま、スタンバイ状態から変わらないのです。そこで、原因を探すことにしました。

  • メインボードに問題があるのか?
  • BIOS に問題があるのか?
  • AGP ボードとの相性か?

 まず、ディスプレイに何も出力信号が出されていないことに着目し、ディスプレイ切り替え機とビデオ信号変換器(今までTVやビデオをこれで見ていた)を通さない本来の接続で電源を入れたものの、現象は変わらず。

 次に、BIOSかと思いました。Windows98 でサポートすると言われていた ACPI の機能がうまく動かないとか、マルチメディア関連で不具合があるとか、その辺が影響しているのかというわけですが、画面が出なければ確かめようがありません

 そこで AGP ボード以外でも同じ現象になるかテストしました。以前使っていた Millenium と取り替えて起動すると画面が出るではありませんか!

 そこで、BIOS 設定で PCI バス上の VGA より先にAGP ボードから先に認識するようセットしてすべて解決しました。原因は BIOS の初期設定にあり、予備の VGA があったので助かったのですが、もしなかったとしたら慌てて別の VGA を買っていたかもしれません。

2023/10/26

モンティ・パイソンのHoly Grail

 聖なる杯なんかいらない

 「空飛ぶモンティ・パイソン」ってご存じでしょうか。1970年代の前半にイギリスでやりたい放題の馬鹿騒ぎをしていたコメディ番組です。そのスタッフが作った映画「Holy Grail」も、アーサー王の聖杯伝説を忘れてしまう程の意味不明のしっちゃかめっちゃかな内容でした。「映画は貴族階級の醜悪な自己満足であり、我々はそれを粉砕し大衆にプロメテウスの炎の如く分け与えるのだ!」…なんて言ってはいませんけど、モンティ・パイソンのファンなら取り敢えず見とけ、な映画だったのです。

 ゲームはオーソドックスなアドベンチャーといった感じですが、そこはモンティ・パイソンながらコテコテで意味不明で破天荒なクドいギャグと中傷の嵐。プレイヤーをプレイヤーとも思わない絡み合ってほどけない謎だらけ。一度クリックしたからって、また同じことが起きるかはまたクリックするまで判らない。しかもプレイヤーをからかうトリックがあちこちにしかけてあります。「ここを50万回クリックすると、すっげえのが見られるよ」とか「さっきここをクリックしておけばよかったね、もう遅いんだけどさ」というように。

もう、「聖なる杯なんかいらない!」

 とどめは日本語版はほとんど日本語吹き替えで、それも声優さんの顔ぶれも豪華です。なんでも、TV版の吹き替えスタッフと同じ(亡くなられた声優さんはともかく)というんですからすごい。日本語版発売元のポニーキャニオンさんもわかっていらっしゃるようです。後生ですから、「大いなる時間のムダ」も日本語版を出してくださいな。

 このCD-ROMは屈指の出来です。ここまで内容を詰め込めるのか、という感じで感心します。下手なマルチメディア図鑑、それも鳥だか動物だかの絵と解説文があって、絵をクリックしてつつくと鳴き声が聞けます、なんてのは陳腐に見えてしまいます。

 内容は万人受けする者では決してないですが、見るべきところはちゃんとあり、自己主張もきちんとしたゲームなのです。いつか攻略ページをまとめる予定なので期待せず待ってて下さい。

(7th Level,日本語版:PONY CANYON, Win95のみ)

2023/10/25

夏への扉

 苦難の扉が多いほど、外は明るい

 主人公は生きがいをなくしかけている設計士。自分の会社を奪われ、親友や恋人には裏切られ、すっかり意気消沈しています。
そんな時、主人公の目の前に飛び込んできた文字は「冷凍睡眠保険会社」でした。

 誰もが一度は、絶望して今いる場所から逃げ出してすっかりやり直したいと思うようなことがあるでしょう。時間も場所も気分も新たに、第二の人生を始められたら…

断っておきますが、主人公ダニイはいつも後ろ向きな考え方ではありません。いつも新しいことに挑戦していて、何か失敗してもそれはただの道草で結果はちゃんと待っている、といった楽観的な人です。もちろんもう一人の主人公であるネコのピート君もしかり。いつも正直で大胆な(ネコは元来そういう生き物ですが)ピートがこの本の面白さの半分を支えていると言っていいでしょう。

さて、くだんの「冷凍睡眠保険会社」ですが、これは契約者を冷凍睡眠で眠らせ、その間契約者の資産を運用するといった会社です。主人公ダニイもそれに賭けてみようというわけで、未来へと向かうのですが…

 SFらしさというか、ストーリーの見事さというか、登場人物の魅力というか、いいとこどりな要素が多くて「SFオールタイム・ベスト」に必ず顔を出す名作です。作者のロバート・A・ハインラインは「宇宙の戦士」などでも有名なのですが、こちらの方がだんぜん支持率が高いです。ダニイの職人かたぎなところと、おちゃめで冒険好きな少年のようなところがうまく合わさって親しみやすいのと、ネコのピート君のタフで孤高ながら気品あるネコらしさ(?)がうまく表現されています。それを、今は亡き福島正実氏の名訳でじっくりと味わって下さい。

 猫の好きな人は必読書であり、猫ギライの人は猫嫌い克服のためにどうぞ。
(ロバート・A・ハインライン,ハヤカワSF文庫)
Amazonで注文することができます

2023/10/24

なぜ WindowsCE を選んだか?

  かつては私の身近でモバイル機器を使用している人は非常に少なく、私自身が必要性を感じてもいなかったので、興味がありませんでした。兄が PowerBook(G3ではなかったはず)を持って訪ねてきたときも「こんな重いもの持ち歩いて大変そうだなぁ」としか感じませんでした。

 その後、私の同僚がノート PC を購入したり、知り合いの方のハンドヘルド型 PC に触れたりするうちに、だんだんと考えが変わってきたのです。そして、後輩の A5 型のノート PC を見た時に「モバイルを導入しよう」と決意しました。用途としては以下のように考えました。

  • 携帯住所録
  • メモ帳(覚書き、WP下書きetc...)
  • スケジューラ
  • Eメール送受信

 こうして、以下の分類で機種選定に入ったのです。(評価は私自身の独断です)

サイズOS普及度運用性拡張性携帯性ソフト
ノートWindows98
WindowsCE
MacOS
ハンドヘルドWindowsCE
MS-DOS
ポケコン××××
PDAサイズZaurus
Palm
WindowsCE
Newton
電子手帳××
(※1999年頃の判断です)

 まず、普及度という点でポケコンが対象外となります。次いで将来性に難のある Newton や MS-DOS端末 が脱落しました。機種にばらつきがあり互換性に欠ける電子手帳もふるい落としました。
 一番に重要視したのは運用性です。覚書きやWPの下書きといった物書きをするためにはキーボードが不可欠です。Zaurus や WorkPad などのパームサイズのものは携帯性に優れているのですが長時間の文字入力といった使用に耐えられません。外付けのキーボードを購入するというのは本末転倒な気がしますし、思い切ってパームサイズはすべて除外することにしました。
 ノートPCは普及度が高く、モバイル代表選手なのは間違いないのですが一つだけ気に入らないのはポインティングデバイスなのです。私はトラックポイントが大の苦手で、タッチパッドもうまくなじめません。せめてものトラックボールは最新機種にはありません。もちろんここまできてマウスをつなげるのはモバイルらしくないし、直感的にポイント出来るのは WindowsCE のタッチパネルしかありませんでした。Windows98 や MacOS ではペン(スタイラス)操作のものは皆無です。そして起動が速いことや HDD を持たないので耐久性があるということもダメ押しとなり WindowsCE が残ったというわけです。
 そして最後にノートサイズかハンドヘルドサイズかとくれば、軽くてかさばらないハンドヘルドサイズを選びました。これならバッグの中にデジカメや予備電池を入れるスペースもできます。
 そして購入したのは NEC の「モバイルギアII」 MC-R520 です。キーボードが大きいので打ちやすく、スタイラスで操作すること、カラー表示でありながらバッテリーの持ちがいい(カタログでは約10時間)などの点が決め手となりました。

2023/10/23

メールプラーナ

 先が読めない物語

 開発元であるガストは「アトリエ」シリーズで有名ですが、こういうソフトも出していたのでした。たまたま友人から「こういうソフトもあるんですよ」と紹介されたのがきっかけでした。

 中央アジアの遊牧民族間紛争というのが主題で、利害が絡み合う複雑な人間関係、陰謀の駆け引き、多彩なキャラクター(総勢108名)、壮大なシナリオ… と聞こえはいいのですが、なんだか内容が地味(ただし戦闘BGMだけは妙に派手)です。でも、このゲームに慣れようとあれこれ試行錯誤するうちに、けっこう強くなっていました。「これでいいんだろうか?」と思ってはいても攻略本やネット上のファンページも見あたらず、それでも見事クリアしてしまいました。確かに「面白い」ゲームなんですが、「おすすめ」ではありません。単調なとこが「手詰まりか?」と思ってしまったり、最終目標がすぐには見つからないなど、欠点も見受けられます。
  攻略本を買ってみましたが、やはり基本的な攻略はあれでよかったようです。ただ、各キャラ同士のイベントはコンプリートしてないので、それを目指すしかないようです(そこまでやりこむ人って、少ないようですけど)。たいていの人は「なんじゃこりゃ」と放り出してしまうようで、中古ショップでも1000円以下の安値で並んでいることもしばしば。

 奥が深いけれども「傑作」とするには疑問点が残る、そう、「佳作」なのです。
(ガスト,PlayStation1)

2023/10/22

サターン・デッドヒート

人間の「可能性」の照れくささとすがすがしさ

 主人公クリアスは、スペースコロニー(!)内の大学で考古学を教えるしがない考古学者です。「どこの誰のものとも判らない書き置きを解読する」エキスパートとして、土星で発見された謎の金属板の解読を引き受けるところから物語は始まります。なんだか舞台を宇宙に移した「レイダース」じゃないか、と思われる人も多いかもしれませんが、その通りです。

 主人公はヒーローなんて柄じゃない、といささか引っ込み思案なキャラクターなのですが、だんだんと「味のある」キャラクターになってゆくのです。われわれ読者が読み進めていくにつれ、主人公もまた成長してゆくしかけになっているようです。

 例えば、宇宙旅行について、主人公はてんで素人な質問をして相手をあきれ返らせているのですが、下手に解説的な説明文をはさんで読者がしらけてしまうよりはいいと思いますし、主人公クリアスのとぼけたところが親近感を覚えます。うだつのあがらないはずの彼が落ち着いた表情を見せてきたところで、金属板の謎が解明されていきます。これは、明らかに異星人の手によるもので、拾い上げられるためにわざと置かれていたようなのです。

 物語の後半は、コロニー側と地球側とで土星の秘密を先に手に入れようと熾烈なデッドヒートが繰り広げられていき、主人公も渦中へと巻き込まれていきます。どちらが先でもおかしくない、しかし土星に隠された秘密とはいったい何か? -それが知りたい!

自然とページをめくる手も早くなっていると思います。

 時には照れくさい場面もありますが、すがすがしい後味のある読み応えです。もし、気に入ったなら続編「ヘキシーの星のライオン」もどうぞ。

(グラント・キャリン,ハヤカワSF文庫)
現在品切れ中ですが、Amazonで中古品を注文できます

2023/10/20

夢の 98/AT 環境

 使えるけれど使えないみたい

 かつて、EPSONより「98/V」という NEC PC98x1 シリーズのイミュレーションソフトが発売されていました。

Windows という環境が浸透した現在、やれ DOS/V だとか PC-98 というハードウェアの違いはあまり気にならない(普及率も変わったし)のですが、やはり過去の資産で生かせるものは生かしたいというものが人情でしょう。

 98/V はイミュレーションソフトだけでなくアクセラレータボード増設という2段構えで PC-98x1 の DOS 環境を再現します(ただし Windows 3.1 や一太郎 Ver.5 などの仮想 86 機能を利用したソフトは動作しません)。動作スペックが気になるところですが、やはりメインマシンほどの速さは出ず、1990年代前半ぐらいのやや遅れた動作といっていいでしょう。

 私が 98/V を購入した頃は、MMX Pentium が発表された当時で、ソフトウェアレベルのイミュレートは非常に辛い状態でした。でも、トホホな私はハードウェアアクセラレータまで購入してしまいました。(その頃はまだ PC-98x1 レガシーがいっぱいあったので…)

PC-98x1 のファイルシステムは PC/AT 互換機と比べ、若干違っているためハードディスク上の領域に連続したファイルを作成してイミュレート先の環境とします。次にグラフィックRAM のイミュレートについて判定を行い(ハードウェアアクセラレータはこの時判別します)、フロッピードライブの 2DD/2HC/2HD モードの判別を行い、NEC-DOS(MS-DOS) をディスク領域にインストールして再起動を行います。

 当時の 98/AT マルチ OS 環境はそこそこ使えたのですが、サウンドが使えない、フロッピードライブやファイルシステムの取り扱いなどに制約が多すぎるなどの理由で取り外し、PC-98x1 を購入してしまいました。

 セカンドマシンあたりに入れるには持てあますし、入れるぐらいなら実機の方が安くつく。かといって全然使えないわけじゃなし。98 レガシーがゆっくりと移植されたり、別ソフトに取って代わられたりしていくほどに、色褪せていく 98/V がちょっと可哀想に思うのですが…ダメかなぁ。

付記:
後に、この「98/V」は、ソフトもボードも友人へあげてしまいました。彼が今でも持っているかどうか定かではありませんが、まだあったとしたら骨董品ものかもしれませんね。
使えるかどうかはともかく(笑)

2023/10/19

原発

 バケツは要りません

 元祖「原発」は、本来MS-DOS版で、PC-9801専用のシューティングゲームです。1993年に刊行されていた「秀作フリーソフト100選 Part3」(アスキー)に収録されていました。全角のテキスト文字を使った見た目は地味なシューティングゲームなのですが、これがなかなかにハマってしまうのです。

 画面上に次々と現れる核燃料に、画面下部の自機を操作し中性子ビームを打ち込むと、核分裂が起こって3つの中性子と核廃棄物が出現します。その中性子が別の核燃料に当たれば同じく核分裂が起こって...という内容です。もちろん、落ちてきた中性子や核廃棄物に自機が当たれば即ゲームオーバーというストイックなゲームです。そんなに核分裂反応を起こして大丈夫かというと、ここは原発。スコアは「発電量」なのです! どんどん反応させて臨界してください。バケツでかき混ぜなくてもOK(おっとアブナい)。

 このゲームの魅力は、単純明快なことです。「死ぬな撃て、避けろ撃て」というシューティングゲーム第一の法則(そんなのあるのかな)に従っているし、自機がひとつしかないことも「人生リセットは効かないんだ」という教訓(考え過ぎかな)のようでもあるし、何よりスコアが「発電量」というところが人様の役に立っているような気がする(よく考えれば電気を使っているだけだ)ところも、息の長い支持を受ける理由なのでしょう。

 先日、またちき氏からの情報提供で、なんとWindows版があることが判りました。まだβ版ということで、若干動作スピードにばらつきがあるようですが、それなりに遊べます。いつかは原作と同じぐらいの「安全装置」がつくことを願ってます。

※「原発」はベクターで入手できます。Windows95/98/NTに対応。

2023/10/18

ポストマン

世界は人間を求め、人間は伝説を求める

 核戦争後の世界を舞台としたポスト・ホロコーストの名作です。ケビン・コスナーの監督・主演の映画は興行的には成功とはいえず、評論家たちには散々にけなされてしまいましたが、原作の内容をすべて収めてしまうよりはよかったのではないかと思います。また、品切れで入手難のところを再版させるきっかけとなったので、許してあげましょうか。

 登場人物たちは悩みを抱えながら、秩序を取り戻そうと努力しています。それまでは力が正義であったところを、郵便配達網を復興させることで人間同士が心を通わせることが大事なことだとうったえていきます。しかし、大事なことの裏側にある真実は、およそ理想とかけ離れているのです…

 不必要な真実も存在する、でも我々は先へ進まねばならないのだ、というように主人公ゴードンはためらいながら郵便を配達します。そんな中で出会う人々と交流を深め、様々な出来事に立ち向かい、そして彼の運命を変える女性と出会うことになります。誰もが昔を懐かしみ、振り返る中、人々は厳しい現実との正しい向き合い方に気づいていきます。そしてゴードンは、残忍非道であり狡猾なサバイバリスト達との血みどろの戦いの中で、伝説となっていくのです。被害もひどく、あまりにも失うものが大きかったとはいえ。

 この本を読み終えたとき心の中で「じわっ」とか「ほろっ」とくるような感覚があれば、この本が泣き所を突いてきたと思って下さい。ケビン・コスナーだって、きっとこの感覚を伝えたくて映画化したのだと思います。彼が原作のいいところを残そうと悪戦苦闘している様子が目に浮かびます。映画を見た人も、見てない人も、原作さえ読めば納得いくはずです。特に映画しか知らなかった人は、絶対に読んで下さい。

 読み終えた時の BGM として ASIA の "Voice of America"(アルバム 'ASTRA' 収録) を流すことをおすすめします。きっと心地よい余韻に浸れると思います。映画のエンディングあたりに使われていたら最高だったのに… でも、あの出来だったから… まあ、いいか。

 あと、ゲーム「デス・ストランディング」(2019年)をやったことのある人も、この本を読むことをお勧めします。おそらく、小島監督もこの作品を読んだと思いますから…

(ディビッド・ブリン,ハヤカワSF文庫)
こちらで原作本を注文できますよ
ASIAのアルバム"ASTRA"はこちら
ゲーム「デス・ストランディング」はPS4PS5で発売中

2023/10/17

MO Drive: Fujitsu M2512A

 ドライブが認識されない!(100% 解決)

 生まれて初めて自力で増設したのがこの MO ドライブです。アキバで買ったバルク品は、何か不具合があったとしても何の保証もありません。半ば祈るような気持ちで接続し、SCSI ボードにも接続し(ドライバもインストールした)、 Windows を再起動しました。

 しかし、「リムーバブルドライブ」が出てきません。確か Plug&Play だったはずではなかったのか...

  • MO ドライブ自体の設定がおかしいのか
  • SCSI ボードとの接続は間違ってないか
  • SCSI ボードの設定は矛盾していないか

 MOドライブのディップスイッチは SCSI ID の設定やアクティブターミネータ、MO ドライブとしてかリムーバブルハードディスクとして使うか、という設定のみ。SCSI ボードとの接続は正しい(だいいち変な接続をする方が難しい)し、ボードの設定も付属のユーティリティソフトで確認しました。

 おや? ユーティリティソフト上では MO が認識されている!

 どうやら、正しく接続されているのは確かで、Windows のデバイス認識がされていないようです。「コントロールパネル」の「デバイス」で認識させようとしましたが、全く反応なし。やはりバルク品に手を出せるレベルの私ではないのか...

 その時ふと「MO ドライブは MO メディアを認識するのだろうか」と思い、MO ディスクを差し込み Windows を再起動したのです。すると、リムーバブルドライブのアイコンがあるではないですか! おそらく、接続はしても認識のためにメディアを入れておく必要があるのでしょう。何事もきっかけが大切ということでしょうか。よく、正規の市販パッケージにメディアが同梱されているのは、認識させるためなのでしょうか。

 この時の成功がきっかけで、バルク品を恐れなくなったのは言うまでもありません。ちょっとした勇気と一度失敗しただけであきらめないことと、何でも思い付いたことは試してみることが秘訣なのでしょうね。


2023/10/16

ジービー

 幻の10円ゲーム

 小学校にしてビデオゲームの魅力にとりつかれてしまった不良な私(*1)は、なけなしのお小遣いを片手に補導員におびえながらもデパートの屋上のゲームセンターに月に一度くらいのペースで通っていました。もちろんお金も技術もお粗末だったので、すぐにお小遣いは無くなってしまいます。そのゲームセンターの片隅には、ブレイクアウト(いわゆるブロックくずし)のような、ピンボールのようなゲームがあり、プレイ料金は10円でした。ゲーム画面も白黒のブラウン管に直接カラーテープを貼るといった貧相な体裁(*2)なので、誰も見向きもしません。

 このゲームをやってみると、ブレイクアウトよりも色々と工夫がこらしてあり、なかなか楽しめました。パドル操作のゲームにピンボール風の味付けが功を奏したといっていいでしょう。こうして私は最後の10円玉までゲームにつぎこむようになってしまったのです。

 現在、ナムコ初のビデオゲーム「GeeBee」を見かけることは極めて難しいでしょう。約20年前の発売当時でさえも遊んだことのある人はかなり少ないのではないでしょうか。まさに幻のゲームなのです。

*1: 当時、「ゲームセンターに行くのは不良だ」という風潮でした

*2: ビデオゲームの黎明期はカラーディスプレイが高価でした。カラーなだけでプレイ料金を倍にするゲームセンターもあったほどです

付記:ジービーは家庭用ゲーム機やPCなどに移植されたことはありません 

2023/10/14

「デューン」シリーズ

15年目の読了、そして「世界」の再発見

 私がこのシリーズを初めて手に取ったのは、主人公ポウルと同じく15歳の時でした。

当時、ちょうど映画化実現というニュースをスターログ誌で知った私は、書店の本棚に大きな幅をきかせているこの本に興味をもって読み始めたのです。中学生に読みこなせるものでないことを知らずに。

 その広大な背景世界、現実感のある文化様式の記述、SFらしい現実的な登場人物たち、小説らしからぬ用語事典、すべてが私を圧倒したのです… 「こんな本、読んだことない!」

 第1部「砂の惑星」を無理矢理読み終え、当時の私は読むのを止めてしまいました。

 それから十数年後、通勤時の電車内の読みものとして、ふたたび私は手に取ったのです。当時理解できなかったことが、嘘のように頭に入っていきます。意外なことに、とても硬派だと思っていたこの本が派手なアクションあり、哲学的で格言めいた言い回しや箴言、その一方で濡れ場ありという具合に「大人向け」の本であることに気づいたのです。

 人類の遺伝子を永続的に支配しようとする女性結社ベネ・ゲセリット、「思考する」機械を排斥し人間本来の能力を拡大強化した人間コンピュータともいえるメンタート、銀河世界でただひとつ化学合成が不可能な抗老化剤かつ麻薬である香料メランジ、そのメランジを生成する巨大で凶暴な生物「砂虫」サンドウォームetc…SFの小道具も豊富です。

 デューンシリーズは全6部(著者死去のため未完)、日本語版は17冊にのぼります。その中につめこまれたあらゆるものが、「世界」を形作っています。私は長い時間をかけて読み終えましたが、それだけに時間の経過も加味された私自身の「世界」の成長も確認できたような気がします。「デューン」の世界に対して抱く感覚は、読む人の世界と比較し反映されているのではないでしょうか。

シリーズ構成は以下の通りです:

第1部「砂の惑星」
第2部「砂漠の救世主」
第3部「砂丘の子供たち」
第4部「砂漠の神皇帝」
第5部「砂漠の異端者」
第6部「砂丘の大聖堂」

 第1部・第2部は最初の主人公ポウルによる神話の誕生、第3部・第4部はポウルの子(神皇帝レト)による神話の完成、第5部・第6部は神皇帝崩御後の世界、というような分類ができます。ハーバートは第7部の執筆を始めていたといわれてますが、おそらく出版されることはないでしょう。しかし、ファン心理としては大筋だけでも知りたくてたまりません。

 私個人としては「ダンカン編」が書かれたのではないかと勝手に想像しています。だって、あの「老いたカップル」って怪しいではないですか!(一説にはハーバートと奥さんだとも言われていますが、定かではありません)

 そして、著者死去で世界が閉じてしまったかと思われたら、息子ブライアン・ハーバートとケヴィン・J・アンダースンの手によってシリーズが書き続けられています。2001年に第1部の前日譚となる「デューンへの道」シリーズが邦訳されました。以後、シリーズが展開されているのですが、邦訳がなかなか出ません。というか、第5部や第6部の再刊もしてほしいと思います。2021年には再映画化は大好評だったので、本屋さんにもラインナップをそろえておいてほしいものです。

 私が何か物語を書こうとする時、知らず知らずのうちにハーバートの作風に影響を受けていました。各章の冒頭に引用めいた記述を置いたり、用語事典を作成していたり、人と場面が次々と移り変わったり、登場人物が色々と考えをめぐらせたりというように…まあ、効果があがったかは別としましょう。(^^;)

 とっつきにくいのは承知の上だし、放り出してしまう人も多いかとは思います。でも、読み終えた人だけが持つ優越感のようなものがあるところが、何となく「指輪物語」を連想させるのは気のせいでしょうか。

 (フランク・ハーバート、ハヤカワSF文庫)
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2023/10/13

凪の終わり

ようやく、いろいろと手がける心境になってきた。
そこで、PCやWebサービスのあちこちに書き留めていたことを整理している。

・PC→バックアップついでに整理
・Evernoteほかノートサービス→Googleドキュメントへ移行
・Googleドキュメント→旧ノートブックやWZメモなどの古い書付けを整理
・Gmail→10GB以上にのぼる不要なメール削除
・Trello→各ボードに散らばっていたメモを整理
・ブックマーク→推定2000以上。現在も整理中
・Dropbox→ファイル整理中
・ToDoサービス→Habiticaに整理。GTDは紙ベースで行う
・マインドマップ→Mind42へ。

我ながら、よくもため込んでいたものだ…

整理しつつも、新しいアイディアとか再発見したメモもあるので、
これからのアウトプットに役立てられそうだ。